arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

処女のはらわた

2005年08月18日 | 映画
自分の記憶に残るスプラッター映画の一本…なんだが…

処女のはらわた(1986)
にっかつ

監督・脚本 ガイラ(小水一男)
主演 木築沙絵子 萩尾なおみ 川島めぐみ 鶴岡修

三流カメラマンとモデルの集団が山小屋で一泊したら、そこには化け物が住んでいて、一人、又一人と殺されていく…

いや、話はよくある2流以下のホラーなのだがこれは媒体が考えられなかった。
なにしろ『日活ロマンポルノ』の中の一本なんだから。

昔、人並み以上に無名作品や安売り系映画、主にホラー、SFに凝っていた頃(今でも好きだが)知り合いが「ポルノ映画だけど凄い」といって中身を言わないで貸してくれた中の一本がこの「処女のはらわた」だった。

「日活ロマンポルノ」は怪作が多いがその頃まではコメディの怪作が多いというのが自分の認識だった。
平成ガメラで有名な金子監督のデビューもエースをねらえのパロディ「宇能鴻一郎の濡れて打つ(1984)」だし間寛平のヒットソングを元にキートンのセブンチャンスをアレンジした「濡れた欲情 ひらけ!チューリップ(1975)」なんてのもあった。
またヴァーホーベンのSF映画「インビジブル(2000)」とほぼ同じ設定でエロコメディに傾いた「透明人間 犯せ!(1978)」もあった。
「夢野久作の少女地獄」を原作にした「火星の女(1977)」というのもあった。
原作のドロドロは表現が難しかったのか作りは微妙だったが白い服と崖、風船に燕尾服の校長と異様な世界感はよかったと思う。

こちらも凄いとはいっても日本だし金もかけれないポルノだと思い世間体を気にしながら家に戸締りをして夜中に家人がいないときを見計らって観たのだが序盤は普通のポルノ映画。
カメラマンと助手、スポンサーの男と女性モデル3人が撮影をしてその間にまぐわっているという定番。日活なので角度や男の尻で隠したりとか声だけが色っぽかったりする定番だった。
夜道で道に迷い古びた山小屋に泊まる事になってもヤる事はやるのも変わらない
とはいっても海外ホラーよりお色気シーンが長いとか声が大きい以外は場面としてはありがち。
しかし助手が槍でハンマーで撲殺されてから状況に異変が生じてくる。
殺戮画面の演出が想像外。
たとえば助手はハンマーで撲殺されるのだがフラッシュバックで色々な印象画面が現れサイケな色も入れられたと思ったらいきなり作り物とわかる頭部がボゴっと真正面から凹み目玉が飛び出る。
これが結構迫力がある。

他にも槍で殺される男がいるが死ぬ前にお花畑や陸上の槍投げ競技のシルエットが挿入されて選手が槍を投げたら画面が変わって人を貫いているとか見ていてかなりあっけにとられた。
当時としては血の量も結構なものなのと殺人鬼がフリークスのような異形なのも日本ぽくなく続きが観たく「早くエロシーン終わらないか」と、どきどきした。

ラストに殺人鬼の子供を身ごもった唯一の生き残りの女性が「次はどんな子かな?」と呟きながら戦隊物で有名な崖で業火に包まれて燃えるという投げっぱなしのラストも呆然としたものだった。

これの続編(?)で「美女のはらわた」という映画もあるらしいが未見
なんでも「ヤクザに姉をアフリカに売り飛ばされてしまった妹がカウンセラーの女と一緒に怪物に変身してヤクザ集団に戦いを挑む」というものらしいのだが最近のレンタル屋は論外だが小さいビデオ店でも「にっかつロマンポルノ」を置いているところは無くなってきているので希望は捨てないでおこうくらいのレベルで探したりしてます


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2 コメント

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怖面白そう (emela)
2005-08-19 22:31:26
先日食事中に「テキサスチェーンソー」を見て食欲が失せた感覚に耐えられるかどうか…近頃妙に神経が繊細

でもロマンポルノが私の人生に足りない気がするので見てみたいです、シュール欠乏気味ゆえ。

(こういうのは家人さんと一緒に見ないんですねぇ)

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怖いです (arudenteな米)
2005-08-19 23:46:35
・ emela 様



エロとグロとバイオレンスなんでかなり経験値が高くないとゲンナリするかもしれません。



日本のポルノは声が生々しいので家人とは余計に見れませんねェ。

というか普通ポルノを家人と観る人は皆無だと(笑)
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