告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

トランス脂肪酸について

2010年09月20日 | Weblog
トランス脂肪酸とは製油などの過程の熱によって生じる天然植物油にはほとんど含まれない形をした油のことで、構造中にトランス型の二重結合を持つ不飽和脂肪酸であることから命名された。摂取しても体に良いことはなく、とんどん健康を害するといわれている油脂分である。主にマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどを製造する過程で発生する。多量に摂取するとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ心臓疾患のリスクを高める。さらに、痴呆症やうつ病、異常行動にも関連するとも言われている。近年、トランス脂肪酸を含む製品の使用を規制する国が増えている。アメリカやイギリスではもちろんのこと、韓国でも規制の法律化が2007年から始まっている。学校給食において油脂類、糖類、食品添加物の使用を制限、将来的な生活習慣病の予防が義務づけられている。


ところが、日本において規制はなされていない。マーガリン類には8%程度のトランス脂肪酸が含まれているものもある。ファーストフード店での揚げ物にはショートニングが使われている場合があり、これにも同程度のトランス脂肪酸が含まれている。世界保健機構が定めるトランス脂肪酸の一日摂取量の限界は1グラム。


かつての学校給食では、コッペパンにマーガリンが必ず添えられていた。今でも同じなのだろうか。市販の食パンにはマーガリンやショートニングがすでに練りこんである商品も多い。成分表示をよく読む必要がある。マーガリン、ショートニング、植物油脂、加工油脂との表示には注意が必要。もっとも、製造する側において、トランス脂肪酸への関心が高く、商品への含有量をへらす試みが進んでいるという。なぜ、トランス脂肪酸の含有量の表示がないのであろうか。日本人の特性として、健康に害のない微量であっても、まったく売れなくなる可能性があるからだろうか。


そもそも油脂のとりすぎによる弊害がある。油脂の中でも必須脂肪酸であるオメガ3やオメガ6は変換されて脳の神経細胞の材料となる。このために必要な酵素の働きをブロックするのがマーガリンや加工食品に含まれるトランス脂肪酸でもある。そこから学習障害や注意散漫、集中力低下、多動などの脳のトラブルへの関連性が疑われている。オメガ3系の油の摂取不足とオメガ6系の油の高摂取によって起きるバランスの不均衡からの弊害も認められている。うつ病の人にはオメガ3の摂取割合が低いことが判っている。オメガ3とは、鯖やイワシなどに含まれている魚油(EPA、DHA)、シソ油、亜麻仁油、エゴマ油のことである。