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魔女のひとりごと

★ 魔女になろう!

大阪新歌舞伎座-3- 松平健・川中美幸特別公演

2014-03-28 | 観劇・ライブ・映画など
3/28(金)は月一度の大阪新歌舞伎座での観劇
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今回の座席は、花道から3列目、嬉しい。いい座席がもらえた。


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今月は、川中美幸・松平健による「赤穂の寒桜~大石のくの半生~」
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川中美幸さんといえば、歌手。
歌謡番組で歌っている姿しかイメージできない。

なのに、決して歌手が片手間にやっている舞台ではない。
本職の舞台女優さんと比べても遜色なく、素晴らしかった。

私はテレビや舞台を見ていても、いつもけっこう客観的。

今日の舞台も、「夕陽が舞台の下手から当たっているのに、
三日月が空高く浮かんでいるはずがない。それに、
弦の方向が逆やんか。もっと理科を勉強せなアカンワ~」などと
冷めた目で舞台を見ていた。

そんな私なのに、大石内蔵助・りくを演じる、松平健・川中美幸さんの
息の合った芝居に、だんだんと吸い込まれていった。

忠臣蔵の芝居はあまたあるが、
これは大石りくを主人公に、忠臣蔵をとらえたお芝居。



武家の女の価値観もいろいろ。それぞれの生き方がある。

夫や息子たちの命を、投げ出すことになるとしても、
夫の武士としての本懐を果たしたいとの意思を
受け入れて、生きるりく。

その一方、家族の幸福を第一優先で考える武家の女もいる。

切腹の白装束に身をつつんだ大石内蔵助以下、
数名の浪士が、笑いながら語っている。

浪士の一人:「大石殿のご内儀、りく殿のような方でなければ、
このように本懐を遂げることはできませんだな~」

内蔵助:「まこと、その通りでござる。われら男というものは、
    女の掌(たなごころ)の中で、遊ばされているうなものでござるな~」

一同:「まこと、楽しい人生でござった」

この場面での台詞が、最も心に残った。

「そうや、武士の世では、男しか歴史に名が残っていないが、
しょせん、男は女の掌の中で、遊ばされているんや。
もちろん、うちの夫もそうやけど」などと思いつつ、
隣の夫をチラリと見て、ほくそ笑んでいた私。

その後「大石内蔵助殿、参られよ」と呼ばれ、切腹の場に向かう。
つまり、花道を素足で歩きながら退場する。

その時の松平健さんの足の裏全体の動き、5本の趾の動き、
まるでカレイやヒラメが泳いでいるかのように滑らかで、
美しく、花道の床をとらえていた。

これ程までに、人間の足の裏は滑らかに動くのか…、
ただただ感動、他の俳優さん達とは全く違っていた。
花道の近くの席で良かった~。

第二部は、がらりと変って、歌謡ステージ。
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川中さんの、神沼恵美子・宮川花子さんを思わせるような軽快なおしゃべりと
おなじみの歌を聞いて、満足、満足。

とこで、長男の大石主税、三男の大石大三郎(二役)を演じていた
可憐な美青年、中村虎之助。バンフレットを読むと、坂田藤十郎の孫。
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           坂田藤十郎と言えば人間国宝、82歳の今なお、
                曽根崎心中のお初を演じている人。
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                さすが若い頃はきれい~ 
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4月は東京の歌舞伎座で、曽根崎心中が上演されていて、
これが、坂田藤十郎さんの最後の舞台だとのこと。

見てみたい。
12年間も東京で働いていながら、歌舞伎座に一度も行ったことがない。
働きづめの人生で終わるのも嫌や。何とか見に行きたいものだ。

昨年、歌舞伎界では市川団十郎さんが66歳で、
中村勘三郎さんが57歳という若さで、相次いで逝去。

本格的な歌舞伎を一度も見たことのない私だが、
歌舞伎界がすっかり寂しくなったと感じる。

そんな中、頭角を現し始めた中村虎之助という
16歳のプリンスの芸を見られたことがうれしい。

(下の2枚は4/2、夜の9時のNHKニュース、テレビ画面から撮影)

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