世界でディーゼルが普及している地域と言えば、なんといっても欧州だ。そんなイメージもあり、私は当初、低公害型ディーゼルの技術力は、欧州のメーカーが世界一の水準を誇ると勘違いしてきた。
実際、欧州発ディーゼル車の存在感は大きく、日本に既に上陸している、
メルセデスベンツE320CDIは、アメリカで実施されたテストで、1670キロを無給油で走破し、平均燃費1リットルあたり21.05キロというおそるべき数字を記録している。
(メルセデスベンツ オフィシャルページより)
すごく乱暴な説明になるが、燃費がいい=CO2排出量が少ないと考えてしまっていいので、E320CDIに代表される欧州発低公害型ディーゼルは、エコノミーかつエコロジーだと、いっけん思われる。
欧州の人も、私と同じように、CO2が少ない=環境にいいと思い込んでいるふしがあり、やはり経済的であることもあり、イギリスでは税金の関係もあり、欧州ではディーゼル車が大人気。
しかし詳しい人はとっくに知っていることだが、
「環境性能」ではこれとは別な指標がある。
私にはややこしくて、理解するのにすごく時間がかかったのだが、
石原都知事にディーゼルが嫌われた原因である、PMとNOx。
ほかにもあるんだけど、とりあえずこのふたつについて説明するね。
まずPMと呼ばれる(Particulate Matter:PM、Particulate)=粒子状物質。
ディーゼルエンジンの排気ガスで規定されるPMは固形の炭素粒子だけではなく、多くの高分子から成る未燃の炭化水素(可溶性炭化水素:SOF、Soluble Organic Fraction)、燃料中に含まれる硫黄が酸化して出来るサルフェートの混合物である。
これらの粒径は、10μm以下の細かい粒子が多く、大気中に長く浮遊することから、浮遊粒子状物質(SPM)と呼ばれ大気汚染の主要因とされる。浮遊粒子状物質は、人の気道や肺に沈着して健康を損ねる。
そしてNOx=ノックス・窒素酸化物(nitrogen oxide) 。
窒素の酸化物の総称で、一酸化窒素 (NO)、二酸化窒素 (NO2)、亜酸化窒素(一酸化二窒素)(N2O)、三酸化二窒素(N2O3)、四酸化二窒素 (N2O4)、五酸化二窒素 (N2O5) などのこと。
これらは、光化学スモッグや酸性雨などを引き起こす大気汚染原因物質である。主な発生源は、自動車の排気ガスであり、平成4年に制定(平成13年改正)された自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)によって、規制されることになる。
二酸化窒素 (NO2) は毒性が強く、細胞内で二酸化窒素は強い酸化作用を示して細胞を傷害するので、粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などの原因となる
このため二酸化窒素(NO2)は、大気汚染防止法によって環境基準が定められている。
NO2の環境基準:1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内またはそれ以下であること。
誤解しないでほしいのは、ベンツE320CDIはそれなりに環境にいい車だ。
今の日本でベンツ320CDIを選択するお金持の方は、私はカッコいいと思うし、お金さえ許せば自分も乗ってみたい。
でも上には上がいるのだ。
世界には、環境に厳しい国がたくさんあって、最も厳しい環境規制は、アメリカの「Tier II Bin5」。
この規制をクリアできる欧州のディーゼル車は多くはないのが現状なんだって。
で、
やっとここでホンダに到達。
ホンダは今年、ガソリンエンジンと同レベルにNOx(窒素酸化物)を抑制できる次世代型のクリーンディーゼルエンジンを開発した。
ホンダはこのディーゼルを搭載した乗用車をまず、米国に投入する。
時期は「2010年になる以前」(福井威夫社長)としており09年を想定している。
ガソリン車と同じ規制となる米「Tier II Bin5」に適合する初のディーゼル乗用車となる公算が高い。
クリーンディーゼルのクリーンの定義が低公害=NOxやPMが少ないことを意味するのであれば、いずれ世界で一番“クリーン”なディーゼルエンジンを作るのは欧州メーカーではなく日本メーカーだろう。
ホンダについては、もう少し詳しく書くね。
