月扇堂手帖

観能備忘録
あの頃は、番組の読み方さえ知らなかったのに…。
今じゃいっぱしのお能中毒。怖。

あかいくらやみ

2013年05月31日 | その他
(大阪・森ノ宮ピロティホール)



久しぶりに小栗旬の舞台を観るのでわくわく。お友達がとってくれた席はかなり前方で、こんなにオグシュンに接近したのは初めて*^o^*

いま、NHK大河ドラマは幕末の動乱のくだりで、会津のお殿様が気の毒で気の毒で観ていられない(龍馬も西郷も嫌いだ!)くらいだが、この時期、やはり気の毒だった水戸天狗党の悲劇を柱にお話は構成されている。

原作は、山田風太郎著『魔群の通過』とのこと。

実力派の役者陣がそれぞれにめいっぱいの仕事をしているので、そのことに不満はなかったけれども、上演時間2時間半は長すぎた。

たとえ波瀾万丈抱腹絶倒なお芝居であっても2時間を超えると観客は辛くなってきて印象は悪くなるものだ。まして、舞台背景にも登場人物にも変化がない中で、なぜ2時間半もの長さを許したのか理解できない。内容的には冗長な部分、くどい部分が多く、しばしば意識を失いかけたくらいだから、30分削ろうと思えば容易だったはず。

演出家が舞台上にあがってしまっているので客観視できなかったのだろうか。

わがままを承知で言うと、小栗旬目当てで出かけたファンとしては、彼が復員兵の地味な軍服を着たきりなのがヴィジュアル的に寂しかった。

そもそもこの役、わざわざ小栗旬が演ずる必要があったのかとも思う。辞書的に正しい意味で「役不足」という気がする。
もっと彼の魅力を活かせる役をしてほしい。

そういう意味では女優陣のほうが得をしていた。

ことにおゆんの土人形(なぜ土人形なのかは不明)役の後藤海春が光っていた。ひとことも台詞がない(そもそも口をふさがれている)役。ダンサーであるらしい。



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