Letters from nowhere

ライター斉藤恵美の日々の活動や掲載情報

藤井風LAAT「さいたまスーパーアリーナ」ライブ

2023年03月16日 | 音楽


藤井風 ― デビュー2年あまりで、国内のみならず海外でも曲がバズって、世界から注目を集めているシンガーソングライター。2021年10月にNHKで放映された「Music Special」を偶然、観たことからその存在を知り、ファンになりました。

しかし、そのときはコンサートも席数などの制限があり、開催されたライブに何度応募しても、いつも「(チケットは)ご用意されませんでした」のお知らせが来るばかり・・。それでもあきらめずに応募し続けたら先日、やっと当選することができました。

会場は、「さいたまスーパーアリーナ」。ここはちょうど3年前、クイーンが来日したときにライブを観た国内最大級の会場です。風さんのコンサートの場合、チケットの値段はすべて一緒で、席は数日前に分かる仕組み。発表の日、どきどきしながらプレイガイドのサイトを開くとなんと「アリーナ席6列目」!という知らせが。

これまでいろいろなコンサートに行きましたが、アリーナというのは初めて! 当日、会場に入ると、Cブロックですぐ前というわけではないですが、本人の表情も見えそうなほどステージに近い席でした。

開演を待つ間、風さん選曲と思われるセンスのよい曲が会場に流れていて、暗くなると後ろの方から「わっ」という歓声が。皆、一斉に立ち上がりそちらの方向を見ると、スクリーン上に風さんが自転車で観客の間を通って舞台に向かっているのが見えました。

ステージの中央には、せりあがった小さな舞台があり、その上に置かれたピアノで最初に奏でられたのが、名曲「The Sun and the Moon」。美しいライトティングがされた会場に、優しくしっとりとした声が響きわたって、思わず涙がこぼれそうに・・次に2枚目のアルバム「LOVE ALL SERVE ALL」のなかで、最も好きな曲「ガーデン」が続き、近くで感動のあまり泣いている人もいました。

その後、ピアノの弾き語りが何曲か続いたのですが、演奏は超絶技巧で歌もCDの音源と変わらないほど素晴らしいのに、曲が終わるとまだ初々しさが残る、ちょっとたどたどしいMCが、なんとも可愛らしい。

自転車で会場を走行していたときは、風さんが「服がひっかかるなぁ」と言っていて、会場中が保護者のような気持ちで心配しながら、見守っていた・・「旅路」という曲のときは、歌詞を間違えて途中でやり直したのですが、観客のみんなが応援するように手拍子を始め、巨大会場なのに温かくアット・ホームな雰囲気に満たされていました。

そのときの観客はさいたまスーパーアリーナ史上、最大の動員数で約3万7000人だったということ。どうりで最寄り駅から会場まで、すごく人が多かったはずです。ということは、若干25歳の彼が、クイーンのコンサートのときより多い観客を集めていたということに。デビュー当時から、業界の人を驚かせるような逸話がたくさんある彼らしいエピソードです。

ピアノの弾き語りの後は、バンドも加わって、アップテンポの曲や様々なアレンジの歌を聴かせてくれて、最後はデビュー曲の「何なんw」。曲が終わってから「いろいろあるけどみんなどうか幸せで、元気でおってください。(中略)一緒に幸せになりましょう」といったことを私たちに言ってくれて、夢のような2時間が終わりました。

今後、拠点が海外になってしまうかもしれないし、生で演奏を聴けた貴重な機会を記憶にとどけておきたくて、ここに書き残しました。まだ藤井風さんを聴いたことがないという方、Youtubeのチャンネルで、デビュー前からのたくさんの動画がアップされているので是非、聴いてみて下さいね。

追伸 人生初のアリーナ席からの眺めですが、開演と同時に全員立ち上がったので、ステージは人の間から見るという感じ。でも、視界に入ったときは、顔もちゃんと見えるので、嬉しかった。またステージに近いので、バンドの楽器の振動が身体に伝わってきて、とても迫力を感じました。

<撮影が許可された「何なんw」を歌う藤井風さん>


最新の画像もっと見る

コメントを投稿