百合とオレンヂ城Ⅱ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

エンゼルハート(介錯)

2007-02-25 21:56:00 | 日記

エンゼルハート

 
 このエンゼルハートは介錯先生の商業誌デヴュー
&初連載作品です。
 

 処女作には、その作家の全てがあると言いますが、
本当に全部あります。
 

 主人公の名前が姫子で神無月の巫女と同じで、
カワイイ友人(姫子が好き)もいます。


 姫子が好きな相手のお嬢様が白バラの君
(一の宮礼子)といいキャラは違いますが千歌音も
います。


 この白バラの君とバラの園でサンドイッチを
食べているのも神無月の巫女っぽいですw


 この白バラの君が神無月の巫女の千歌音ちゃん
に当たり、どうも敵の四天王のひとりであるダイアナ
と同一人物らしいと匂わせています。


 ダイアナの配下に加賀や千歌音など聞いたことの
ある名前のキャラがいます。
(介錯先生はデビルマンも好きそう、なんですが
神無月の巫女シリーズ構成植竹須美男もデビルマン
好きを考えると面白い。CLAMP好きとも
同人誌で言っていましたし、ちょびっツのムック
にも寄稿していましたね)
 
 
 もう出るキャラ出るキャラ全員が百合ですw
姫子の親友、智子は姫子が好きでここには書けない
妄想までしています。


 姫子と白バラの君もいちゃいちゃしています。


 姫子の仲間で親友の神宮寺綾華にも憧れる後輩
がいて妄想するだけなく、(敵に騙されたとはいえ)
本当にやってしまいます、が途中で姫子が邪魔に入る
のはお約束w


 そういえば真田さんって子も出てきましたw


 敵であるダイアナも、配下のソロリティたちも
みんな百合百合しっぱなしですw 


 この作品、未完なのですが、伏線らしきものを
張りまくって回収できていませんし、
敵も複数(というか数が多すぎる!!)いて
四天王、十傑集、三銃士、七英雄(ロードス?)、
十二神宮、ヘルミッショネルズ(筋肉マン?)、
その配下にもまだ軍団があるんですよ!
(先生自身13軍団あると言っています)


 巻末に次号予告がありますが気になる~。
介錯先生、いつか続きを描いてくれませんか?



千と千尋とゲド戦記

2007-02-22 12:10:00 | ジブリ 押井守 ハーモニー(伊藤計劃) サマーウォーズ フルメタルパニック

■千と千尋とゲド戦記

 
 千と千尋を見た時に連想したのが『ゲド戦記』でした。


 『ゲド戦記』の影のようなカオナシや
「名前は相手を支配する」という設定を見て
『千と千尋』は『ゲド戦記』に似ているかな
と軽く思いました。

 
 
 ちなみにその時、は宮崎駿が『ゲド戦記』と
『デューン砂の惑星』のファンだった
とは
知りませんでしたし、後に息子の宮崎吾郎氏
が『ゲド戦記』の監督をするとは当然
思いもしませんでした。
 
 
 それとカオナシは偶然の産物です。
 
 
 ジブリの製作が順調に遅れている時(笑)
いよいよ切羽詰って、
鈴木敏夫Pは「(千と千尋の)公開を遅らせるか?」
と考え始めたそうです。
 
 
 このときの宮崎駿の心境はというと、
「あの人(鈴木敏夫)は恐ろしい人だからやりかねない」
だそうです。


(そこまで言われる鈴木敏夫Pって)


 ある絵コンテを見て宮崎駿は
「こいつ(カオナシ)はどこに行くんだろう?」
と思いそれからカオナシが誕生したそうです。

 
 
 インタビューでも、
「千と千尋はクラバートやゲド戦記に
似ていますよね?」



 と質問をされた宮崎駿監督ですが
「ええ、影響は受けたと思いますよ。
ただ意識的ではなく無意識にね」

と語っています。
 

 
 上のカオナシ誕生のエピソードを見ても
「カオナシはゲド戦記の影の様な存在として描く」
とか言えるほどの余裕が宮崎駿にあるとは思えません
(笑)






■千と千尋と春を売る商売

 『千と千尋の神隠し』で「春を売る商売」について
話題になっている様なので私見を述べたい、と
思います。


 赤い提灯(ちょうちん)など「春を売る商売」らしき
箇所は確かにあります。


 ただ千尋やリンが寝ている部屋は
絹糸産業の女工の寮と全く同じに
描いている
そうです。
(『虫眼とアニ眼』より)


 また『虫眼とアニ眼』では、
昭和20年代の近江絹糸争議で
「手ぬぐいを広げて干したい」と要求し
勝った、という話しも宮崎駿は述べています。


 この「手ぬぐいを広げて干す」というのは
『千と千尋の神隠し』にそのままの情景が
あります。



 千尋とリンの生活は(絹糸産業などの)女工の
生活がモデル
と言っていいでしょう。



>結論

 確かに「春を売る商売」らしき箇所はありますが
千尋やリンたちの生活のモデルは(絹糸産業などの)
女工の暮らしがモデルに見えます。







攻殻機動隊 その2

2007-02-14 23:15:00 | ジブリ 押井守 ハーモニー(伊藤計劃) サマーウォーズ フルメタルパニック
 その1はこちら
http://orange.ap.teacup.com/applet/orangejyo/386/trackback
 
