エアコン取り付けの適正工事とは、
①電動真空ポンプを使用する。配管内部の空気や水蒸気を排出します。一昔前の方法に室外機のガスを使用して空気を押し出す方法(エアーパージと呼ばれる)が取られていましたが、ガスを変性させ、オゾン層破壊につながるのでこの方法はメーカーでは推奨されていません。 これを使用しないとエアコンガスと空気が混ざり、グリス状態になります。人間で言う「ドロドロ血液状態」です。真空ポンプを使用すると「サラサラ血液状態」になります。新品のエアコンが一瞬にして内部は、「ドロドロ血液状態」に。常にドロドロ状態だと人間と同じで病気になったり、早死にします。エアコンでは、基盤が故障しやすくなったり、コンプレッサー自体が死んだりと。外観では、全くわかりませんが、中身(ガス)は全く違います。必ず真空ポンプを使用する業者を選びましょう。取り付け後のトラブルが減りますから。
②フレア加工を全く無傷で加工する。
このように傷が全くない状態にフレア加工工具を使用して加工します。エアコンを取り付ける際に見せてもらってください。但し、配管セットだと最初から機械で加工済みなので、先端は綺麗です。途中で切断して再加工時に腕の良し悪しが分かります。
これは悪いフレア加工の例です。中央に引っかいたような筋が見えます。これではガスが漏れます。これが問題であることをわかっていないのか、やり直すことなくそのまま接続している「フレア加工不良」をかなりの確立で見かけます。ご自宅のエアコンを取り外したときに業者に配管見せてもらって下さい。腕に自信があれば、見せられます。これでガス漏れしたら損をするのは、お客様です。欠陥工事を引き起こした同じ取り付け業者が現れて、ガス補充代を請求されるわけですからおかしな話です。
③配管を締め付ける際には、トルクレンチを使用する。(左側)どんな力のある人でも一定以上締め付けられません。そのため配管を力で変形させることを避けられます。
④室内機と室外機のテーピングは、下から上に巻く。(雨が入らないように)ビニルテープではなく、幅広のテーピングがお勧めです。ビニルテープで隙間を開けてテーピングすると空気が進入して、結露が起き、室内の水漏れにつながることがあります。
⑤できる限り連絡線を継ぎはぎしない。(漏電の元になるため) 止むを得ずつなぐ場合、ビニルテープと自己融着テープ(防水用)等を併用する。この写真は、石垣島でも名の知れた電気設備工事業者の工事です。素人が見てもいいかげんなことが一目でわかると思います。化粧カバーで隠された部分なので、カバーをすれば分かりません。
⑥しっかり隅から隅までテーピングする。(保温材を日光にさらさない。)
⑦結露防止対策を確実に実施する。
これらができない業者には、依頼されないことが無難です。何が適正工事かを提示することにより、お客様に見る目を養っていただくことがこのホームページの目的です。 不正業者が無くなりますように願いを込めて。
ガムテープをエアコン工事に使用する業者がいること自体有り得ません。ガムテープは沖縄の暑さですぐに劣化します。何を考えて工事しているのか。これを施工した業者は、ある建設会社の下請けをしている大きな電気工事業者です。 私がこの件を指摘したら、建設会社の社長はすぐにその業者を呼んで叱ったそうです。「今まで信用して任せてきたのに何だこれは!!!」と。
憧れのマイホームにこういう工事をされたほうの身になっていただきたいです。
これは化粧配管の内部です。普段はカバーで隠れている部分です。見えないからやりたい放題です。素人が見ても美的センスも感じられないと思います。液管・ガス管が丸見えということはものすごく結露しますからカビが生えますし、常に濡れている状態になります。配線のテーピングをして頭が下に向いているので結露によって発生した水がテーピングに入り込んだら漏電を誘発します。何も考えてない施工です。職人としてのプライドのかけらもありません。「恥を知れ!!!。」と言いたくなる工事です。
化粧配管でなくてもこういうケースもあります。有り得ませんが事実です。テーピングが逆巻きなので塩分を含んだ雨水が進入して、テーピングの劣化が促進。配管保温材も足りないのにそのままテーピングしています。
エアコン工事に関しては、安ければいいというものではありません。一度取り付けたら何年も使用します。 業者選びは、慎重に!