昨日、すっごい久しぶりに兄と二人で釣りに出かけました。
ってか、二人で釣りに出かけるのは初めてなんじゃね?
兄はリア充を具現化したような人で、サッカーでは十年に一人の天才というのは言い過ぎですが、サッカーに関してはホントーに天才的だと評価を受けていました。
小説だったら、「それなのに俺は……」って感じで、兄と自分との差を感じて愚痴愚痴やるのでしょうが、特に管理人はそういう負い目を感じておらず、かといって、兄との接点もあまりないので、話すことは少なかったです。
そんな中、突然釣りの誘いをうけたのでなんだコイツ?と思いながら管理人は付いて行きました。
実のところ、管理人はワクワクしていたのかもしれません。なにせ小説の執筆を切り上げてまで兄の意見に賛同したのですから。
午後四時を回った頃、川はエメラルドグリーンに輝いていて、朱色の太陽が山の裏に隠れようとしていました。せっかちな蚊が水面を這うように飛んでいて、それに対して魚はほとんど姿を見せませんでした。
「見るからにいなさそうだな……」と、管理人は早くも釣りの結果を予想してしまったのですが、兄はその意見を意に介する様子を見せず、黙々と準備していました。家の金魚から拝借した餌を釣り針に付けるのですが、当然、釣り用に作られた餌ではないので手こずります。結局、石をひっペ返して、その後ろにへばり付く川虫を餌にすることにしました。
計画性の無さが早くも露呈してしまったのですが、例え準備周到でここを訪れようとも、ハヤ一匹釣れなかったと断言します。小魚一匹川にはいなかったのです。敗北の色が漂う中、起死回生の場所チェンジ。そこであるものを発見します。
鯉
大物キター!
管理人たちは慌てて釣り糸を垂らしました。しかし、釣り糸を垂らしてから
「この竿じゃ絶対に持たないよね」
と冷静になります。鯉を釣るには、専用の竿と糸が必要なのです。
「いいじゃん折れても」
たしかにその通りでした。いっそ折れてしまったほうがいい区切りになるのです。
鯉は餌を発見はするのですが、食いつく気配がありません。やがて、興味をなくしたように遠くへ泳いでいってしまいました。
このままでは逃げられる! そう思った管理人は「撒き餌」をすることにしました。金魚のえさがたくさん残っていたのです。
中身を全部ぶちまける勢いで散らすと、突風が陸に向けて吹きました。金魚の餌は全て管理人と兄へ降り注いだのです。身体に付いた餌を払いながら、苦笑。
兄は昔、よく父親と鯉釣りをしていました。管理人は小さかったので堤防からその様子を伺っていたのですが、ふとそれを思い出して、泣きたくなりました。
ってか、二人で釣りに出かけるのは初めてなんじゃね?
兄はリア充を具現化したような人で、サッカーでは十年に一人の天才というのは言い過ぎですが、サッカーに関してはホントーに天才的だと評価を受けていました。
小説だったら、「それなのに俺は……」って感じで、兄と自分との差を感じて愚痴愚痴やるのでしょうが、特に管理人はそういう負い目を感じておらず、かといって、兄との接点もあまりないので、話すことは少なかったです。
そんな中、突然釣りの誘いをうけたのでなんだコイツ?と思いながら管理人は付いて行きました。
実のところ、管理人はワクワクしていたのかもしれません。なにせ小説の執筆を切り上げてまで兄の意見に賛同したのですから。
午後四時を回った頃、川はエメラルドグリーンに輝いていて、朱色の太陽が山の裏に隠れようとしていました。せっかちな蚊が水面を這うように飛んでいて、それに対して魚はほとんど姿を見せませんでした。
「見るからにいなさそうだな……」と、管理人は早くも釣りの結果を予想してしまったのですが、兄はその意見を意に介する様子を見せず、黙々と準備していました。家の金魚から拝借した餌を釣り針に付けるのですが、当然、釣り用に作られた餌ではないので手こずります。結局、石をひっペ返して、その後ろにへばり付く川虫を餌にすることにしました。
計画性の無さが早くも露呈してしまったのですが、例え準備周到でここを訪れようとも、ハヤ一匹釣れなかったと断言します。小魚一匹川にはいなかったのです。敗北の色が漂う中、起死回生の場所チェンジ。そこであるものを発見します。
鯉
大物キター!
管理人たちは慌てて釣り糸を垂らしました。しかし、釣り糸を垂らしてから
「この竿じゃ絶対に持たないよね」
と冷静になります。鯉を釣るには、専用の竿と糸が必要なのです。
「いいじゃん折れても」
たしかにその通りでした。いっそ折れてしまったほうがいい区切りになるのです。
鯉は餌を発見はするのですが、食いつく気配がありません。やがて、興味をなくしたように遠くへ泳いでいってしまいました。
このままでは逃げられる! そう思った管理人は「撒き餌」をすることにしました。金魚のえさがたくさん残っていたのです。
中身を全部ぶちまける勢いで散らすと、突風が陸に向けて吹きました。金魚の餌は全て管理人と兄へ降り注いだのです。身体に付いた餌を払いながら、苦笑。
兄は昔、よく父親と鯉釣りをしていました。管理人は小さかったので堤防からその様子を伺っていたのですが、ふとそれを思い出して、泣きたくなりました。