ワカタケル(雄略天皇)時代の古墳を見学する機会に恵まれました。

2018-11-27 | 歴史、
小春日和の先週、地元の郷土資料館の恒例の史跡見学バスツアーで埼玉
(さきたま)古墳群をタイムリーに見学することが出来て、エキサイト
しています。5世紀から6世紀にかけての史跡です。ここは9基の大型古墳
(1基の円墳を含む)からなる国内有数の大型古墳群です。
最初に博物館に入り学芸員さんのお話を聞いて最大のハイライト
「金錯銘鉄剣」が稲荷山古墳から1968年に出土されそこに刻まれている
115文字の事を知りました。
 
  
 ↓こちらが「金錯銘鉄剣」(きんさくめいてっけん)です。1968年出土
されて、1978年に腐食の進む鉄剣の保護のために、X線による検査が
実施され、鉄剣の両面に115文字の漢字が金象嵌で刻まれていることが
分かり、国内で記された最古の文字として、出土した他の副葬品と共に、
国宝に指定されています。 
 
 
 そこに書かれた文を改めると、表に自分の先祖代々の名が連ねてあり、
裏に「ワカタケル大王のシキの宮にある時、吾、天下を佐治し、この百錬の
利刀を作らしめ、吾が捧持事の根源を記すなり。」とあるそうです。
これにより第21代の雄略天皇の実在が、国内で記された文字資料で
確認されたそうです。 
折も折、日本経済新聞朝刊の芥川賞作家池澤夏樹氏の執筆中の小説
「ワカタケル」を私は半分神話なのかな?と思いながら読んでいたのですが
この鉄剣の文字と内容を目の当たりにして古代の世界が間近に浮かび
上がってきました。
現在、連載80数回目です。小説ではワカタケル大王は兄である
安康大王が暗殺されて以後、周りの競合する親族や人々を次々に
抹殺されています。
大王となる道をまっしぐらに進んでおられる最中です。 
大王の強い個性と武力・戦略、そして国際感覚、それらを兼ね備えた
大王(天皇)として「ワカタケル」が登場するものと思われます。
かなりおどろおどろしいのですが、毎日しっかりと読んでいこうと
思っています。尚、2003年に亡くなられた作家の黒岩重吾氏も晩年小説
「ワカタケル上下」を執筆しておられます。
 
 
 

最新の画像もっと見る