告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

卵巣がん VS 丸山ワクチン

2009年07月06日 | Weblog
2008年5月12日に丸山ワクチン患者家族の会 懇談会が開かれ、その時の内容が公式サイトに記載されている。

卵巣がんの患者さん13名とワクチン療法研究施設の医師とが集まって話し合われた。→ こちら

岩城弘子医師は日本医科大学の婦人科の医師だ。

それぞれの患者さんは抗がん剤での治療を受け、また放射線治療や手術を受けた後、再発や転移があり丸山ワクチンに切り替えた人のようだ。5年や10年も丸山ワクチンを打ち続けていると言うところがすごいところである。


丸山医師によると丸山ワクチンは免疫力を下げる治療法と併用するのはよくないとはっきり言っているが、現在のワクチン療法研究施設ではそうは言わない。適切な治療を受けつつ丸山ワクチンでの治療を平行しておこなうことが最良の道だと言う。


これは、現在のガン治療を否定するのはマズイとの判断からではないかと思っていた。患者の対談内容からみると、ほとんどすべての患者が一度は抗がん剤での治療を受けている。標準治療を受けて一度は縮小したガンが再発するときは増大するスピードが増すことが多い。一ヶ月ほどで元の大きさになるときもあるという。転移する場合も無数の箇所に転移することもある。つまりガンの性質が放射線などの治療によって変化するのかもしれない。 その分、性質が変化し悪性度が高くなったガンは体から異物として認識されやすくなるケースも見られると書かれた本もある。それであれば免疫力が高まって縮小するということにも納得がいく。


一度は標準治療を受けるべきだろうか。しかし、上咽頭ガンの部位への放射線治療は副作用のリスクが大きすぎる。顎関節症、唾液がでない、口内炎、虫歯からの感染、クオリティ・オブ・ライフが極めてよくない。また治療を薦められた時には医師からこのようなリスクに関する説明は無かった。

生かされているという気持ち

2009年07月05日 | Weblog
一年前にガンを告げられたときの気持ちは 「もはや これまで~」といったところでしょうか。 淘汰は自然の仕組み。ひとはある年齢に達した時、死ぬことによってその種を次世代に繋げることができる。そんなようなことも考えた。丸山ワクチンについては以前から本を読んで興味があった。ガンになったときは試してみたいと思っていた。 できればこのさい、自分の体で確認してみたい。その記録としてブログを始めた気持ちもある。


現在の体調が悪くなってこないのはなぜだろうと思う。でも、悪くなっていないだけで良くもなっていない。丸山ワクチンの本を読むと、標準治療で見放された患者が劇的に回復する体験談が多くのせられている。これが効いているのならば、私の場合は初期の段階だから、ガン組織もちっちゃくて周囲にコラーゲンの囲いを作るのも容易なのだから、ガン細胞は兵糧攻めにあって、1年ぐらい経った時には消滅しているはず。まったくの期待はずれと思えなくもナイ。これは贅沢な悩みと思われるかもしれない。


別の次元の考え方がおきる。今生きておれるのは神様がそうさせてくれているという考えだ。現在の状態は、猶予期間を与えてもらっているようなものだ。ガンから生還したひとの体験談からは生き方を大きく変えた人が多いが、病状が安定してきたことで、また平穏な生活に戻ってしまっている。これでは生命を余分に与える価値がない。そう神様が判定をだしそうにも思えてきた。一年が過ぎて、これからの生き方について考えるべき時がきた。


さらに乳がん集団検診について

2009年07月04日 | Weblog
乳がん検診の目的は、早期発見によって乳がんの死亡率を低下させることにある。これを証明するには、大勢の女性を無作為に選び、定期的に検診を受けるグループとそうでないグループにわけて統計を得ることでわかる。世界各国で実施されているこのようなテストではまちまちという結果、必ずしも乳がん検診が統計上有意に乳がんでの死亡率を低めているという結果になっていないようだ。ガン検診をアピールする資料には根拠になる統計が載せられていることは少ない。早期発見が早期治療につながり、ガンを除去できることは当然の事で、統計で証明することは必要がないとだれもが考えている。


日本の「がん対策費」関連予算の合計は212億円(07年)。乳がん検診のためのマンモグラフィー整備事業には半額補助 一台につき3000万円が予算化されている。蛇足ですが、しこりなど乳がんの疑いを患者が感じて病院に出かけた時には、マンモグラフィーでの検査をうけることは当然のことです。


