漸く読み終えました。
多くの方言が出てきて、名古屋弁と思っていたら実は大阪弁だったり。
「とろい」はトロイの木馬ではありません
「そんなとろくさいことじゃだちかん」江戸時代からの大阪弁とのこと。
そんなのろい(鈍い)ことじゃだめだの意。
とろいは ① 火などの勢いが弱い とろ火と言いますね
② 頭の働きがにぶい あいつはとろい奴だなど。
お歯黒や乗合馬車が残るこの時代ですから、言葉の交流は多くないと
思っていましたが、名古屋から関西から木曽の住人に届いていたとは?
零落し木曽から東京へ移り住んだ一家ですが、身内が集まれば「方言」で
会話が弾む人たち。方言以外にも私には難しい言葉がいくつも出てきます。
例えば 「窶窶しい」(やつやつしい) 窶れるの文字から理解はできます。
方言も当時使われていた言葉も完全に理解できないまま読了としました。
文豪藤村ですが、いくつかの気になる言葉もありました。
例えば「あいつの気象は親譲り~」 気性と思いますが?
この例のようにいつも気性を気象と書いています。
まだある方言追及もこれで終わります、次なる本が待っていますので。