今から15年ぐらい前のことです。韓国の女性(面倒を見ていた留学生の母親)が、ソウルで喫茶店を開きたいので横浜の喫茶店を見学したいと言ってきました。そこで私は西区、中区で私が比較的いいと思っていた喫茶店をいくつか選んで、案内して回りました。
女性は、フクロウが好きで、喫茶店にはフクロウの木彫り、焼き物などをいっぱい飾りたいと言って、フクロウの木彫りなどを売っている店を見つけると惜しげもなくお金を払って買い集めました。
横浜の道を歩いていると、中央を広場にしてその周りに戸建狭小住宅を10軒弱建てめぐらした比較的新しい住宅地がありました。各家の前は木を植えてあり、一見しゃれた住宅地に見えました。
女性の足がとまり、広場に入って周りの住宅を見た後、私に、こんな家に住みたいと言いました。
聞いてみると、彼女はソウルの高層集合住宅に住んでいるが、長く住んでいると、まずは大地の上に建つ戸建住宅に住みたいという思いが募っていたようです。
同じ班に住んでいた老夫婦が、日限山4丁目を捨て、東海道線の駅の近くに建ったタワーマンションに引っ越しました。ご主人が、日限山4丁目は東京に出るのに不便と思っていたこと、奥さんが隣人との人間関係が悪くなったのでやはり町を出ることを望んだことなどが理由でした。両隣りの家の木の枝が自分の敷地に張り出して迷惑だったが、隣人は何も配慮してくれなったと言っていました。お向かいの家の人は変人で口もきいたことがないと言っていました。
一度だけ私はタワーマンションに引っ越した奥さんに会ったことがあります。タワーマンションはいいというお話はありませんでした。外出が減ったのでしょうか、足腰が弱くなった、エレベータに乗って外出し、周辺の階段や坂が多い町を歩くのはつらいと言っていました。タワーマンションは、駅に近かったが、地形は平坦ではありませんでした。
隣人との人間関係は、タワーマンションでも問題になることがあるのではないでしょうか。人間関係ができにくい、孤独になりやすいという問題があるのではないでしょうか。
今日本で、はやりのタワーマンションが本当に高級住宅か疑問を持っています。長く住んでいると、庭のある大地の上に建つ戸建住宅の方がいいと思うようになるのではないでしょうか。
(注)高層建築の谷間にある戸建住宅は、庭があっても、大地に建っていても駄目ですね。日限山4丁目は、低層戸建住宅がそろっているから、明るく、広々した、息苦しさのない町になっています。階段や坂がなく、平坦で、歩きやすい町ですね。
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