雛が生まれて幸せそうなツバ美。おめでとう・・
ツバ美と雛のいる巣を見上げて幸せそうな若パパの姿・・
思えばツバ美と若パパにとってはこのころが1番いい時間だったのかなぁ・・
子育てが始まり、やがて6羽の雛の顔が見えはじめ・・
順調だったのですが、ある日珍しくツバ美が悲しそうな声で騒ぎ立てているのに気付き行って見ると・・・1羽の雛の羽が巣からはみ出ていて動いていません。いったい何があったのか、周りのツバメたちも周辺に集まって大騒ぎ・・よく見ると巣が少しだけ欠けているようでした。・・・スズメかモズに・・?
パニック状態だったツバ美と若パパ
翌日からはまた給餌を再開。でも6羽だった雛は5羽になっていました・・・
その後は順調に5羽の雛たちも育って行き・・
ツバ美も若パパも黙々と毎日餌運び
ところが若パパの体調が悪く後半になりあまり姿を見せなくなり、巣立ち前にはツバ美がひとりで給餌をしていたのです。若パパはたまに戻ってきてほんの少し餌を運んでいました。どうしたのかな・・・そんな影響もあってか予定よりも3日ほど遅れましたが 6月24日、5羽全員なんとか元気に巣立ちました
しばらくは子供たちは夕方になるとツバ美がひとりで先導しながら巣に戻ってきていました。 若パパの姿がありません・・・心配でした
1番子達も独り立ちを始めた7月初め、今度はこのアパートの反対南側の同じ位置に、新たに巣を作り始めていました。しばらく姿を見せなかった若パパも体調が良くなったのでしょうか。がんばっていました。
7月半ば、ツバ美が再び抱卵に入りました。若パパはやっぱりこちら側でも同じ位置にある出っ張りのところに止まっていつも巣を見上げていました。
窓枠のところに止まっている子はツバ美たちの1番子のメスのようです。こうしてお母さんの子育ての様子を見て学んで、いつの日かこの娘も立派なママツバメさんになっていくのでしょうね
七月末雛が生まれましたツバ美も若パパも交代で出たり入ったり・・毎日1番子5兄弟たちも遊びに来てとても賑やかでした。
梅雨も明け8月に入り、長野県内でも今年は例年にない猛暑で、白馬でも全く雨も降らず連日32℃~33℃と考えられない厳しい暑さが続きました。2回めのこの巣は南側に面していてほぼ一日中壁一面に強い日が射し続けます。
おまけに早い時期から出ていた羽虫や蛾もいなくなり、この時期いつもなら豊富に獲れるバッタやトンボも今年は出ません・・・
更に・・ほんとならとてもおめでたい喜ばしいことなのですが・・今年は子沢山のツバ美、雛がなんと二回目も6羽・・・かなり厳しい子育て状況となりました。
あまりの暑さにツバ美も日中は餌も獲れず、巣の渕に止まっては焼け付く日ざしの熱から雛たちを守っていました。
8月8日、6羽見えていた雛の顔が2羽しか見えません・・
この日以降、雛は2羽になってしまったのです・・・
悪いことは続いてしまうものです。体調の悪かった若パパがまたいなくなってしまいました・・・もしかしたら4羽の雛がダメになった時点で時期も時期、子育てを放棄してしまったのかもしれません。その判断はオスのほうがシビアですからね・・
頑張りやさんのツバ美は、痩せた2羽の雛たちのために一生懸命ひとりで餌を捜し続けては休むことなく与えていました。でも雛の痩せ方は異常でした。たぶん巣の中は大量のダニが発生していて雛の体に集っていたのでしょう・・・若パパが放棄した理由はたぶんこの「ダニ」かもしれません。 去年も若パパが途中で子育てを放棄しかけた理由でした。この時は玄関のところに巣があったので、ギリギリのところで手助けが出来、若パパも子育てを再開してくれ、無事に5羽巣立つことが出来たのですが・・今回の巣は、どうやっても届かない高い場所・・・どうしてあげることも出来ない・・・ただただ見守ることしか出来なかった・・・
8月14日午後・・1番子兄弟たちが巣の周辺でさかんに飛び交っていました。時々巣の側まで来ては痩せた2羽の雛たちの様子を伺うようにしていました・・・みんな心配していたんだね・・・そして今思えば、この時・・・頑張り続けていたツバ美も力尽きて・・・おそらく放棄してしまったのだと・・・
8月15日朝 これが生きていた2羽の雛たちの最後の写真になりました・・・
この日は1番子の兄弟がしきりに巣立ちを促していました。まだとても巣立つどころではないのに・・・
兄弟達は、わかっていたのでしょうか・・もうパパもママもいなくなってしまったことを・・・
午後、巣の真下の焼け付く屋根の上に、早くに命を落としていった小さな兄弟達の亡骸と一緒にこの子達の燃え尽きた命の姿がありました・・・・
いてもたってもいられずに、脚立で1番低いところから屋根伝いに登り、このツバ美と若パパの大切な愛の結晶たちを拾い上げ・・・家の横の川に流しました・・・
熱かったでしょ・・川の水は冷たくて気持ちいいでしょ・・そうだよ、このまま流れに沿って日本海へ出たら・・・南へ南へと行くんだよ・・・仲間達と一緒に、南へ帰ろうね・・・
ごめんね。何も出来なかったよ・・・屋根に落ちた時すぐに気付いていればあんなに干からびてしまうことなかったよね・・お腹が空いてお腹が空いて・・兄弟達につられて巣から飛び出したんだね・・・落ちた屋根の上・・熱かったろうね・・・苦しかったろうね・・・ごめんねごめんね・・・助けられなくて・・ごめんね・・
ツバ美の姿も消えた・・・
ツバ美、ごめんね・・・「絶対に守るから」って約束したのに、大切な子供たちみんな死んじゃったね・・・
若パパと一緒に二回の子育て・・12羽の雛が生まれたんだね・・・ツバ美、頑張ったんだよね・・若パパいなくなった後も、ひとりで一生懸命最後まで頑張ろうとしたんだよね・・・
1番つらかったのは・・ツバ美、あなただよね・・
ツバ美・・・役立たずの私を許してね・・・
ツバ美・・・私はあなたが大好きだった
我慢強くて、心優しくて
、おとなしくて
、頑張りやで
・・・いつも寂しげな顔をしていた・・あなたのことが大好きだったんだよ・・・
さよならツバ美・・・若パパも・・・
もし元気でいてくれているのなら、来年もまた・・・逢いたいよ・・・
子どもたちはママが頑張ったのはわかってるよ。
子どもたちはママが大好きだよ。
白馬のツバメさん、読んでいて涙が出てきました。
白馬のツバメさんは毎日ツバ美一家見ていて辛かったでしょうね(涙)
ツバ美は来年白馬に元気に戻ってきますよ!
もし間違って千葉に来たら任せてください!(泣笑)