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山田克哉「E=mc^2のからくり」

2018-04-12 | 数学・科学
 先日買った本を読み終えた.山田克哉・著『E=mc2のからくり』.

 有名なエネルギー質量の等価式の意味を解き明かすべく,ニュートン力学に始まり,エネルギー論,場の理論,もちろん量子論やアインシュタインの相対論を経て,最新の宇宙研究に至るまで,近代物理史の概観を述べる一冊.その語り口は厳密かつ分かりやすいというもので,しかも数式をほとんど用いない.それぞれの議題についても,簡略化しすぎることも,深入りすることもなく,ちょうどよい分量で解説しており,読み手に全体的な流れを掴ませることに十分な注意を払っていることが判る.ただ,肝心の等価式がそもそもどのような経緯で持ち出されたのかがまったく語られておらず,タイトルに適った内容であるかは少々疑問である.


山田克哉: E=mc2のからくり ―エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか―
講談社,2018,
ISBN978-4-06-502048-7
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