arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

ホテル・ルワンダ

2006年02月16日 | 映画
この映画の公開に努力した人達も感謝を込めて

ホテル・ルワンダ(HOTEL RWANDA)
http://www.hotelrwanda.jp/

≪ストーリー≫
1994年、ルワンダの首都キガリ。多数派のフツ族と少数派のツチ族の内戦はようやく終息したものの街は依然不穏な空気に包まれていた。ベルギー系の高級ホテル“ミル・コリン”で働く有能な支配人ポールは、ある晩帰宅すると暗闇に妻と子どもが身を潜めていた。フツ族大統領が何者かに殺され、これを契機にフツ族の人々がツチ族の市民を襲撃し始めたのだ。ポール自身はフツ族だったが、妻がツチ族だったことから、ひとまずミル・コリンに避難することに。外国資本のミル・コリンはフツ族の民兵たちもうかつには手を出せなかった。そのため、命からがら逃げ延びてきた人々が続々と集まってくる…

言葉がでない。
これだけ重く突き刺さる映画も近年ない。
そして映画的にも感心する場面も多い

記者役のホワキン・フェニックスの台詞
「この虐殺の映像をニュースで全世界の人に見せても「恐いね~」って言うだけだ。すぐに夕食に戻る。…誰も助けに来ないよ。」

国連オリバー大佐役のニック・ノルティの台詞
「君達は見捨てられたんだ …君達はニガーですらない。アフリカ人だからだ…」

ホテルマネジャーポール・ルセサバギナ役のドン・チードルの台詞
「もしボクがこなかったら屋上から子供と飛び降りてくれ… ナイフなんかで切り刻まれては駄目だ…」

目の前で大量虐殺を目にしても何も出来ない国連平和維持軍、自国民のみを救出する欧米各国、そして何よりも植民地政策の為無理に民族を分けた旧宗主国ベルギー、ビジネスとして武器をルアンダに送り続けたフランス、そのフランスを抑えたのもベルギー。
全てにおいてやりきれない大国のパワーバランス


この映画は残酷な場面も多いが絶望的な状況から生まれる感動の手法は実話を上回っている。たぶん実際はもっと残酷でもっと絶望的であっただろう。

『映画』としても観なくては後悔する作品
映画に圧倒されるなんてなかなか体験できる事ではない。


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4 コメント

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貴重な体験 (0120 Blog)
2006-02-16 22:34:39
こんばんは。

私は今年のスタートをこの作品で飾ったのですが、それからと言うもの、色々な事を考えるようになってしまいました。

夜、寝る時もふと頭をよぎる事が有ります。

でも、そんな風に考える事が出来、民族紛争(戦争)を身近に感じ、悩めるような自分になれる作品はそうは無いと思いました。
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記憶に残る (arudenteな米)
2006-02-17 00:30:23
・ 0120 Blog 様



あらゆる面で記憶に残る映画でした。

映画としての完成度(演技・演出)も高いし、なりがちな安易な説教臭さがないのが凄いです。



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夕食時のニュースで見ながら・・・ (悠雅)
2007-03-27 19:35:58
こんばんは。
わたしもきっと、あの時のジャーナリストが撮影したような映像を、
夕食時のニュースで見ながら、すぐに夕食に戻った1人でした。
どこにあるかも知らない。辛うじて聞いたことがあるかも、という程度の国の名前。
彼らに直接関わる人たち以外は、そこで何が起こっていても、
それが何かを知ろうともしない・・・
改めてそんなことを再認識する映画でもありました。
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普通 (arudenteな米)
2007-03-28 20:24:54
・ 悠雅 様

自分に興味のない事柄は普通、見逃しますよね…

外国での飛行機事故で
「邦人乗客はいませんでした」で安堵するのと同じ位に。

本当は安堵したらおかしいのですが。

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