甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

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軍事侵攻の言い訳・弁解 『論語・季氏篇』その2

2022年02月20日 16時28分22秒 | 中国の思想家のことば

 今日は2月20日の日曜日、北京の冬季オリンピックはやっと閉幕します。しばらくしたら、パラリンピックが開かれますが、ロシアはいつウクライナに攻め込むのか、もう時間の問題ということです。

 バイデンさん、早くロシアの言うことも聞いてあげて、配備したミサイルを片づけたらどうなんです。すぐには無理なんだから、とりあえず約束だけして、ロシアも配備された軍隊を退く約束を取り付けたらどうなんだろう。

 それができないのが、アメリカのアメリカたる所以ですね。NATOは解散して、EUだけを拡大したらいいのに、そういう訳にはいかないのか……。国家って融通が利きませんねえ。単純ではないみたい。まあ、いろんな人がいるんだから当たり前ですね。

 さて、この前の続きを書いてみます。お弟子さん二人が軍事侵攻の直前に先生のところに来たんでした。先生はそれは間違っているとおっしゃいましたよ。



 孔子曰わく、「求(きゅう)よ、周任(しゅうにん)に言(げん)あり曰わく、『力を陳(の)べて列に就き、能(あた)わざれば止やむ』と。

 先生はおっしゃいます。「求くんや、むかしの立派な記録官であった周任のことばに『力いっぱい職務にあたり、できないときは辞職する』というのがあったが、そういうことを君は実践できていますか。

 危(あや)うくして持(じ)せず、顛(くつがえ)って扶(たす)けずんば、すなわち将(は)たいずくんぞ彼(か)の相(しょう)を用いん。

 危なくても支えることをできず、転んでも助けることをしないというのでは、盲人のための助け役に何の意味があるでしょうか。助け役は必要な時にちゃんと仕事をしなくてはならないのです。



 且(か)つ爾(なんじ)の言過(あやま)てり。虎兕(こじ)、柙(こう)より出(い)で、亀玉(きぎょく)、櫝中(とくちゅう)に毀(こわ)るれば、是(こ)れ誰(たれ)の過(あやま)ちぞ。

 それにあなたのことばも間違っています。虎や野生の牛が檻から逃げ出したり、亀の甲や宝玉が箱の中で壊れたりしたら、これは誰の過ちになりますか」

 もちろん、それは管理している人のミスになると思われますよ。どうです。あなたは、季孫という人の家老(政治的スタッフ)をやっているのではないですか?

 さあ、ストレートに責任を問われましたよ。主君がやりたいから、私たちは止めたんですけど、無理でしたという言い訳は通じません。だったら、そういう主君のところからすべてを投げ出して来なくていけない。



 冉有(ぜんゆう)曰わく、「今夫(そ)れ顓臾(せんゆ)は固(かた)くして費(ひ)に近(ちか)し。今取らずんば、後世(こうせい)必(かな)らず子孫の憂(うれ)いと為(な)らん。

 弟子は弁解します。「先生、今の顓臾(せんゆ)という国は、堅固な構えで、うちの主君の領地である費の町の近くにありますから、今のうちに攻め取っておかないと、のちの世にはきっと子孫たちの心配ごととなりましょう。」

 よくある将来の禍根を断つという理屈ですね。そりゃ、不安はないのが一番だけど、どうして隣の土地と仲良くするという発想がないんだろう。

 隣というのはそもそも敵になるのか? 確かに隣人というのは面倒なものかもしれないけど、だからといってその隣人を消し去ることはできないんですよ。隣人をすべてなくして行ったら、やがては自分そのものも消さなくてはならなくなるじゃないですか。

 自分そのものだって、一番の不安・不安定な存在ではないですか!



 孔子曰わく、「求よ、君子は夫(か)のこれを欲すと曰うを舎(お)いて必らずこれが辞(じ)を為(な)すことを疾(にく)む。

 先生はおっしゃいます。「求くんや、君子はね、欲しいくせにそれを欲しいとはっきり言わないでおいて、何とかその言い訳をするというようなことを憎むものなんだよ。

 心にあることを言わないで、心にもないことを言う。それはウソを言う。人をごまかす行為ですから、それは慎まなくてはならない。先生にも平気でウソを言うのはダメです。



 丘(きゅう)や聞く、『国を有(たも)ち家を有(たも)つ者は、寡(すく)なきを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患(うれ)え、貧しきを患(うれ)えずして安(やす)からざるを患(うれ)う』と。

 私の聞くところでは、『国を治め家を治める者は、人民の少ないことを心配しないで、取り扱いの公平でないことを心配し、貧しいことを心配しないで、人心の安定しないことを心配する』というそうです。

 土地を拡大することは政治の本題ではない。独裁者が存在することは問題である。貧富の差があるのは問題ではない。それよりも、人々の気持ちが落ち着かないのは問題である。人心かく乱などもってのほかで、国境地域・民族的な問題・いろんな問題をでっちあげて侵略の理由にするのは最悪である。

 まあ、そんなのみんなわかっているのに、それをあえてする国家もある。

 今は21世紀ですけど、国の在り方は中世とかと変わらないんじゃないの?

 みんなどうなっているの?

 まだ続きがありますね。簡単に終わらないなあ。また、今度書きますね。すみません。

 それにしても、みんながわかっているのに、あえてそれをする。そういう国もあるんでしょうね。

 私がウクライナの住人だったら、毎日気が気ではありません。どこかへ逃げ出す準備を始めるでしょうか。とりあえず、手荷物をまとめて、お金になるものをクルマに積んでおくでしょうか。

 ウクライナからモルドバに通じる道は大丈夫だろうか。ミサイルは飛んでこないだろうか。ウクライナ西部の港のオデッサはたぶん軍港なんだろうから、日本の横須賀・佐世保みたいなところだから、そこも抑えられるかな。そこを避けるルートを探しますか。

 落ち着かないですね。

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