これらの集団検診の推進はガン患者団体からの要望でもある。集団検診が乳がん死を減らすことに繋がるというのはどこからの情報なのでしょうと感じてくる。またガン集団検診は乳がんの予防にならないことは自明の理。多くの税金をつぎ込む価値があるのだろうか?「太極拳」や「笑いヨガ」など免疫力を高めるようなエクササイズを支援することのほうが、ガン予防に効果があるのではないだろうか。はるかに費用は少なくてすみ、患者の自己負担もすくない。マンモグラフィーで陽性になったあとは、PETなどの精密検査を医師から薦められる。PET検査の自己負担分は約3万円だ。


同様なことは前立腺ガンにも言える。前立腺ガンの腫瘍マーカーにPSAがある。この血液検査の結果ではかなりの数の偽陽性が含まれる。そのほとんどがガンではない。でもさらに不必要な検査を受けさせられることになる。たとえガンと診断されても前立腺ガンには増大が極めて遅いガンもあることを考慮すれば、不必要な放射線治療や外科手術などを受けて、インポテンツや失禁になるというリスクがある。

参考図書―「数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活―病院や裁判で統計にだまされないために」。

ヒポクラティック・サナトリウム

2009年07月03日 | Weblog
石原結實医師はがんに強い患者と弱い患者に分類している。がんに強い患者は「がんなんかに負けてたまるか」と闘争心を燃やす人であり、医師にがんを宣告されたとき「オレは健康なのに、誤診じゃないか、あいつはヤブだ」というぐらいの気概のある人であり、少しでもよいといわれる代替療法を徹底的にやる人。 一方、がんに弱い患者は、怒り、恐怖、不安などを家族・友人に打ち明けずに患者を抑えて一人で悩むタイプ、医師に宣告を受けた時、絶望し、社会生活を拒否する傾向のある人であり、医師や看護婦に対して、礼儀正しく、常に謙虚、抗がん剤や放射線療法の副作用にもじっと耐える「患者の模範」と医療者側から思われる人で医師がすすめるオーソドックスな現代医学的治療法を素直に受け入れ、質問しようとしない人とある。

どちらかというと、私はガンに弱いタイプのガン患者のほうだ。礼儀は正しい。でも、告知から一年が経ったが病状は進行していないように思える。 きっと丸山ワクチンにパワーがあるのに違いない。


石原結實医師はすべての病気の原因は「血液の汚れ」にあるという。大腸ガンでは下血があり、肺ガンでは喀血、胃ガンでは吐血、子宮ガンでは不正出血、など必ず出血が伴う。私も血痰が続いている。石原医師の解釈によれば、これは体が必死で血液を浄化しようとしている証拠だという。ガン組織は体に必要な浄化装置という。 この考え方は正しいと思っている。

石原慎太郎都知事との対談本「生きる自信」のなかに書かれてある文章から。 イギリスのキングス・カレッジ病院で69人の乳がんの患者に「現在の心境」についてのアンケートをとったところ、約半数の患者は「もうダメだ」それとも「医師にすべてを任せる」と考えており、残りの半分の患者は「何が何でも治して見せる」との強い意志を持ち、瞑想療法や運動療法、ニンジンリンゴ療法を試していた。5年後に生存者数を調べたところ、前者の人たちは80%が志望し、後者のひとたちは90%が生存していた。


希望をもって積極的に行動する。物事のよい面を見る。大いに笑う。人のために尽くす。信仰心を持つ。感謝の気持ちを持つ。 これがガンから脱却する方法のようだ。ヒポクラティック・サナトリウムとは石原結實医師が伊豆に開設している玄米自然食、ニンジンリンゴジュースを提供する施設のことだ。


山本孝史著「救えるいのちのために」

2009年07月02日 | Weblog
山本孝史衆議院議員だった。大阪4区選出の民主党所属。05年に胸腺がんが見つかり、その後「がん対策基本法」の早期成立にむけて努力した。07年12月22日死去。享年59歳。

がんの患者は医療の地域間格差や施設間格差によって苦しめられている。さらに患者にとって有益な情報が提供されている場所が少ない。そこで国立がんセンターに「がん対策情報センター」が設置された。これは山本議員の努力によるところも大きい。その結果、がん患者にとって有益な情報が載せられているのかどうか、インターネット上の→ がん対策情報センター にアクセスしてみた。

