見えない鳥の存在: Blog版

Blog: L'oiseau Invisible
blog目的が途中から激変してしまった

別室の上映会 (5):Farrah's Story

2009-06-30 | Bruxellesの原稿

Michael Jacksonの死でかき消されてしまったが、Farrah Fawcettがガンで亡くなった。Farrahは自分の闘病をFilmに残した。感動を呼ぶ素晴らしい作品を残して旅立った。11PartsからなるFilmを探し出した。コマーシャルをはさみながら最後まで続いていく。死にいたる病との勇気ある闘いの記録である。誰一人死から自由である人間はいないのだ。
Farrah's Story Part1~Part11 


Audio4-4: Barbara L'absinthe

2009-06-24 | Audio-4

Barbara - L'absinthe (Lyrics)
Barbara L'absinthe (photos)
Barbara- l'absinthe (1972)

アブサンとアーティストは
切り離せないと思える時代があった。
飲んでみようとtryしたことがある。苦いと言われていたが、どうして口当たりがとてもいい。当時欧米では発売が禁止されていて、日本では普通に買えるという奇妙な状態だった。高価でもない。悪酔いもしない。Smartでソフィストケイトされた飲み物だと勘違いした。
危険なものほど、入り口は広いのだ。
アブサンはまず目にくる。印象派の画家のセンがシャープさに欠けるのもそのためだと言われている。次に体の切れと頭の切れが欠けてくる。
ランボーもヴェルレーヌもまるで水を飲むようにアブサン酒を飲んでいたとBarbaraも歌っている。
痴情のもつれからの発砲事件もアブサンに起因していたのかも、しれない。素晴らしい詩をかいて、人生酔いと狂気と意思よりも足の速い強力な愛に引っ張られて、苦渋のなかを彷徨するもまたよし、と思えるならば、L'absintheを生涯の友とするのも、またよし、である。

参照:Music Cross Talk :
Frederic Botton : L'absinthe:


Audio4-3: Barbara : Pierre

2009-06-23 | Audio-4

Barbara : Pierre Video & Barbara : Pierre 訳詞 
音が聞こえ情景が浮かびあがり、湿度までが肌に伝わってくるような完成度の高い曲。Barbaraの代表曲のひとつに違いない。
1964
Barbara chante Barbara:
Michel PortalのSaxophoneは現場で即興、なんとも言えずに効果的な役割を果たしている。
追記:2009年6月24日
参照:私自身のためのシャンソン(3)
Music Cross Talk : Pierre:


Audio4-1: Brigitte Fontaine et Jacques Higelin...

2009-06-16 | Audio-4

Audio4-1: Brigitte Fontaine et Jacques Higelin
Cet enfant que je t'avais fait (1968)
Cet enfant que je t'avais fait : Wat.Tv
お前に生ませた子供」: Le Hall
Toi Le Poete : 歌詞
昔、仏文の池田さんが「Bruxellesさん、いいレコード見つけたの」って言った。私もちょうどいいレコードを見つけたばかりだった。結果、偶然にも同一のレコードと判明。それが、このBrigitte Fontaine。
男と女のこの噛み合わない会話が、もうたまらなく素晴らしい。小説に使いたい場面だ。もう子供であることが馬鹿馬鹿しくなった。
Barbaraが自伝の中で書いているように、Hegelinはそれはそれは美しい男性だっただろうと思われる。老いが美を食潰していく悲惨を最も強くHigelinの中に認めてしまう
。-
Correspondances(3)より引用-


Audio3-11: Michel Sardou : Un accident

2009-06-09 | Audio-3

MICHEL SARDOU : UN ACCIDENT : You Tube
この一曲でSardouが大好きになってしまった。
私の中では大好きなこの曲とこの時代のSardouの顔は不滅です。
Un accident :歌詞
♪Je vous en prie trouvez ma femme♪
と最初に聞いて「奥さんの家出」と思い
♪Mais n'appelez pas mes parents♪
で「カッコ悪いので親に内緒に」と咄嗟に判断
そんな勘違いをしたことが今では懐かしい。
Michel sardou:ヒット曲
la maladie d'amour : Je vais t'aimer
この曲は二人共に素晴らしい。
Michel sardou :Je viens du sud: Chimene Badi


映画「サガン-悲しみよこんにちは」日本上映始まる

2009-06-03 | Blog内News速報

現在Click My Heartに移動させている昨年紹介した映画「Sagan」、いよいよ6月から日本での上映が始まる。タイトルは「サガンー悲しみよこんにちは」と「悲しみよこんにちは」が入る。ここでは主役の女優よりArielle Dombasleに注目した。彼女が演じている人物の本名がなかなか出てこない。ニックネイムで登場しているからだ。今日ようやく突き止めた。Ingrid Mechoulamという大富豪だ。サガンが博打で得たお金で衝動買いした邸宅やら何やらを、Saganの破産後、買い戻してSaganに自由に使わせていた、スポンサー兼アミだった人物。
他にPeggy Rocheを演じるJeanne Balibarも日本では見当たらない女優だ。Saganは遺言によりこのPeggy Rocheと同じ墓に入っているらしい。もうひとりこの映画の監督Diane Kurys も興味のある人物だ。特にこの10年男性女性合わせてフランスの歌手の下手さ、薄さにはがっかりするが、こういう手ごたえのある実在人物やら、それを演じる女優やらのハチャメチャな濃厚さはCultureの大人ぶりを見せつけてくれる。
(昨日
Le Vent Souffleにこの監督Diane Kurys について少し書いてみた。)
まだ10代の人にはこの映画よりSaganの処女作「悲しみよこんにちは」の一読をお勧めします。いきなりこの映画は、ちょっと...
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映画
 Sagan 日本語解説
昨夜フランスのBlogをいろいろ当たってみた。Saganを深く知っているだけに実に面白いそして映画に対して厳しい指摘もあった。その上で文学的になぜ評価されなかったのか、自分なりに考えてみた。それは1954年あたりのフランスの中心的な社会思想に合わなかったからだ。戦後の社会全体の思想傾向にも合わなかったからだ。しかしこの時湯水のように浪費して遊び呆けるという資本主義社会の享楽・退廃の極みの価値を肯定するこの作品が現れなかったとしたら、60年代のイエイエブームはおろか68年5月もやってこなかっただろうと思われる。ある意味、浸透した共産主義に対する、無自覚な反共であり、一足遅れた、形を変えたフランスに於けるマッカーシズムの役割を果たしたような気がする。17歳の子供だからこそ出来た、舵取りだった。国家の統制に個人の自由が抑圧されてたまるものか、というブルジョアの子供の本能の叫びとなったのではないだろうか。

これは2009年5月23日付けCorrespondancesの記事を移転させたものです。