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俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

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軍事侵攻の言い訳・弁解 『論語・季氏篇』その3

2022年02月22日 22時11分42秒 | 中国の思想家のことば

 やってはいけないことを、みんながやるだろうと思ってたことを、とうとうやってしまったようです。欧米の警告は無意味というのか、現状に合っていないというように、ロシア軍はロシア系の人たちの保護という名目でウクライナ東部に治安維持のために入ったそうです。

 侵略ではなくて、治安維持だし、ロシア系の人たちを守るためだということです。そもそも、ロシアに言わせれば、ウクライナ東部にはロシア系の自治州というのか、独立国家が2つ存在していて、それを保護する目的なのだという理屈だそうです。

 それなら、ロシア系の人たちがいたとしても、独立した国であるなら、よその国の戦車などが入ってもいいことにはならないですが、まあ、ロシアに理屈なんか通じません。それでいいと(独裁者は?)思っているようです。国家に勝手によその国の軍隊が入ってはいけないし、国家の主権にかかわることではないですか?

 いや、冷戦時代のソ連であれば、陸続きの東欧に進出して平気だったでしょう。過去にはドイツまで行ったことがあるし、東側は朝鮮半島まで進出したこともあったのかなあ。もうどこだって軍隊を出て行かせられるのはソ連の当たり前でしたね。国が変わってそんなことはしないと思っていましたが、本質は変わっていなかった。



 シリアのアサド政権を支持し、イランともつながり、世の中の嫌がられてる国と友好関係を結び、すき間に入っていくことだけを考えているみたいです。

 そんなことをして何になるのか? 昔みたいに領土拡大をめざすんでしょうか。日本なら北海道へ、中国には行けないから、他の入り込めそうな国、どこかないかなあ。そういうところへ割り込むつもりですね。そして、ここの住民は苦労しているみたいだから、ロシア政府が管理しようなんて、ばかなことを言いだしかねないから怖いです。



 アホになりそうだから、孔子さんのことばのつづきを見てみましょう。

 蓋(けだ)し均(ひと)しければ貧しきこと無く、和(わ)すれば寡(すく)なきこと無く、安(やす)ければ傾(かたむ)くこと無し。

 だいたいにおいて、公平であれば貧しいということもなくなるし、仲良くみんながしていれば誰かだけが少ないという格差は生まれない。安定していれば危険もなくなるというものではないかな。

 先生、おっしゃる通りです。でも、それができないのも世の常です。公平でないし、仲良くないし、不安定なのは人間集団のいつものことです。それを我慢できているということは安定といえるのかもしれないけど。



 夫(そ)れ是(か)くのごとし。故(ゆえ)に遠人(えんじん)服(ふく)せざれば則(すなわ)ち文徳(ぶんとく)を修(おさ)めて以てこれを来たし、既(すで)にこれを来たせば則ちこれを安んず。

 そういうことだから、遠方の人が従わない場合は、武力に頼らないで、文の徳を修めてそれを用いていく、それを広げていくと、世の中が安定してくものなんです。

 先生、それも何となくわかります。世の中はイヤなことばかり。でも、楽しいこと、音楽聞いたり、本を読んだり、絵を描いたり見たり、ブログ書いたり、つまらないこと、役に立たないことをしていると、誰かの心に引っかかるかもしれないし、みんながみんなで支え合えるかもしれない。

 芸術に命を懸ける人もいれば、そんなの無意味だという人もいて、みんなが何となく芸術・文化に向き合っていれば、世の中はそれなりに上手くいくかもしれません。



 今、由(ゆう)と求(きゅう)とは夫(か)の子(し)を相(たす)け、遠人(えんじん)服せざれども来たすこと能(あた)わず、邦(くに)文崩(ぶんほう)離析(りせき)すれども守ること能わず。

 今、由と求とはあの方(魯という国の家老の季氏)を補佐していながら、遠方の人が従わないでいるのになつけることもできずにいるし、国内がばらばらに分かれているのに守ることもできない。

 これはお弟子さん二人も仕事しているのに、二人とも戦争突入を防ぐことができなかった。これは二人を責めてもいいですね。意味のある戦争なんてないのだから。



 而(しこう)して干戈(かんか)を邦内(ほうない)に動かさんと謀(はか)る。吾(われ)恐る、季孫(きそん)の憂(うれ)いは、顓臾(せんゆ)に在らずして蕭牆(しょうしょう)の内に在らんことを。

 それでいて国内で戦争を起こそうと企てている。私は恐れています。季孫の心配ごとは顓臾(せんゆ)にはなくて、自らの塀の内側にあるのではないかということを。

 とりあえず読み通しました。明日の朝、もう一度考え直してみます。

★ さて、お休みの今日、「カムカムエブリバディ」は始まっています。私は見ていません。それよりも、どうしたらいいのか考えています。もちろん、何の意味もありません。

 あと十年はロシアはプーチンさんがいる限り、拡大し、時には侵略し、時には友好的なフリをし、日本とも領土問題を話し合う余地はあるよと言いながら、日本から引き出せるものはないか探るでしょう。

 日本には、ロシアが求めるものはないでしょう。というか、もっとロシアとの交易を拡大して、モノだけではなくて、自由とか、民主主義みたいなものを伝えられたらいいけど、まあ、日本の民主主義なんて誇れるものではないから、とにかく独裁者がいないというのは平和なものだよと伝えられたらいいかな。

 ロシアは拡大してやまない。地続きの場合は、簡単に戦車隊が入ってくるでしょう。それがソ連・ロシアの伝統です。でも、長続きはしないでしょう。軍事的に占領しても、そこには人がいるから、人は落ち着いたら、生活を楽しみたくなるから、ロシア的な生活はイヤになるだろうから、西欧的なものを求めたりするでしょう。となると、脱ロシアに人々は向かっていくだろうし、そうなると、戦車よりも生活になるでしょうか。

 長い目で見てみたら、いつかロシア軍は撤退しなくてはならなくなるでしょうか。ロシア的な生活なんていらない。独裁者も要らない。私たちは私たちの国を作りたい。自分で自分のことをやっていきたい。そういう国家をウクライナ東部の人たちに作ってもらいたい。自治州と呼ばれようが、ロシアの傀儡(かいらい)政権であろうが、独裁者だけは作ってはいけない。

 ロシア的なものといえば、あまりに広大な国のロシアは、それをコントロールするには独裁者的な人が必要だと、何となく思っているのかもしれない。ソフトな独裁者をすぐに戴いてしまう。

 ロシアにも、自由な選挙とか、政治的混乱とか、野党の乱立とか、そうした不安定な政治が起きてもらえると、私たちはうれしいんだけど、なかなか時間はかかりますね。(2022.2.23)

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