風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「秋の夜長が楽しみな文明論と絵本」





私の手元に、2冊の新刊書が届きました。文明論と絵本。ジャンルは全く違いますが、どちらも現役時代からの仲間によるものです。


「私たちはどこから来たのか 私たちは何者か 私たちはどこへ行くのか」(ミネルヴァ書房)は、元朝日新聞社社長・木村伊量さんの力作。ポール・ゴーギャンの名画そのままの題名で、表紙絵にもしていますが、絵画を論じたものではありません。大胆な構想と巧みな手法で展開し、ゴーギャンの問いかけに対する答えを見つけようとする文明論です。

木村さんは社長退任後、夫婦で渡英。古今東西の歴史、思想史、哲学、宗教、古文から量子論、天文学まで学び直し、文明史の研究に打ち込んだといいます。

全500ページを超える大作。3人の個性的な論客による知の饗宴を、元政治記者がまとめるかたちで進行します。サブタイトルには、自由民権運動家・中江兆民の著作「三酔人経綸問答」をもじった「三酔人文明究極問答」とつけています。文中の注釈や膨大な参考文献の一覧も丁寧に付記してあり、読みごたえは十分。秋の夜長が楽しみになりました。

「絵本で知ろう二十四節気 夏」(文研出版)は、わらべ絵画家・喜田川昌之さんの作品。喜田川さんは、季節の中を伸び伸びと駆け回っていた「昭和の子どものたちの光景」を描き続けています。静岡県伊東市の伊豆高原には、その「喜田川ワールド」が広がる「喜田川昌之わらべ絵館」も開設しています。

絵本は、昔から私たちが暮らしの節目にしてきた立夏、小満、芒種などといった春夏秋冬の二十四節気の子どもの風景。待ち遠しかった行事や季節を生き生きと楽しむ子どもたちを、児童書作家・ふじもとみさとさんの文とともに描いており、今回はその夏編です。こちらは、お孫さんと開いてみてはいかがですか。


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