NBA INS 'N' OUTS

かんたん解説 NBAなんでもとーく

あぁ無情~レ・シカゴブル

2007年04月22日 | '06-07 プレーオフ

スイマセン・・・・タイトルで遊んでしまいました。。

でもまあ、それぐらいブルズの転落はかわいそうな出来事でした。
最後の最後まで守ってきた第2シードの座を、たった1日で、しかも最終日の1戦だけでひっくり返されてしまうとは・・・・

今年の第2シードと第5シードは、天国と地獄です。
第2シードは、1回戦がアリーナスとバトラーがいない飛車角落ちのウィザーズ。
で、2回戦も経験のないラプターズか、成績5割のネッツのどちらか。
カンファレンス決勝まで、レッドカーペットが敷いてあるようなものです。

それに対して第5シードは、1回戦がディフェンディングチャンピオンのヒート。
それを突破したとしても、次に待ち構えるのはイースト最強のピストンズ。
このイバラの道をくぐりぬけてカンファレンス決勝にたどり着くのは至難の業です。

ESPNの分析で、第2シードと第5シードでは、カンファレンス決勝まで進める確率が倍も違うという結果が出ていましたが、たぶんその通りでしょう。
ただし、だからと言ってブルズが1回戦ですぐ負けるとは思っていません。
ここでは、そのブルズを含めた1回戦の注目カードについて触れたいと思います。

<ヒート(東第4シード)vs.ブルズ(東第5シード)>

王者ヒートが貫禄を見せて若いブルズをねじ伏せる、という見方が一般的のようですが、僕はそうは思いません。
昨年ヒートは優勝しましたが、イーストのプレーオフを勝ち上がる中で最も苦労したのは、カンファレンス決勝のピストンズでも、2回戦のネッツでもなく、1回戦で当たったブルズでした。

ブルズはディフェンス、特にアウトサイドの守りに優れています。
デュホン、ハインリック、デン、ノシオニは、いずれも非常に優秀なディフェンダーです。
特にハインリックは、ヒートの生命線であるウェイドを1対1で守れる高い能力を持っており、これがヒートの勢いを鈍らせる原動力となりました。

ただ昨年はインサイドがあまりにも弱く、最後はシャックに破壊されてしまいました。
逆に言えば、先発のPFとCがマリック・アレンとマイケル・スウィートニーでよくシリーズをタイに持ち込めたなあ~という印象です。
今年はPFにベテランのPJ・ブラウンと若いタイラス・トーマス、そしてCにはベン・ウォーレスを揃え、ゴール下の守備力は昨年とは雲泥の差です。

インサイドオフェンスの弱さは未だ改善されていないものの、それでもベン・ゴードンがきちんと点取り屋の役割を果たし、ノシオニが万全の体調を取り戻せれば、総合力でブルズがヒートを上回ると思います。


「あんなシード順の決め方、俺は許さんぞぉぉぉ!」

<ラプターズ(東第3シード)vs.ネッツ(東第6シード)>

1回戦で最もアップセットの確率が高いと言われているのがこのカード。
今シーズンのラプターズは好調を維持してきましたが、経験がモノを言うプレーオフでは楽に行かないだろう、という訳です。
それには具体的な理由もあります。

まず挙げられるのはマッチアップの問題。
ラプターズのPGフォードは183cm(実際は180cmないとも言われる・・・)であるのに対し、ネッツのキッドは193cmで体の幅も全然違います。
ポストアップも得意なキッドは、このミスマッチをついてどんどんインサイドで仕掛けてくるでしょう。
その結果は、イージースコアになるか、ファールトラブルになるかのどちらかです。

フォードは、オフェンス面で速い攻撃リズムを司る重要な役目を担っています。
“東のサンズ”とも称され、ラプターズ成功のカギを握っていたオフェンスは、フォードの力によるところが大きかったわけです。
そのフォードをディフェンスで狙われるということは、簡単に点を与えるだけでなく、オフェンス面までにも影響を与えかねない重要なポイントとなります。
ラプターズは、ヘルプディフェンスなどでここをよっぽどうまく守らないと、試合全体のペースを試合巧者のネッツに握られる恐れがあります。

次のポイントはフィニッシャーの決定力。
ボッシュは素晴らしいオールスター選手に成長しましたが、試合を決める1本を争う展開となった時、1on1での決定力、ダブルチームへの対処などの力が、まだカーターの域には達していません。
7フッターでブロック力もあるマイキー・ムーアとのマッチアップも、ボッシュの高さのアドバンテージが生かせない嫌な相手です。

キッドのゲームコントロール能力とカーターの決定力、ネッツが持つ2枚看板を若いラプターズが超えられるのかどうか。
カーターvs.古巣のラプターズファンという興味以上に、中身の対決が気になるシリーズです。


「見とけ、ボッシュ! オレがマイキーだ。ミッキーマウスじゃねえぞ!!」

<ジャズ(第4シード)vs.ロケッツ(第5シード)>

実力伯仲の両チームの対戦は、どちらが勝ってもおかしくはない好カード。
レギュラーシーズンの成績もほぼ変わりません。
そんな戦いの優劣を占うのは、プレーオフに望む勢いの差でしょう。

ジャズは一つ上のシードを獲ったが、4月の成績は5連敗を含む4勝6敗。
もう10試合さかのぼっても、20試合で8勝12敗と黒星が先行しています。
逆にロケッツは、過去22試合で5連勝2回を含む16勝6敗と好調を維持しています。

ジャズがシーズン前半の強さを取り戻すには、デロン・ウィリアムズの復調がカギとなるでしょう。
シーズンを通して好調だったショットが、終盤戦にきて突如として不調に陥り、連敗の原因を作ってしまいました。
今年ジャズの躍進を担ったのは、この若き司令塔の成長が原動力でした。
良くも悪くも、彼の出来がシリーズの行方を左右するでしょう。


「まずブーザーに呪いをかけて・・・・それからデロン。あっ、ジェリー・スローン忘れてた。。う~ん、でもこの力を使ってしまうと正体がバレる恐れあるからなあ・・・・でもどうせデスノートで死神の存在はバレてるわけだし、今さら隠す必要もないかなあ・・・・でもバレたらコーチくびになっちゃうかもしんないしなあ・・・・ブツブツ」


最新の画像もっと見る