Remember, remember, the 5th of November…
V フォー・ヴェンデッタ (V FOR VENDETTA)
http://v-for-vendetta.jp/
≪ストーリー≫
近未来のイギリス。そこは独裁者アダム・サトラー議長が支配するファシズム国家となっていた。テレビ局で働くイヴィーはある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く秘密警察に見つかってしまう。そんな絶体絶命の危機を、彼女は“V”と名乗る謎の仮面男に救われる…
自分は仮面の男に弱いのですよ。特にケレン味のある動作や柔らかい物腰に執念や信念がある仮面の男に。
なんといいますか「仮面の男」って表面上礼儀正しい人物が多い。
多分、仮面で顔を隠す事自体が理由があっても卑怯なのでそれ以上卑怯にならないためなのかってくらいに。
行動に信念があるから既存の法律や道義にこだわらないし趣味人や知識人が多い。
自分が好きな仮面の男はダークマン、バットマン、快決ゾロ、怪人二十面相、蜃気朗、摩天朗、笑い仮面…
英雄か犯罪者しかいませんね(笑)
映画「V フォー・ヴェンデッタ」をブラッドベリタイトルの和訳みたいに直すと「フは復讐のフ」という感じでしょうか?
アクションとかを期待すると寂しい映画ですがコミック原作の映画としては良い感じだと思います。
ネタバレのある感想は下に
・
・
・
・
・
基本の物語は復讐なのですが世界観が独裁的国家なのでそこに現れたVの行動は反社会的でありながら人民・庶民にとって痛快な英雄に見える。
この世界観は何処の国でも大なり小なり思い当たる世界観で困った事に近未来としてはえらく具体的な気もする。
「フは復讐のフ」だったのですがVendttaは強い意味で血の復讐・敵討ちの意です。
Vは数字の5のV、Vendttaから最後のVictoryの花火まで言葉遊びになっていて自己紹介のV(ヴィシソワーズ)やあらゆるVを見つけるのも面白い。
冒頭のマザーグースの引用、
Please to remember, The Fifth of November,
Gunpowder treason and plot;
I see no reason
Why Gunpowder treason
Should ever be forgot.
どうか 覚えておいて 11月5日の 火薬陰謀事件
忘れていいわけはない あの 火薬陰謀事件を
このマザーグース(マザーグースは世相事件を歌った歌が多い)やシェークスピアの引用、岩窟王、音楽からも英国趣味の一端がわかるしVの作った朝食やお茶からも英国がにじみ出る。
音楽の遊びも良い趣味をしていて場面の印象を深くしていた
チャイコフスキーの「1812年」序曲(ロシアがナポレオンの侵攻を撃退した戦争を音楽にした曲)や
後半Vが議員の一人に取引を持ちかけられたときにクラシックの「運命」を流しますが場面的に議長の運命の扉を開くという事と、有名な出だしの「タタタターン」がモールス信号の「・・・-」で「V」になる等細かいこだわりと遊び心がいい
知らなくても雰囲気的にあっているし場面に無理がない。
「わからないと面白くない」ではなく「わからなくても違和感がない・わかればもっと面白い」のが良いこだわりだと思う。
エンドスクロールに最初に流れた曲、ローリングストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」等、革命を意識させるように作ってはあるが復讐の相手が国(最高権力者)であった為に革命になってしまった部分とそれを利用していくうちに革命家になってしまった部分の繋がりが少し時間的に弱かった気もします。
ヒロインのイヴィーが語り部的な位置なのでヒロイン性が弱いのもあるとは思いますが自分が見た直後に感じたのはティム・バートンの「バットマン」シリーズ等の悪役のケレン味ある物腰の悲しみのある人物の視点から作っていったような印象でした。
Vは孤高を貫いた復讐者であったが愛を知って復讐を革命に昇華させた。
しかしVは光りの中(日の当たる場所)では生きられない(身体的にも世間的にも)
ダークヒーローの美学というものはしっかり感じられました。
ラストの銃撃を鉄板一枚で防いだ部分は西部劇を思い出しましたが(笑)
最後まで仮面を外さなかったのは高評価です
V フォー・ヴェンデッタ (V FOR VENDETTA)
http://v-for-vendetta.jp/
≪ストーリー≫
近未来のイギリス。そこは独裁者アダム・サトラー議長が支配するファシズム国家となっていた。テレビ局で働くイヴィーはある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く秘密警察に見つかってしまう。そんな絶体絶命の危機を、彼女は“V”と名乗る謎の仮面男に救われる…
自分は仮面の男に弱いのですよ。特にケレン味のある動作や柔らかい物腰に執念や信念がある仮面の男に。
なんといいますか「仮面の男」って表面上礼儀正しい人物が多い。
多分、仮面で顔を隠す事自体が理由があっても卑怯なのでそれ以上卑怯にならないためなのかってくらいに。
行動に信念があるから既存の法律や道義にこだわらないし趣味人や知識人が多い。
自分が好きな仮面の男はダークマン、バットマン、快決ゾロ、怪人二十面相、蜃気朗、摩天朗、笑い仮面…
英雄か犯罪者しかいませんね(笑)
映画「V フォー・ヴェンデッタ」をブラッドベリタイトルの和訳みたいに直すと「フは復讐のフ」という感じでしょうか?
