宣長さんは、亡くなる前に、松阪の南にある紀州街道・くまのみちから、少し離れた山の上にお墓を手に入れたそうです。私は、松阪に住んで?十年になるというのに、いまだにそこにお参りしたことがありません。
ああ、ここからなんだ……と思いつつ、道に細さに尻込みしています。いつか、自転車か、歩いてか、何か方法を考えて行かなくてはと思いますが、まだそれができていません。
私の住んでいる町から、ほんの少しだけクルマを走らせると、のどかな田舎になります。川が流れ、小さな山々が散らばっていて、高速がそこを突っ切っていたりする。街道が東西南北に交差し、歴史のあるお寺や神社があり、今でも街道を歩きを楽しむ人たちが歩く、そんな町です。
私たち夫婦は、彼岸花のころとか、図書館でイベントがあるときとか、めったに来ないけれど、母がこちらに遊びに来たときとか、たまに産直めぐりのコースに組み入れたり、何かにつけて訪れるところがあります。
橋の手前は、私たちの町で、橋を渡れば、ガラリとのんびりムードの漂う、おだやかな田舎があります。ここに土地でもあれば、農業とか、パン屋さんとか、ゲストハウスとか、何かもうかることを考えたいんですけど、残念ながらお金がなくて、土地も買えなくて、ごくたまに遊びに行くだけの町になっています。少しザンネンです。なかなかの理想郷なので、街道沿いの古い民家とか手に入れて、お茶屋のじじいでもやりたいんですけどね。まあ、無理かな……。
サクラのアーチをくぐって、とある工房を訪ねてみました。
かわいらしいワンコさんがいて、奥さんは大感激です。かわいいものには弱いうちの奥さんは、もうさわりまくりです。私は、頭を1回なでてあげただけでしたが、うちの奥さんはもう、よしよししまくってました。
足もとには、散ったばかりの桜たちが、地上に降りたのに、ねえ、元気とかいって、みんなで集まっている感じでした。春の穏やかな感じかな。
花海棠(はなかいどう)も咲くお寺にも入り込み、
やまぶきの花もあらためて見つめて、
そこからさらに、山深い里を訪ねてみました。そこは山里の醸造所あとで、いくつもあった蔵や建物を壊し、お屋敷だけを残して、周囲にサクラがもとから植わっていて、それを残された建物がしんみり囲んでいる、訪ねるお客のあまりいない静かなところで、私たち夫婦の隠れ里になっています。
サクラはもう終わりかけだったけれど、今年最後のサクラたちとお別れするには、なかなか静かで時間がゆっくり流れる場所でした。ただ、地元の方々はどうしてここに見慣れない人たちがいるんだろうという不審の目を向けてくるので、それが少しだけ辛いですけど、人もいないと山里の美しさは守れないし、そこへほんの一瞬だけお邪魔する私たちは、本当にあまり意味のない旅人だから、その気まずさがありますが、それは仕方のないことで、とにかく私たちは、秋や冬や、季節ごとに行くのかもしれないです。
とにかく、だれも来ないというのがうれしい気がします。このままずっと埋もれてもらってもいいくらいの、キレイな山里です。すぐに行ける距離なんですけど、違うんですね。
ああ、ここからなんだ……と思いつつ、道に細さに尻込みしています。いつか、自転車か、歩いてか、何か方法を考えて行かなくてはと思いますが、まだそれができていません。
私の住んでいる町から、ほんの少しだけクルマを走らせると、のどかな田舎になります。川が流れ、小さな山々が散らばっていて、高速がそこを突っ切っていたりする。街道が東西南北に交差し、歴史のあるお寺や神社があり、今でも街道を歩きを楽しむ人たちが歩く、そんな町です。
私たち夫婦は、彼岸花のころとか、図書館でイベントがあるときとか、めったに来ないけれど、母がこちらに遊びに来たときとか、たまに産直めぐりのコースに組み入れたり、何かにつけて訪れるところがあります。
橋の手前は、私たちの町で、橋を渡れば、ガラリとのんびりムードの漂う、おだやかな田舎があります。ここに土地でもあれば、農業とか、パン屋さんとか、ゲストハウスとか、何かもうかることを考えたいんですけど、残念ながらお金がなくて、土地も買えなくて、ごくたまに遊びに行くだけの町になっています。少しザンネンです。なかなかの理想郷なので、街道沿いの古い民家とか手に入れて、お茶屋のじじいでもやりたいんですけどね。まあ、無理かな……。
サクラのアーチをくぐって、とある工房を訪ねてみました。
かわいらしいワンコさんがいて、奥さんは大感激です。かわいいものには弱いうちの奥さんは、もうさわりまくりです。私は、頭を1回なでてあげただけでしたが、うちの奥さんはもう、よしよししまくってました。
足もとには、散ったばかりの桜たちが、地上に降りたのに、ねえ、元気とかいって、みんなで集まっている感じでした。春の穏やかな感じかな。
花海棠(はなかいどう)も咲くお寺にも入り込み、
やまぶきの花もあらためて見つめて、
そこからさらに、山深い里を訪ねてみました。そこは山里の醸造所あとで、いくつもあった蔵や建物を壊し、お屋敷だけを残して、周囲にサクラがもとから植わっていて、それを残された建物がしんみり囲んでいる、訪ねるお客のあまりいない静かなところで、私たち夫婦の隠れ里になっています。
サクラはもう終わりかけだったけれど、今年最後のサクラたちとお別れするには、なかなか静かで時間がゆっくり流れる場所でした。ただ、地元の方々はどうしてここに見慣れない人たちがいるんだろうという不審の目を向けてくるので、それが少しだけ辛いですけど、人もいないと山里の美しさは守れないし、そこへほんの一瞬だけお邪魔する私たちは、本当にあまり意味のない旅人だから、その気まずさがありますが、それは仕方のないことで、とにかく私たちは、秋や冬や、季節ごとに行くのかもしれないです。
とにかく、だれも来ないというのがうれしい気がします。このままずっと埋もれてもらってもいいくらいの、キレイな山里です。すぐに行ける距離なんですけど、違うんですね。