marigold songの地下水路

marigold songの数少ないライブのお知らせを目的として、ちょっとやってみましたが。

玉子

2013-01-07 23:54:07 | Weblog
星野源がくも膜下出血でたいへんなことになっているのを先程知ってびっくりしたが、くも膜下出血といえばまさるおじさんだったな、と、いろいろ思い出した。



まさるおじさんは寿司屋をやっていた。 お酒が過ぎて、あちこち故障した。 で、優しかった。


小学校の高学年の頃だったか、   気まぐれで、 (今も気まぐれが多いがそれは子どものときからなんだなあ。今気づいたが。)
まさるおじさんの寿司屋の準備中に意味もなく遊びに行った。



まさるおじさんは、仕込みに忙しかったが、でも、「久美は生物は食べれんでな。」と言って、
下駄みたいなものの上に海苔の帯を巻いた玉子のお寿司をふたつ、きちんとつくってカウンターに座らせて食べさせてくれた。


こども心に、(どうしよう。おかねない。)と
思い、
思い切って、「おかねもってないよ。」と言ったら、まさるおじさんは、「馬鹿だねえ。おじさんのとこにきたらいつだって久美に玉子のおすしただで出してあげるでおとうさんらに内緒で来なよ。」と言った。

  (そんなにしてもらっては申し訳ない)(そんなにしてもらっては、ぜったい、つぎはふらっと遊びに来れないではないか) と思いつつ、 もごもごと食べた玉子のお寿司を取り巻く情景が今も鮮明なのにはびっくりだ。



まさるおじさんが、お酒が過ぎてあちこち悪くなったと聞き、玉子をごちそうになってから何年も過ぎてから妹とふらっとお見舞いに行った。 すごく喜んでくれたようだったが 

玉子のお寿司を握る気力は   ないようだった。
で、 それからしばらくして、 まさるおじさんは 42歳で、くも膜下出血で死んだ。



42歳だったのかあ。   

おじさんおじさんて、思ってたが、   まさるおじさんよりずっとおばさんになってた。
うひょー。





星野源君は、順調に回復なさっているようなので、  よかったなあ。




そして今やおばさんになったあたくしは、玉子のお寿司は余程のことがない限り食べない。甘過ぎるから。

でも、死んで、あの世でまさるおじさんに握ってもらったならよろこんで頂くぞ。おかねないけど。


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