アクションとかを期待すると寂しい映画ですがコミック原作の映画としては良い感じだと思います。
ネタバレのある感想は下に
・
・
・
・
・
基本の物語は復讐なのですが世界観が独裁的国家なのでそこに現れたVの行動は反社会的でありながら人民・庶民にとって痛快な英雄に見える。
この世界観は何処の国でも大なり小なり思い当たる世界観で困った事に近未来としてはえらく具体的な気もする。
「フは復讐のフ」だったのですがVendttaは強い意味で血の復讐・敵討ちの意です。
Vは数字の5のV、Vendttaから最後のVictoryの花火まで言葉遊びになっていて自己紹介のV(ヴィシソワーズ)やあらゆるVを見つけるのも面白い。
冒頭のマザーグースの引用、
Please to remember, The Fifth of November,
Gunpowder treason and plot;
I see no reason
Why Gunpowder treason
Should ever be forgot.
どうか 覚えておいて 11月5日の 火薬陰謀事件
忘れていいわけはない あの 火薬陰謀事件を
このマザーグース(マザーグースは世相事件を歌った歌が多い)やシェークスピアの引用、岩窟王、音楽からも英国趣味の一端がわかるしVの作った朝食やお茶からも英国がにじみ出る。
音楽の遊びも良い趣味をしていて場面の印象を深くしていた
チャイコフスキーの「1812年」序曲(ロシアがナポレオンの侵攻を撃退した戦争を音楽にした曲)や
後半Vが議員の一人に取引を持ちかけられたときにクラシックの「運命」を流しますが場面的に議長の運命の扉を開くという事と、有名な出だしの「タタタターン」がモールス信号の「・・・-」で「V」になる等細かいこだわりと遊び心がいい
知らなくても雰囲気的にあっているし場面に無理がない。
「わからないと面白くない」ではなく「わからなくても違和感がない・わかればもっと面白い」のが良いこだわりだと思う。
エンドスクロールに最初に流れた曲、ローリングストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」等、革命を意識させるように作ってはあるが復讐の相手が国(最高権力者)であった為に革命になってしまった部分とそれを利用していくうちに革命家になってしまった部分の繋がりが少し時間的に弱かった気もします。
ヒロインのイヴィーが語り部的な位置なのでヒロイン性が弱いのもあるとは思いますが自分が見た直後に感じたのはティム・バートンの「バットマン」シリーズ等の悪役のケレン味ある物腰の悲しみのある人物の視点から作っていったような印象でした。
Vは孤高を貫いた復讐者であったが愛を知って復讐を革命に昇華させた。
しかしVは光りの中(日の当たる場所)では生きられない(身体的にも世間的にも)
ダークヒーローの美学というものはしっかり感じられました。
ラストの銃撃を鉄板一枚で防いだ部分は西部劇を思い出しましたが(笑)
最後まで仮面を外さなかったのは高評価です
「1812年」とエンディングの曲はわかりましたが。
私も仮面をはずさなかったのはすごく好感でした。
自分も最初気がつかなかったのですが一緒に言った友人が「もしかして…」といって辞書の後ろでモールス信号表を調べたらそうだったので吃驚しました。
曲の選択が場面に合っていて浮いていなかったのも高ポイントでした。
役職がちょっぴり偉くなってしまい、平日休みが無くなった事もあって映画を観に行く機会が格段と減ってしまいました。悲しい限りです。
さて、Remember, remember, the 5th of November…の書き出し、イイですね♪実は私もやろうと思ったのですが、Remember, remember,の次がうろ覚えだったので諦めました(笑)。
>クラシックの「運命」を流しますが
>モールス信号の「・・・-」で「V」
>愛を知って復讐を革命に昇華させた
辺りの文、サスガの観察力と表現に頭が下がります。
個人的には少し期待外れな感が否めませんでしたが、ストレートな表現では無いだわりと、Vのダークヒーロー臭がタマリませんでした。
最近、自分も疲れやすくて気力薄です…
「Cars」も観たのですが頭が回りません。
ダークヒーローの定番は外していないのと仮面を外さなかった事が自分は高評価です。
変に「復讐なんて意味無い」なんて説かれたらがっかりするところでした。
もしお嫌でなければ。
私はこの作品が大好きなのですが、うまく言葉に表せず、あまりにも素晴らしいレビューの前に本当に平伏す思いです。
と、いうか、鳥肌が立ってしまいました
リンクに関しては御自由にしてください。
自分は映画を誉めも貶しもするので相互リンクは全部お断りしてますがされる分には気に致しません。
好みのものは文章がのってしまいます。