残念ながら、私のような免疫療法に頼っているものとしては、まったく目新しい情報は記されていないと感じる。標準治療に頼っている人であっても、このサイトから、はたして自分のがんに対する最新で有益な情報を得ることが出来るかは疑わしい。山本議員もかかわったことで開設された「がん対策情報センター」には、関連予算として15億円がつぎ込まれた。内訳は、がん医療提供コンテンツ作成経費に約1500万円。処理委託経費が約6000万円。残りの予算は全がん協加盟30施設のうちの18病院を通信回線で結ぶTV会議に関連する機器の更新、運用保守経費に費やされたという。つまり、山本議員が目指したところの、患者への有益な情報発信の一層の強化とは異なった予算の使い方になったようです。15億円のうち人件費1億5000万円(半年分)を除けば、その大半はコンピューター企業やシステム開発会社に渡っていただけとある。

最新の放射線治療施設もこれから増えるようだ。現在、日本国内の重粒子線治療施設は、放射線医学研究所(千葉県)と兵庫県立粒子線医療センターの2ヶ所。陽子線治療施設は、筑後大学陽子線医学利用研究センター、国立がんセンター東病院、静岡県立ガンセンター、若狭湾エネルギー研究センター、兵庫県立粒子線医療センターの5ヶ所がある。さらに各地に同様の施設の建設が計画されている。しかし、世界的にみれば重粒子線治療施設はドイツに一ヶ所あるだけという?(陽子線治療が最初におこなわれたのは1990年のアメリカである)これらの施設の建設には莫大な費用がかかる。重粒子医科学センターの設備費は326億円。陽子線医学利用センターの設備費は71億円。その他に年間運営費用が55億円と2億円がかかっている。(全額国費)

さらに、この放射線治療で100%のがんの患者が恩恵を受けるというわけではなさそうだ。患者負担分も100万円を大きく超えるようなので、はたしてどれほどの患者が治療を望むのかも疑問です。そもそも、ガン患者サイドからこのような施設を増やしてくれという要請があったのでしょうか。あったとしてもそのガン患者は重粒子線治療に関する知識をどこから入手したのでしょうか。現在の対がん政策はまったく不可解、ガン患者の側に立ったものではないとしか思えません。


乳ガンの集団検診に関するクエスチョン

2009年07月01日 | Weblog
40歳の女性が乳がんにかかる確率は1%である。 また乳がん患者が、マンモグラフィーという乳房X線検査で陽性と判定される確率は90%である。 乳がんでなかったとして、それでも検査結果が陽性になる確率も9%ある。 さて、この検査結果で陽性と出た女性が、実際に乳がん患者である確率はどれくらいだろうか?

この後、陽性の女性は精密検査をうけることになる。それまでの間、今の状況について考えをめぐらすことでしょう。検査が正しい確率は90%だろうか、それとも95%だろうかと考える。そうであれば、自分は残りの10%か5%であってほしいと念じることでしょう。



この質問の答えは 10% が正解のようです。

100人の女性を考えると、1人が乳がん患者で、残りの99人のうちの9人は乳がんでなくとも陽性とでる。したがって1+9人の陽性になった人のうち乳がんの患者は1人だけということになるという理屈です。


乳がんの集団検診に意味があるのだろうかということです。以前にもとりあげたように乳がんの集団検診が最初に導入されたのがナチス・ドイツで、乳房X線検査の集団検診を受けないものは年間数千人の女性死亡の共犯と非難される社会情勢もあった。集団検査に疑問を呈しただけで糾弾された。しかし、集団検診には無視できないほどのリスクがある。現在のX線診断機器の放射線量は当時の10分の1量だと言われている。でも、放射線による発がん性のリスクは現在でもある。毎年受けることを薦めている。乳がんには、ほおっておいても周囲に広がっていかない非浸潤性乳管ガンというのがかなりの割合で含まれていることもあまり知られていないようだ。もう一つは、集団検診が実際に乳がんでの死亡数を減らしているのかどうかという疑いもある。

これは「数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活」という本に載せられていた記述からです。多くの女性にとって乳がんの検診は不安で苦痛をともなう。陽性と診断されれば心理的なトラウマやうつ状態を引き起こすことも考えられる。 がん検診で陽性になり、確定診断である生検でも陽性になる確率が10%というのは、にわかに信じがたいことではある。医師の団体が、国家が、厚生省が推進している施策は本当に正しいのだろうか。私の現在の体調からしても、ガンに関する方針だけにはちょっと納得できない。