【週刊ゲーム市場分析】PS3「ドラゴンズドグマ」、オリジナルタイトルとしては10年ぶりに初週30万本を突破

2012年06月03日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第55回。
なんとか日曜までに公開できるようになってきました。
ゲームソフトの販売を予想するYSO3の「Y1」にも注力しているので、そちらもよそしく!

→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※前作データ等もメディアクリエイト集計を転載していることがあります。(その際は明記しています)


■PS3「ドラゴンズドグマ」、オリジナルタイトルとしては10年ぶりに初週30万本を突破

今回の首位はPS3「ドラゴンズドグマ」。ファミ通集計のデータも公開されており
メディアクリエイト集計(30.2万本)とほぼ同じ初週30.3万本だった。

「ドラゴンズドグマ」はシリーズ作品ではなく、また既存のキャラクターも用いていないオリジナルタイトル。
これまでに初週で30万本を突破したオリジナルタイトルはどれくらいあったのか調べてみた。



なんとオリジナルで初週30万本を突破したのは、2002年の「キングダムハーツ」以来10年ぶりのことだった。

その間、ゲーム市場は一概に低迷していたわけではなく、DSブームなどで2007年頃にピークを記録したが、
ライトユーザーの流入によるものが大きく、コアなユーザーが大きく動く必要がある
「オリジナルで初週30万本以上」はなかなか達成できなかったのだろう。

メーカーのゲーム開発にしても、そもそも初週30万本以上を販売するタイトルを拠出できるようなメーカーが
続編やキャラクタータイトルに頼る傾向が強くなってきていたことも、理由のひとつだろう。

現在もオリジナルタイトルが成功を収めるのは難しい状況が続いているが、今回の「ドラゴンズドグマ」の記録は
今後のシリーズ立ち上げに光明をもたらしたのは間違いない。

また、PS3がコアなゲームユーザーを多く取り込んでいることが改めて示された結果でもあり、
今後もPS3は、市場の中心となりつつある3DSとユーザーの住み分けができ、
存在感を示し続けることができるのではないだろうか。


■「マリオテニス」シリーズは8年ぶりに初週10万本を突破

2位は3DS「マリオテニス オープン」(初週10.2万本)。過去のシリーズ実績を見てみる。



同シリーズが初週10万本を突破したのは「マリオテニスGC」以来8年ぶり、3タイトルぶりのことになった。

過去のシリーズ作の販売推移をみると、初週の3~4倍を販売しているケースが多いが
DSの「マリオスポーツ」シリーズは、「マリオバスケ3on3」が初週10.3万本ながら累計は49.8万本まで伸びた。
今作も最大で累計50万本程度まで伸びる可能性がありそうだ。


■PSP「うたの☆プリンスさまっ♪」が躍進、絶大なテレビアニメ効果

3位はPSP「うたの☆プリンスさまっ♪ Debut」(6.1万本)。過去のシリーズ実績を見てみる。



同シリーズはわずか2年の間に6タイトルが発売されているが、
2011年のテレビアニメ放映後、大きく販売を伸ばした。テレビアニメは2期も予定されており、
今後も新作が発売されれば、販売本数ランキングの上位に登場しそうだ。


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