そして、いっけんディーゼルについてはいまひとつノリが悪い印象のトヨタ。
しかし・・・。
「実はディーゼルも凄いんです」って。
続く・・・。
実際、欧州発ディーゼル車の存在感は大きく、日本に既に上陸している、
メルセデスベンツE320CDIは、アメリカで実施されたテストで、1670キロを無給油で走破し、平均燃費1リットルあたり21.05キロというおそるべき数字を記録している。
(メルセデスベンツ オフィシャルページより)
すごく乱暴な説明になるが、燃費がいい=CO2排出量が少ないと考えてしまっていいので、E320CDIに代表される欧州発低公害型ディーゼルは、エコノミーかつエコロジーだと、いっけん思われる。
欧州の人も、私と同じように、CO2が少ない=環境にいいと思い込んでいるふしがあり、やはり経済的であることもあり、イギリスでは税金の関係もあり、欧州ではディーゼル車が大人気。
しかし詳しい人はとっくに知っていることだが、
「環境性能」ではこれとは別な指標がある。
私にはややこしくて、理解するのにすごく時間がかかったのだが、
石原都知事にディーゼルが嫌われた原因である、PMとNOx。
ほかにもあるんだけど、とりあえずこのふたつについて説明するね。
まずPMと呼ばれる(Particulate Matter:PM、Particulate)=粒子状物質。
ディーゼルエンジンの排気ガスで規定されるPMは固形の炭素粒子だけではなく、多くの高分子から成る未燃の炭化水素(可溶性炭化水素:SOF、Soluble Organic Fraction)、燃料中に含まれる硫黄が酸化して出来るサルフェートの混合物である。
これらの粒径は、10μm以下の細かい粒子が多く、大気中に長く浮遊することから、浮遊粒子状物質(SPM)と呼ばれ大気汚染の主要因とされる。浮遊粒子状物質は、人の気道や肺に沈着して健康を損ねる。
そしてNOx=ノックス・窒素酸化物(nitrogen oxide) 。
窒素の酸化物の総称で、一酸化窒素 (NO)、二酸化窒素 (NO2)、亜酸化窒素(一酸化二窒素)(N2O)、三酸化二窒素(N2O3)、四酸化二窒素 (N2O4)、五酸化二窒素 (N2O5) などのこと。
これらは、光化学スモッグや酸性雨などを引き起こす大気汚染原因物質である。主な発生源は、自動車の排気ガスであり、平成4年に制定(平成13年改正)された自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)によって、規制されることになる。
二酸化窒素 (NO2) は毒性が強く、細胞内で二酸化窒素は強い酸化作用を示して細胞を傷害するので、粘膜の刺激、気管支炎、肺水腫などの原因となる
このため二酸化窒素(NO2)は、大気汚染防止法によって環境基準が定められている。
NO2の環境基準:1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内またはそれ以下であること。
誤解しないでほしいのは、ベンツE320CDIはそれなりに環境にいい車だ。
今の日本でベンツ320CDIを選択するお金持の方は、私はカッコいいと思うし、お金さえ許せば自分も乗ってみたい。
でも上には上がいるのだ。
世界には、環境に厳しい国がたくさんあって、最も厳しい環境規制は、アメリカの「Tier II Bin5」。
この規制をクリアできる欧州のディーゼル車は多くはないのが現状なんだって。
で、
やっとここでホンダに到達。
ホンダは今年、ガソリンエンジンと同レベルにNOx(窒素酸化物)を抑制できる次世代型のクリーンディーゼルエンジンを開発した。
ホンダはこのディーゼルを搭載した乗用車をまず、米国に投入する。
時期は「2010年になる以前」(福井威夫社長)としており09年を想定している。
ガソリン車と同じ規制となる米「Tier II Bin5」に適合する初のディーゼル乗用車となる公算が高い。
クリーンディーゼルのクリーンの定義が低公害=NOxやPMが少ないことを意味するのであれば、いずれ世界で一番“クリーン”なディーゼルエンジンを作るのは欧州メーカーではなく日本メーカーだろう。
ホンダについては、もう少し詳しく書くね。
そして、いっけんディーゼルについてはいまひとつノリが悪い印象のトヨタ。
しかし・・・。
「実はディーゼルも凄いんです」って。
続く・・・。