同窓生より地デジ化を依頼されました。いつも信頼して声をかけていただきありがたい存在です。屋上を確認すると分波器が地面に転がっていました。エントランスも倒れたままです。
こちらのアンテナは、アナログ放送用VU混合アンテナです。NHK、教育テレビ、沖縄放送、琉球放送がこのアンテナ一台で受信できるタイプです。年のためこちらのアンテナで地上デジタル放送の受信状態を確認しましたが3チャンネルしか移りませんでした。NHK、教育テレビ、琉球放送です。琉球放送は、画像がフリーズ気味でした。つまり衛星放送のアンテナがずれたときの状態で、画像が固まります。
これでは地デジ放送のテレビが見れないので、地デジ対応のUHFアンテナに交換します。
今回は、BS/CSアンテナも絡みます。1階で直接繋いで見れていたBS/CS放送を1階と2階で見れるようにとの要望です。テレビは、全部で2台です。
一番上からVU/BS混合器、分波器です。
BS/CSアンテナの線をとりあえず一旦屋上まで上げ混合器に繋ぎ込みます。
生活の支障のないように配線を這わせていきます。
テレビの差込口が赤いです。これを業界では赤端子と呼び、末端と中継に分かれます。電流通過型を使用しないとBS/CSは見れません。
今回は、テレビ2台ともそれぞれ独立しているので、末端の赤端子を使用します。
これがVU/BSの混合器です。
一階では、BSがどうしても映りませんでした。屋上で電波を測定するとちゃんと出ています。どうやら屋上から屋根裏の配線に電流通過を阻止している器具が使用されているようです。天井裏に上るにも危険なのでお客様とお話して屋上から直接配線を引きなおすことにしました。今まで使用していたBSのケーブルは再利用します。余計な工事と材料代、工事代を無くすためです。
上にみられる古い機器は、電流を阻止したり、周波数をカットしたりしてテレビが見れなくなります。BS/CSアンテナには、テレビやDVDプレーヤーからDC15Vくらいの電流が流れてBSアンテナを起動します。電流がないとアンテナが起動しないので衛星放送が見れないということになります。
受信レベルを確認しながら、問題箇所を切り分けて何とか地デジ(NHK、教育テレビ、QAB,沖縄放送、琉球放送)が見れるようになり、BS/CS放送も受信できるようになりました。
いままでで一番時間のかかった現場でしたが、何とか無事に見れるようになり良かったです。