日本と違って、韓国は旧正月。とはいえ、今日は新年最初の週末で、市場は大賑わいでした。
写真を印象派風に仕上げてみました。フランスのどこかの駅の雑踏という雰囲気で....。
人気店は長い行列。
ちなみにこのお店は韓国風お好み焼き(ピンデトック)の名店です。小麦粉の代わりに、豆をひいて豆汁を搾り出し、お好み焼きのように焼き上げます。
あまりの人の多さに辟易し、喧騒を避けて下町の市場に移動しました。さすがに下町はゆったり、と言いたいところですが、外気は氷点下です。
市場の中はまるで迷路。スマホのGPSで位置を確認しながら奥に進みます。
こちらは海産物。氷点下で、お魚もカチンカチンです。
太刀魚と書いてたちうお。韓国語ではカルチ(칼치)。韓国語でカルは刀という意味ですから、似たような名前なのでしょう。
太刀魚がずらりと並ぶ姿は壮観。一見、ホンモノの刀を並べているみたいです。
エイです。韓国語ではカオリ(가오리)。日本では女の子の名前ですね。韓国で「カオリ!」と叫ぶと、みんなびっくりするでしょう。
韓国では切り身を発酵させて食べるのですが、猛烈なアンモニア臭があり、韓国人でも好き嫌いが分かれます。
写真を撮り損ねたので、ネット上で拾った画像ですが、ちりめん(멸치)を売っている店をたくさんみました。
色んな種類があって、大きさや産地で値段が違います。
ちなみに韓国ではイリコのだしはあっても、カツオぶしのだしはまれ。やはり太平洋の魚には縁が無いのです。カツオぶしはそのまま日本語で通じるかもしれません。
如何でしたか?
市場は日本人に人気の観光スポット。韓国語では在来市場(재래시장)と言われますが、韓国語で在来というと、やや古ぼけた感じがあり、最近は伝統市場(전통시장)と呼ばれることが多いようです。
日本人観光客におなじみなのは、南大門市場と東大門市場ですが、実はソウル市内だけで大小260の市場があり、全国では、なんと1716箇所もあります。
また、あまり知られていませんが、デパート同様、市場にも商品券があります。
この地図は商品券が使える市場のマップ。ずいぶん、いろんな場所に市場がありますね。
興味ぶかいのは、いわゆる高級住宅街とされる江南エリアには、商品券が使える伝統市場が全くないこと。
やはり、いわゆる下町に集中していることがはっきり分かります。
長きにわたって、人々の生活を支えてきた市場ですが、ここ数年、大型ショッピングセンターが方々にオープンして、伝統市場が大きな痛手を受けています。
選挙ともなれば、必ず放映されるのが、下町の市場を駆け回って、市場のおばちゃんと握手する候補者の姿。
大型ショッピングセンターを訪問する候補者の姿が全く放映されないところを見ると、やはり情緒的に市場は庶民生活の象徴的存在なのでしょう。
両者がうまくすみ分けできれば良いのですが....。