arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

愛についてのキンゼイ・レポート

2005年09月14日 | 映画
トンデモではない学者の物語

愛についてのキンゼイ・レポート(Kinsey)
http://www.kinsey.jp/

アメリカで一大旋風を巻き起こした「キンゼイレポート」の著者キンゼイ(Alfred Charles Kinsey 1894-1956)の半生記

正直邦題の「愛についての~」は含みが微妙
個人的には「愛の為の~」って感じだった。

伝記物なのでネタバレもなにもとは思うが内容に触れる感想は下に。







動物学者でタマバチの研究で名を挙げたキンゼイ教授。
統計と観察という真っ当で実直な手段で米国人の性に対する行動を調べる。
ここらへんは「π」や「ビューティフルマインド」みたいな一本ねじが外れかけている学者と違い野口英世のような回を重ねる地道な作業こそ科学という真面目な手段だ。
それゆえに出発点が違ったり軌道修正が難しかったりするが。
現在では統計の取り方に偏りがあるのが指摘されているが当時のアメリカで性に関する研究をしようと考え、行動した事は評価される。
また、実績のある学者が真面目にやったことだ。これが金持ちの暇つぶしやバックボーンがない人がやると道楽秘法館の親父やトンデモさんになる。
バカ学者と学者バカは大きな差がある。

実際に映画としては発端・成功・挫折と判で押したような内容だが性に関する話題が偏っていないところは良かった。
映画の教授はまじめ過ぎて学術用語のように性用語を連発しているが自分が反発したのと自分の息子ブルースが反発したように「ありすぎてもなさすぎても駄目だ」という微妙な問題を試されている。
アメリカはキリスト教の国で性に対しては表向きは厳しいが見とめない国である。
その中ですこしずれてしまったが教授の統計は意味があったと思う

この映画の中で名前だけですがやっぱりでましたよフーバー!
FBI長官ジョン・エドガー・フーバーは「FBIの独裁者」としても有名ですが彼自体が怪しい性癖(同性愛・服装倒錯者)があった疑惑もありました。 

この映画は日本だとR18なのだがモザイクが無いと言うだけでR18だとしたら非常に問題だとも思う

内容的には子供は理解できないのでR15が適当だと思うのだが。

日本でも性の氾濫が問題によく上げられるがその前に正しい性の知識はどこから学んでいるのか自分の学生時代を振りかえってみても記憶に無い
簡単な知識は教えられたが結局、書物で読んだり失敗したりとかいやそんな…

「自分がまともかどうか?」の疑問は何時の世でも尽きないとは思うが今だからこそ日本にはキンゼイが高校・大学に必要なんじゃないかと?


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