 今回は攻殻機動隊と押井守の演出の根底にある
ジャン・ボードリヤールのシミュラクル
フィリップ・K・ディック(ブレードランナー)
中国の思想・荘子などをふまえて執筆したい
と思います。
 
 
■順番表(影響を与えた流れ)
 
■ジャン・ボードリヤールのシミュラクル
       & 
■フィリップ・K・ディック(ブレードランナー)
     ↓      ↓
  ■攻殻機動隊→■マトリックス


 
 ジャン・ボードリヤールは
著書「シミュラクルとシミュレーション」で

1 「オリジナルでもコピーでもないものが
独自の価値観として流通する事」
 
2 「高度なシュミレーションが蔓延する事で本物の
価値観が下がる」
 
3 「街全体が広告に埋め尽くされる。それ自体が
我々の現代建築だ」 

と言ったらしいです。


「シミュラクルシミュレーション」という本
ですがマトリックスの冒頭でネオが違法ディスクを
隠していた本です。

 
 このジャン・ボードリヤールに
「現代の最も偉大な実験作家である」
と言わしめたのがフィリップ・K・ディックです。
 
 映画化されている代表作は「ブレードランナー」
「トータルリコール」「マイノリティリポート」
 確かにブレードランナーやマイノリティリポート
も(原作に忠実ならですけど)街に広告が多く
ありました。
 トータルリコールも主人公の今までの生活の
記憶は埋め込まれたニセモノでした。
 これも上のJ・ボードリヤールの考えから
影響を受けたと考えられます。 
 

 原作にもあった清掃業者さんのエピソード
が映画版・攻殻にもありますが、清掃男の妻子
の記憶がにせものと言う事を取調べの時、バトーに
言われて落ち込むわけですが、士郎正宗の絵だと
かなり可哀想で男がショックに見えますが
攻殻の機械的な感情のない絵だと全然そう思えません。
 この清掃男のエピソードも、もしかしたら
フィリップ・K・ディックの「トータルリコール」
の原作「追憶売ります」等から影響を受けている
のかもしれません。
 男の持っている写真に犬が写っているのを見ると
押井守の犬好きを思い出します。
 押井守は「自分の記憶だけで街を作ろう」と
言っていました。だからかはわかりませんが人形
や犬のカットが入りましたがあれも押井守の
記憶なのでしょうか?


 
 原作でタチコマ達が今の境遇に不満で
反乱を起こそう(?)と提案しているシーンが
あります。
 実際は素子がタチコマの思考パターンを
シミュレーションしている訳ですが、
 突然ですが、ロボット工学三原則を簡単に書くと
 ロボットは、
 1 人を傷つけてはいけない
 2 人の命令に逆らってはならない
 3 自分の身を守らなくてはならない
 ですが、これに零原則があるそうで、
それは1番目の人を人類に拡大解釈した
法則だそうで、04映画「アイ・ロボット」
はこの零法則を参考にして製作したそうです。
 タチコマ達のした事はまさに、この零法則
に当てはまる、と思いませんか?
 
 
 士郎正宗先生は博識だと思いますが、先生は
女の子同士のHも描きますし邪神ハンター
の挿絵等ぬるぬるの触手にからまれた女の子も
描きます。
 私はややこしいSFより、そっちの方が
良いんですがw

攻殻機動隊からマトリックスへ

2007-02-04 19:53:00 | ジブリ 押井守 ハーモニー(伊藤計劃) サマーウォーズ フルメタルパニック
■攻殻機動隊からマトリックスへ 
 
 ターミネター2でシュワちゃんとT-1000の
初邂逅の銃撃戦に巻き込まれて死んだ日本人が
いましたが、彼は攻殻機動隊に資料提供で
参加している映画ライターの小峯隆生氏です。
 http://orange.ap.teacup.com/applet/orangejyo/155/trackback
 
 小峯氏は、グアムで押井守たち攻殻機動隊
スタッフの前でM16ライフルでスイカを撃ち
粉々にして性能と破壊力を見せたそうですが、

「そのシーンが脳裏に刻まれて攻殻でも市中で
スイカが粉々になるシーンで生かされた」

とは小峯氏の弁です。


 小峯氏がマトリックスのウォシャスキー兄弟
にインタビューをした時、
ウォシャスキー兄は、


「ボクが攻殻で好きなシーンはラストで素子が
タンクと戦うシーンなんだ。
 マトリックスのロビーでのシーンはまさに
これなんだ。
 普通の爆発は一度で終わりだが、ボクは
一度当たったところにもう一度当たり、
更に爆発して柱が次々に削れてリンゴの芯
みたいになるのを描きたかった。
 このシーンを映像化する為にスタッフに
何度も攻殻を見せたよ」


と言いました。

 スタッフは大友のAKIRAも見たそうです。
余談ですが火の鳥2772で手塚治虫先生は
SF雑誌スターログの大友克洋をかなり意識
していたそうです。
 それから「僕もまだ青春だよ」と創作意欲が
まだまだあった事を示しています。


 つづく