疎外感

昔から、そう、小学校時代にいじめられてからだろうか、異常なほどの疎外感を味わうことがある。不定期に、周囲の何気ない行動や言動、視線などを強烈に感じてしまい、嫌われている、避けられている、無視されている、といった被害感情を抱くようになる。いや、実際に避けられていたり、嫌われていたりもするんだろうが、そういう雰囲気を全く掴めない、いわゆるKYな自分は、気がつけば強烈なほどの疎外の中に立っていることが何度かあって、そういう記憶が断片的に残っているのかもしれない。それが、何かの拍子でデジャヴのように甦ってくるのか、それとも実際に疎外されているのか、分からないが、疎外感を強烈に感じるのである。

今もそれを強烈に感じる時期なのか、それとも実際に疎外されているのか、いまいち自分だけでは判別がつかないが、そういう状態に陥っている。実際に明らかに避けている人物が一人でもいると、それが周囲全部なのではないかと感じてしまうことは多い。いわゆるサンプリングであるが、特定の集団の中で、明らかに分かりやすい態度を示す人がいるということは、潜在的にその数倍から数十倍の人数がそう思っている可能性が高い。さらに質の悪いことに、いわゆる中間管理職のような状態だと、上からは見放され、下からは疎外されるといった、異なるプレッシャーを感じることになる。

こういう状態になるといつも、自分はこのままでいいのだろうか、このままここにいていいのだろうか、などと逃避的な思考に陥る。しかし、経験上、このような状態から逃避行動に出てもろくなことにはならない。どうせ逃避するならば、とことんその疎外状況を打破しようと喘いでいる間に、自然とそこを離れる時期が来る状況に遭遇する方が、後々なんとかなる。そう思って堪え忍ぶのである。そうしているうちに、周囲の環境が変わって落ち着くこともある。

それにしても、人付き合いの下手な自分には、とことん愛想が尽きる。頑張って相談に真剣に乗るようにしてきたし、組織内の難題も何とか解決してきたつもり。いまいち流行にも鈍感だし、聞き下手だし、いくつか完全に解決することなく終わったものは、後々尾を引いて困ったものだ。どんな理不尽な問題であっても、円満に解決しなければならない立場に、私のような不器用な人間が立っていていいのだろうかと、ずっと疑問である。今、またその疑問が的中しそうな雰囲気が漂いはじめている。自分の当たらない勘が本当に当たって欲しくないと感じる今日この頃である。