月扇堂手帖

観能備忘録
あの頃は、番組の読み方さえ知らなかったのに…。
今じゃいっぱしのお能中毒。怖。

"絵解き”ってなぁに? 展(実演)

2012年11月16日 | その他
2012/10/13-11/25(京都・龍谷ミュージアム)



仏教絵画を見ながら、わかりやすく仏の教えを説くことを「絵解き」といい、中世から近世にかけて盛んになったそうだ。

この説法の実演もあるというので申し込み、展示に先駆けてそちらを聴く。
これは、龍谷大学大宮学舎であった。なんだか素敵な建物だ。



講師(?)は、三河の本澄寺ご住職、梛野明仁師。
「三河スーパー絵解き座」の座長さんでもあるそうな。

いきなりべべんべん♪と琵琶をかき鳴らし、「祇園精舎の鐘の声~」と始まった。
写真も動画もOKとのことで、ちょっとだけ録音したのだけれども、どうやってアップしたらよいのかわからないので残念(_ _;)

 

今日解いて下さるのは、「親鸞聖人絵伝」第一幅、二幅。親鸞9歳にして出家を決意するところから。

絵を指し示すための棒は、先に鳥の羽をつけることになっている(絵を傷つけないように)。「お羽ざし」というらしい。

絵の右下から蛇行するように上部へ進み、時に歌い、時に世話話で笑わせ、会衆を飽きさせないように絵を解いていく。


印象的だったお言葉。

「人はときに行く道を迷うけれども、岐路ならば大したことはない、一歩進むための道がないという場所に立ったときが問題だ」
「法然と親鸞は松と藤であり、このことには3通りくらい意味がある……」

**

この絵解き実演は講師を変えて何回か企画され、人気があるので追加されたのが今日の回だった。
他の回ももう定員いっぱいになってしまったようだけれども、ミュージアムの展示会場でもシアターで見られるようだ。
面白いので、ちょっとお勧め。

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