日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

ダビデはそのすべての民に公道と正義を行った

2018-09-01 | Weblog
 歴代誌上18章 

  14節「こうしてダビデはイスラエルの全地を治め、そのすべての民に公道と正義を行った」【口語訳】

 1節「その後、ダビデはペリシテ人を討って屈服させ、ペリシテ人の手からガトとその周辺の村落を奪った」。小見出し「ダビデの戦果」。込み出しにある通りサムエル記下8章に並行記事があるが、違った記述もある。ペリシテ人に続いてモアブ人を討ち(2節)、ハマト地方のツォバの王ハダドエザルを攻撃し、騎兵、歩兵を捕虜とし、戦車の馬は僅か残して腱を切った(4節)。この時援軍を送って参戦していたダマスコのアラム軍も討って、ダビデに隷属し貢を納めることになる。「主はダビデの行く先々で勝利を与えられた」とある(5~6節)。13節でも繰り返し記される。この対ハダドエザル戦で得た大量の戦利品をエルサレムに運び、ティブハトとクンの町からも大量の青銅を奪って持ち運び、これらはソロモンが神殿建設の時に用いることとなった(7~8節)。
  9節「ハマトの王トウは、ダビデがツォバの王ハダドエゼルの軍勢を討ち滅ぼしたと聞き…」。ダビデがモアブ軍を討って貢ぎ物を納めさせ、さらにこれに加勢した援軍のハダドエザルも破ったという情報を聞いたハマトの王トウは、ハダドエザルと交戦中であったので、ダビデに戦勝祝いとして、金、銀、青銅の器を贈ったのである。彼はダビデ王に対して恭順の意思を表わしたのである(10節)。彼が戦勝で得た品々は、7~8節にあるが、同じように神殿建設のために聖別することになる(11節)。
 12節「ツェルヤの子アブシャイは塩の谷でエドム人一万八千人を討ち殺し~」。アブシャイがエドム人を討って、その地に守備隊を置き、全エドム人がダビデに隷属することになる(13節)。しかし、この箇所はサムエル下8章12節では「ダビデはアラムを討って帰る途中…エドム人を討ち殺し、名声を得た」となっている。この変更は彼もツェルヤの子ヨアブの兄弟であることから、15節の重臣の一人に加えられる意図が考えられる。
  14節「ダビデは王として全イスラエルを支配し、その民すべてのために裁きと恵みの業を行った」。小見出し「ダビデの重臣たち」。「裁きと恵みの業」は新共同訳がなぜ訳を変えたか判らないが、口語訳では「公道(ミシュパッート)と正義(ツェダーカー)を行った」とある。イスラエルの政治理念となるべきもの、これこそ現代でも求められている、変わらない、変えてはならないものである。
  重臣の肩書きが新共同訳・口語訳・新改訳それぞれ統一を欠いている。翻訳の問題が感じられる箇所である。
 15節ツェルヤの子ヨアブ・軍の司令官=軍の長(口語訳)・軍団長(新改訳)
   アフルドの子ヨシャファト・補佐官=史官(口語訳) ・参議(新改訳)
 16節アヒトブの子ツャドクとアビアタルの子は共に祭司。シャウシャ・書記官=書記官(口語訳)・書記(新改訳)
 17節ヨヤダの子ベナヤ・監督官=長(口語訳)・上に立つ者(新改訳)。ダビデの息子たちは王の側近として仕えた。

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