arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

2006年02月04日 | 映画
完璧な最終回

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
http://www.sonymusic.co.jp/Animation/hagaren/

≪ストーリー≫
禁忌の罪を犯したために大きな代償を払うことになった幼き兄弟、エドワード・エルリックとその弟アルフォンス・エルリック。以来失ったものを取り戻すために、遥かなる冒険の旅に出た兄弟だったが、ついには平行するふたつの世界に離ればなれとなる。西暦1923年、動乱のミュンヘンに飛ばされてしまった兄エドは、弟の面影を持つアルフォンス・ハイデリヒの助けを借りて、ロケット工学の力で故郷へ帰ろうと試みていた。だが、思うように行かず焦燥が募るエド。しかし、理想郷“シャンバラ”を求める者たちの暗躍が、思いがけずエドにひとつの道を開く…。

自分は原作漫画は未見なのですがTVシリーズは最後まで見ていました。
連載の途中で最終回だったので多分TVシリーズは原作と違う展開なのだと思います。
それでもTVシリーズは楽しく見ていました。

TVの最終回からどうゆう風に映画を作るのかと思っていましたが非常に内容の濃い『最終回』という感じです。

この設定を膨らませて途中を水増しして練れば半年くらいのTVシリーズが作れるんじゃないかと思うくらいです。

ネタバレ混じる感想は下に







TVの最終回でドイツらしきところに飛ばされたエドでしたが現実史と若干違う時間軸で動いている世界みたいです。 
しかし平行世界(パラレルワールド)的な説明もあるので現実と少しずれていても問題はまったくありません。むしろ都合がいい。

自分が喜んだのは怪人マブゼ博士、フリッツ・ラングの存在ですね
顔がキング・ブラッドレイ大佐なのに片眼鏡を使って上手く作られております。

撮影中の映画は多分「ジークフリード」ですね。ドラゴンや騎士が出ていましたから。
実はここが時間軸が違う部分で平行世界といった根拠の一つなのです。

奥さんが熱心なナチ党員というのも史実を上手く使っていると思います。

ナチスのオカルト論も錬金術と上手く組みこんでいると思います。
トゥーレ協会の設定・人物のカール・ハウスホーファー、ルドルフ・ヘス等はそのままですがディートリヒ・エッカートがデートリンデ・エッカルトなど上手捩って変えています(性別まで変わってますが)

細かい他の描写でもホムルンクスの元になった人のデザイン等をあわせるとほぼ主要メンバーは全員でたのではないでしょうか?

こっちの世界と向こうの世界をいったりきたりしますがテロップを上手く使っているので話の腰を折らずにみれたのも嬉しい。


映画としてはTVシリーズを最後まで見ている事が前提になっている作品なのでこれだけ見ても面白いと感じるのは難しいかもしれません。
そしてもうTVで続編は期待できないというのもわかります。

これに無理に続きを作ると多分陳腐な設定(再び門が開く)を使わなくてはならないし作るとしたら外伝か昔の話でないと「鋼の錬金術師」でなくなるでしょう。
もしくは連載準拠に新シリーズを作りなおすか…
どちらにしても夢の話…

もう一度TVシリーズを1話から通して最後まで見てそれからもう1回劇場版を時間を空けずに見る。 そんな事をしてしまいそうな完成度ではあった。


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