NBA INS 'N' OUTS

かんたん解説 NBAなんでもとーく

“チープショット・ロブ”

2007年05月18日 | '06-07 プレーオフ

うーん、やっぱり負けてしまいました・・・・
サンズは予想を大きく上回る“善戦”をしましたが、最後は自力に勝るスパーズに寄り切られた格好です。
サンズはアマレの代わりにフロントコートのプレイヤーではなく、バルボサを入れて、スモールラインナップをさらに小さくしてきました。
まあ、それ以外の選択肢がなかったというのが正直なところでしょうけど・・・・

ただそのバルボサが不発でした。
マリオン、トーマス、ナッシュはいいプレーをしていましたが、アマレとディオウを欠いたこの試合、一番の活躍時だったバルボサがスパーズの高さに封じ込まれました。
サンズは、この先発5人にジェームズ・ジョーンズを加えた、わずか6人ローテーションで回してきました。
途中まではうまくいきましたが、やはり最後にガス欠となって終盤に逆転されてしまいました。

どうせ奇策でくるのなら、ディオウの代わりとなる第2のプレイメーカーとしてジェイレン・ローズを入れてみたり、不調のバルボサに代えて同じくスピーディなマーカス・バンクスを入れてみたりしてほしかったです。
特にスパーズは、マブズのデビン・ハリスのようにスピードのあるペネトレイターに弱いので、是非ともバンクスをぶつけてみて欲しかったですね。
ナッシュの負担を軽くして、考えるスペースを与えるという意味で、もう一人のボールハンドラーとなれるローズも入れてみて欲しかった。

まあ、これで俄然スパーズ有利となってはしまいましたが、GAME6はアマレとディオウが戻ってきます。
チームを苦境に立たせた責任感からも、是非とも2人には奮起してもらってアウェイでの白星をもぎ取り、ホームでの最終第7戦に持ち込んでほしいですね。

さて、こんな時に軽い話題を取り上げるのもなんなんですが、暗くなっても仕方ないので笑い飛ばせるトピックスを。
このサンズのホームコートで行われたGAME5は、当然のことながら、リーグの裁定に意義を唱えるサンズファンの熱気で埋め尽くされていました。

例えば・・・・

「Short handed(人数が足りないこと)でも勝ーつ!!」というサインを掲げた2人組。
何の格好をしているのかというと、これはアイスホッケーですね。
ナッシュがオーリーに、まるでアイスホッケーの試合での光景みたいに壁に激突させられたことと、ナッシュがカナダ人でアイスホッケー好きというのを引っ掛けて、ナッシュ頑張れ~というのを体全体で表現しているわけです。

それから・・・・

“FREE AMARE”
これは文字通り、「アマレを解放しろー!」ということですね。
牢屋に入れられたアマレが真ん中にいて、隣りに牢屋のカギを持ったデビッド・スターンの写真があります。
しかもそのスターンが着ているのは、ダンカンのユニフォーム。
つまり、スターンがスパーズ寄りの裁定をしていて不公平だ、という皮肉メッセージが込められているわけですね。(やることが細かい)

他にも目立った応援ボードには、こんなのがあります。

“Horry-ble Dicision”
「horrible(ひどい)」と「Horry」を引っ掛けて、リーグのひどい裁定を批判しているメッセージ。
言葉の組み合わせが絶妙です。

“Stu Sacks”
そのまんまですが、「ステュのくそったれ」という意味です。
しかもこれ、サインボードじゃなく、オレンジ色のTシャツに書いてあったそうです。
わざわざ自前でTシャツまで作るなんて、スゴイっすねえ~

ステュ・ジャクソンという人はあまり知られていませんが、NBAオフィスのバスケットボール運営部門副社長で、選手への罰則とか処分を下すルールの番人の立場にいます。
ただ元々この人は、激弱時代のグリズリーズのHCやGMを務めていて、全く実績の残せない“ダメ管理職”でした。
それがなぜかリーグオフィス入りして、なんだかスゴイ重要な責任者の地位に収まってしまっているんですね。
でもスターンの顔色ばかりをうかがっているので、完全に“スターンの犬”“スターンのYESマン”と批判を受けています。
まあそんな人物なんで、あんなこと(前回のブログで書いたリーグ側の発言は、全てこのステュのものです)が平気で言えてしまうわけですね。


