月扇堂手帖

観能備忘録
あの頃は、番組の読み方さえ知らなかったのに…。
今じゃいっぱしのお能中毒。怖。

時雨殿

2013年03月28日 | その他
小倉百人一首殿堂時雨殿(京都市右京区嵯峨)

「小倉百人一首」の世界を体感するミュージアムとして、一年前にリニューアルオープンした「時雨殿」。
一昨日、祇王寺へ行ったついでに寄れたらと思っていたけれども無理だったので出直してきた。



場所は、渡月橋から大堰川左岸を少し上ったところ。
嵐山界隈はかなりの人出だったけれども館内は空いてました。

  

廊下から見るお庭の桜がきれい。


展示室入口

「小倉百人一首」は、藤原の定家が息子の舅である宇都宮頼綱(蓮生)の求めに応じて選んだもの。
小倉山の麓の山荘に飾る色紙のためだった。
当時、小倉山(嵐山、嵯峨野)は貴族たちの隠棲の地として知られていた。



常設展示〈百歌繚乱〉。

チタンパネルに百首の歌が美しい連綿体で記され、一首ごとに解説がある。
全体が屏風状になっていて、野暮な解説部分は角度によってまったく見えない。
この展示デザイン、とても素敵だと思う。

この中に,毎日「今日の一首」がひとつ選ばれていて、入場券にある歌と同じだった場合は記念品がもらえる。

で、当たった。


今日の一首は行平くん。わたしのチケットも行平くん。
帰りにしっかり、絵葉書をいただきました♪

今回いちばん見たかったのは、歌合わせのジオラマ(?)。
有名な天徳内裏歌合せの模様が人形によって再現されている。
先日の陽明文庫講座とも合わせて資料が多いので、別に一項立ててまとめてみようと思う。

もう一つ、ジオラマコーナーがあり、こちらは季節によって展示替えがあるらしい。
今は、若菜摘みの情景が再現されていた。
  

思いの外楽しめたのが〈歌仙人形〉。
歌人百体のお人形がずらりと並んでいてなかなか、壮観。
 ←クリック

ひとりひとりかなり個性的なので、少しだけ紹介すると、

人麻呂、さすがの貫禄。 小町、横顔のほうが美しい。
  

蝉丸、年とったな! 菅相丞、まじめ! 
 
 
行平、出世しました。  業平、そんなにモテた?
  

道綱母、しどけない。千里、寝てるし…
 
   
式子内親王、さすがの気品。
 

背後まで細かい作りです。


そして、このお二人…。うーん、式部、どうした? 徹夜明けでよれよれか。
  
  紫式部              清少納言

展示を見終わって2階へ行くと、120畳の大広間!


装束着付け体験ができます。してもらいました(^_^;)


背景が素敵なので写真も映えます。男性やお子様用もありました。
この日はボランティアの方がおひとりで頑張ってられました。感謝。


廊下に展示されていた帯締め。和歌が織り込まれている…。

ミュージアムショップも楽しい。
百人一首の本の他に、貝あわせの札のベースがあったので購入。
これにアクリル絵具で絵付けすれば、香合になりますね。
この体験教室もあるもよう。


いやはや、盛りだくさんで楽しめました。

嵐山はまだまだこれからが桜の盛りです。お出かけの際には、時雨殿へもお立ち寄りいかがでしょうか。

「時雨殿」公式ホームページは、→こちら

あ、そうだ。嵐山界隈には、そこここに百人一首の歌碑も整備されてました。
五箇所の〈小倉百人一首文芸苑〉があり、計百首の歌碑が。
mapを入手して、これを回るのも楽しいかもです♪


これは、奥野々宮地区にある蝉丸の歌碑。

にほんブログ村 演劇ブログ 古典芸能へにほんブログ村 ←クリック御礼♪

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すごい (もとよ)
2013-03-29 19:38:50
すごい所がでしたのですね♪宇治の源氏物語ミュージアムに対抗できるというか、上回ってる!ビックリな施設ですね。また早いうちに寄ってみようット。半日ゆったりと楽しめそうですね♪情報アップ、ありがとうございました。
返信する
私も、 (きゅうる村)
2013-03-29 22:51:33
もとよさんと同感です。
名前からシテ渋い、、
返信する
なかなかよいところですよ♪ (月扇堂)
2013-03-29 23:34:21
もとよさん、きゅうる村さん、ありがとうございます。

競技かるたの説明などもあって、へーぇ、そうなんだーと思ったりしました。

もともとは任天堂の経営だったのかな~。
返信する

コメントを投稿