りんりんブロ具

更新は不定期です。書きたくなったらぼちぼち書きます。

えびかに

2006-05-07 | ベジタリアン
私の母は、海老と蟹が大好物だ。
レストランで蟹か海老メニューがあれば必ずそれをオーダーする。
蟹の食べ方はプロ級(?)だ。はさみの端っこまで余すことなく堪能する。
毎年旬には静岡の戸田(へだ)漁港まで高足かにを食べに遠征する。
 
それでも、さすがに生きた大きな伊勢海老を料理しなければいけないとき、ものすごく困ったそうだ。
兄が旅行中見つけて、クール宅急便で自宅へ送られてきたもの。
釜茹での刑ごとく、お湯に入れたらしいが海老たちは抵抗していて蓋を押さえつけていなければならなかったそうだ。
ふと涙が出てきてしまい、後は泣きながら最後まで調理したらしい。
食べるのは好きだけど、自分でここまでやるのは嫌だ…。って言ってた。
 
私も前は香港で名物の海鮮料理「白灼蝦」はよく食べていた。
普通のレストランだとすでに茹で上がったものが皿に並べられて出てくるのだが、ちょいと高級なところだと、新鮮さを強調するためか、酔っ払い海老と称して蝦は生きたままサーブされる。
老酒をふりかけられた海老を調理人が目の前で煮えたぎったお湯の中へポンポンと入れて蓋をする。
熱くて跳ね回るエビたちが鍋に当たって出す音がパンパン聞こえる…あああ残酷物語。
あんなのを平気でやっていたなんて信じられないーーーーーー!!!!
 
日本の白魚の踊り食い とか、活け造り なんかも同じ風に感じるようになってしまった。
だから魚釣りなんて、自分の口を針で釣り上げられているところを想像してしまい、もう痛そうで痛そうでとっても見てられない。
 
蟹もしかり。
たまに義父孝行と称してこどもと飲茶を一緒にするのだが、生簀に入っている魚や海老や蟹を見るこどもの感覚は完璧に水族館と同じ。
わらでがんじがらめにはさみを結わかれている蟹を見て、「かわいそう…」
「これ、みんな食べられちゃうのね、かわいそう…」
しまいには、
「私お魚見ながらご飯食べるの嫌だ」と言い出す始末。
 
先週末、たまたま実家の母に電話してみたら、びっくり発言が!
珍しく生の桜海老をゲットした母、喜び勇んでこれまた好物のてんぷらを作ったのはいいが、香りが「きつすぎて」美味しく感じられず、2個食べるのが精一杯だったのだそう!
海老の香りがきついだなんて…。海老好きの彼女とは思えない発言!しかも美味しく感じられなかったとは!
 
そして
「去年の夏、車の中でかっぱえびせんを食べて臭いって文句言われた時のあなたの気持ちが初めてよく解ったのよ」と。
それは私と全く同じじゃーないの!と言ったら「そうかもねーえ」。
なんとなく名残惜しそうに「蟹はまだ大丈夫だけどね~」。
 
実は母も、私に影響されたのかどうなのか、肉の消費量も格段に減っている。
シンクロニシティというか、日本に住んでいる母までそんな風に変化しているなんて…不思議だ。
 
 
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