風の音を聞いてみたい

オーストラリア在住30年。好き勝手に語っています(^^)

この子を残して

2018-03-20 15:55:38 | 
青空文庫って知ってましたか?
著作権が切れた本や、作者が許可をしてくださった本を、ネット上で自由に読める活動です。

障害児の親たちの話を聞いたり、見たり、考えたりすると、この本をいつも思い出します。
この子を残して 永井隆 http://www.aozora.gr.jp/cards/000924/files/49192_39848.html

老人介護は、私にはとても大変なのは、自分の未来の姿だからだろうと思います。
まだ、自分が加齢によって動けなくなるとは、信じられないんだろうと。

今日は、障害者のサポートの授業だったのだけど、車椅子で自分で食事もできないし、水も飲めない子を、お父さんがせっせと世話をしている様子のビデオを見たら、みなさん、感情が渦巻いて、平常心で付き合えないとな。

そんな障害者を見て、フェアじゃない!と思ってくださり、なおかつ、悲しんでくださるのは、ありがたいのですが、問題は、実は、そこじゃないんだ。
彼を大事にしてるご家族は、彼を残して先に他界しなくちゃいけない。
だから、彼が困らないように、ちゃんと準備をしてからじゃないと、おちおち死ねないんだよと言ったら、「それは、それで、別のカテゴリーで泣ける〜」とな。

彼女は、障害者のケアは、向いていないんだそうな。。。先生曰く。。。

そんな話をしていたら、またまた、この本を思い出しました。
20歳頃に、添乗員をしていて、日本中旅をしていたのだけど、長崎へ行くと原爆資料館と、平和公園は必須の観光地で、戦火とはご縁があまりなかった北海道人は、そこで、原爆の凄まじさを知るんですよね。

長崎は、永井隆先生が、自らの被爆体験を通して、研究資料を残してくださり、他に、この「この子を残して」という素晴らしい本も残してくださいました。

永井先生のお子さんは、障害はありませんけど、まだ、幼い子供たちを、戦争が終わったばかりで、混乱している社会に残して死んで行くのは、どれだけ苦しかっただろうかと思います。
せめて、学校を終えて、就職して、安心させてもらってから、じんわりと歳をとって他界したいです。

美鞠は24歳だけど、あと20年もしないうちに、車の運転とか、私自身が色々難しくなって来るのかもしれないと思ったら、なんか、この本を思い出してしまい、永井先生も頑張ったんだと、永井先生の愛情に触れてみたいと思うのです。

初めて、この本を知り、読んだときは、まだ20歳そこそこの子供だった私ですが、泣きすぎて目が腫れてしまったのを思い出します。
これが親の気持ちなのかと、人の深いところに触れて、内側から大量の何かが吹き出した感じがしました。

子供を思って流す涙は、紛れもなく愛情が形になったものです。
愛情って見えるんですよね。

お時間のあるときに、読んで見てください〜
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