「何が悪いのよ」

“Dirty Horry”
これはクリント・イーストウッドの人気作品、「Dirty Harry」のもじりですね。
スペルが1文字しか変わらないところが、この作品の完成度の高さを示しています、ハイ。

そういえば、その渦中のオーリーもおもしろいことを言っていました。
オーリーは過去に何度も奇跡的なクラッチシュートを決めてきたことで、“ビッグショット・ロブ”というニックネームがついています。
するとオーリーはそのことに引っ掛けて・・・・

「俺はもともと、“ビッグショット・ロブ”っていうニックネームがあまり好きじゃなかったんだ。だからこれからは、俺のことを“チープショット・ロブ”って呼んでくれよ。」

ビッグショットと、チープショット(汚いプレーのこと)を引っ掛けた、かなりパンチの効いたコメントです。
さすがジョークの切れ味も、百戦錬磨のベテランって感じですねえ~
(みなさん、くれぐれも“罪を憎んで人を憎まず”でお願いしますね)

最後にこの2人。
GAME2の後に、アマレがジノビリとボウエンを名指しして「ダーティーなプレイヤーだ」と非難していました。

アマレがダンクした時にボウエンが着地地点にわざと足を出し、以前から問題視されている“捻挫させ作戦”に出たという疑惑や、アマレのスクリーンに引っ掛かって倒れたジノビリが、ピック&ロールをさせないようにと倒れたままアマレの足をつかんで抑え、アマレがパスを受けられずにそのままターンオーバーになったというプレーがあったためです。

さながら“ダーティー・ペア”(注:ビューティー・ペアのもじり)といったところでしょうか。。


「じゃあ俺がアイツをやるから、お前はアイツをやってくれ」(注:ウソですからね)


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4 コメント

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センス (apple)
2007-05-18 01:59:52
>ビューティー・ペア

私から♪あなたへ♪
ちょっとネタが古すぎやしませんか?
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やっぱ (manu)
2007-05-18 02:12:53
そこきましたか。
僕もどうかなあと躊躇したんですけどね。
まあわかると思いますが、僕もオンタイムではないのでよく知りません。
名前が何となく浮かんだだけで(笑)
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チープショット・・ (コニスくん)
2008-03-24 01:21:37
この試合(GAME4)をリアルタイムに観ていたのではないですが・・嫌な気分になりました・・
それもテクニックといわれればそうなのかも知れないけど・・気付かれないならテクニックというのはやっぱり納得できません!!

電磁サーチシステムでもなんでも開発して全てのスポーツでビデオ見返さなくてもファールの判定できるようにしてほしいなぁ・・つまらなくなるっていう意見もあるとは思いますが・・
トラッシュ・トークも気分が悪くなります

僕はセンターをやっていてよくファールをされます
顔面やボディにエルボー食らったり、膝でゴツゴツ蹴られたり、ジャンプの瞬間斜め下にユニフォームを引っ張られ倒れて捻挫しかけたり、、、

大好きなスポーツだから・・悲しくなるんですよね

正々堂々と~というか故意に気付つける事はなくなって欲しいと切に祈り願うばかりです

ぐちっちゃってすいません

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コニスくんへ (manu)
2008-03-24 02:08:14
そうですね。
多少ならいいとは思いますが、やはり相手がケガをしてしまうようなラフプレーは、絶対やってはいけないと思います。
そんなんで試合やプレーオフの行方が左右されてしまうとしたら、なおさらです。

かつてシャックがよくこんなことを言っていました。
「自分はディフェンダーからいっつも引っ張られたり、どつかれたりしてるのに、相手の方が小さいから全然ファールを取ってもらえない。そんで自分が攻める時には相手がフロップ(わざと演技で倒れること)してきてオフェンスファールを取られる。審判の笛は不公平だ」
NBAの選手たちでも大変な思いをしてプレーしているんでしょうねえ~
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