楽描き水彩画の今年の締めくくりは、50号大で描いた「歴史地区発掘調査の現場」。この夏の公募展で入選した作品です。
以前、ツアーで出かけたベルギーの街を巡るなかで見かけた風景。地下から姿を現した建物や道路などの遺跡を、黄土色を基調に描きました。発掘現場に立っている小旗は、さらに地下深くに古い遺構があったらしく、穴を掘って建造物や水路などの存在を調べるためのようです。
年末年始の休暇に入ります。良いお年を。
楽描き水彩画の今年の締めくくりは、50号大で描いた「歴史地区発掘調査の現場」。この夏の公募展で入選した作品です。
以前、ツアーで出かけたベルギーの街を巡るなかで見かけた風景。地下から姿を現した建物や道路などの遺跡を、黄土色を基調に描きました。発掘現場に立っている小旗は、さらに地下深くに古い遺構があったらしく、穴を掘って建造物や水路などの存在を調べるためのようです。
年末年始の休暇に入ります。良いお年を。
あまり目立ちませんが、庭のジャノヒゲに生るジャノヒゲとクチナシの実です。
ジャノヒゲは常緑多年草。リュウノヒゲともいい、幅3㍉ほどの細長い葉を左や右に伸ばして、直径60~80㌢、高さ15~17㌢のこんもりとした半円球をつくり、その中に直径8㍉ほどの実を生らします。
草をかき分けると飛び出してくる実は、鮮やかなコバルトブルーの宝石のようです。
ジャノヒゲに寄り添うように伸びたクチナシには、長さ3㌢ほどの黄色やオレンジの楕円形の実が生っています。
料理などの色付けで知られるクチナシですが、日本では昔から「嫁のくちなし(貰い手がない)」につながるとして、女の子がいる家では植えないと言われてきました。しかし、ネットを開くと欧米では男性が女性に贈る花の定番だそうです。
名古屋市農業センターを散策していて、ボダイジュ(菩提樹)の実を初めて見ました。中国原産でシナノキ科の落葉高木。日本へは800年ほど前に伝来し、多くの寺院に植栽されましたが一般には馴染みが薄く、僕も昨年6月に農業センターの高木に咲く黄色い小花を見てそれが菩提樹の花と知ったのでした。
実は地味な黄褐色で丸く直径8㍉ほど。数珠の玉に使われるだけあって、かなり硬い感じです。スズカケの実のように、葉が散った後もしばらく生っているようです。
※菩提樹の花です。2022年6月、名古屋市農業センター
冬期の公園や街路を白、赤、ピンクで彩るサザンカ(山茶花)。名古屋の鶴舞公園でも花数が増えています。
サザンカは日本の固有種。ツバキ科ツバキ属ですが、サザンカがひと足早く晩秋から冬にかけて咲き、ツバキは追いかけるように早春から春にかけて咲きます。
サザンカが強まる冷気にもめげずに咲くからか、花言葉も「ひたむきな愛」「困難に打ち勝つ」だそうです。
半日陰の庭の一角に数多くの赤い実が垂れています。正月を飾る縁起物のマンリョウです。
ジャノヒゲなどの多年草が混みあったところに数株のマンリョウがあるのは知っていましたが、たわわに実を付けた姿を見たのは初めて。10~20㌢の間隔で並んでおり、数えると8株もあります。別の場所にあるマンリョウの実が、雨や風で同じところへ転がってきて芽吹いたのでしょうか。
「こりゃあ金回りがよくなるかも」とほくそ笑んだものの、そう甘くはありません。別の場所で以前からたくさんの実を付けていた2株のマンリョウは、なぜか少ない実を付けているだけです。
この時期はやはり赤い実が主役です。クリスマスを飾るシナヒイラギ、正月飾りには欠かせないナンテン。鶴舞公園の庭でも目を引かれました。
シナヒイラギはモチノキ科モチノキ属。丸い赤い実と常緑で厚みのある葉は、クリスマスカラーとも呼ばれるのが納得できます。
ナンテンは中国原産。わが国へは江戸期よりも前に伝わり、庭木に欠かせない存在になったようです。赤くなるのは実だけでなく紅葉する葉もあります。
水彩画教室の今回のスケッチ取材は、名古屋の東山動物園。誰しも1度や2度は訪れているところなので、思い思いに散らばって取材を進めました。
冬場の午前中とあって、3週間前に来園したジャガーや熱帯地方が故郷の動物の多くは、飼育室に閉じこもったまま。
そこで、僕の場合は、堀に飛び込んで泳ぎ回る寒さ大歓迎のホッキョクグマや長い毛を分厚く纏ったアメリカバイソン、真っ白なシンリンオオカミ、高い所に置いた餌に夢中のアミメキリン、運動場のポールのてっぺんで園内を見渡しているゴリラなどを写真に収める一方で、いつもはスルーしがちな「世界のメダカ館」や鳥類を見て回りました。
世界のメダカ館は今年、ちょうど開館30周年を迎えました。小川や田んぼなどに生息する約150種の小型魚類の飼育、繁殖に取り組んでおり、世界でも唯一の施設です。
アブラハヤ、タモロコ、オイカワ、モツゴ、ニゴイ、ギンブナ、ナマズ、ニホンウナギ・・・・。子どものころの遊び場だった川や田んぼにいた懐かしいやつたちばかり。体長5~7㌢の魚ですが、湧水地にしか生息せず、体に針と熱帯魚を思わせる美しい色模様があって「ハリンコ」と呼んでいたハリヨにも出会えました。
鳥類では期待したハクトウワシは寝ぐらに入ったままでしたが、冬の日差しに赤い羽根が輝くフラミンゴ、絶滅危惧種であるコサンケイやタンチョウ、仲睦まじいオスとメスのモモイロペリカンなどを見ることができました。
㊤は絶滅危惧IA類の「ハリヨ」です
師走も半ばというのに、庭には開花期がとうに終わった露地植え草花の「残り花」の姿が幾つか見られます。
ヒロバマウンテンミント、フジバカマ、ゼラニウム、サルビアレウカンサ・・・。花数は少ないですがセージや金平糖のようなヒメツルソバの姿も。フウセンカズラの実も冷たい風に揺れています。
フジバカマは、今夏のとてつもない猛暑のため葉焼けなど全滅に近い状態でした。でも、その後に伸びた花茎から今になって結構多くの花を咲かせています。
この時期、名古屋の庄内緑地公園でバラや十月桜、メタセコイアとともに目を引かれるのは、芝生広場の周りに並ぶ何本かのセンダンの大木です。
春は小さな薄紫の花が大木を覆うように咲き、夏には枝もたわわに緑の実、冬にはその実が無数の黄色い鈴のようになり、春先には落ちた実が大木の下に黄色いじゅうたんを。こんなセンダンの1年を訪れるたびに楽しんでいます。
センダンの実には毒性がありますが、ヒヨドリやムクドリなどは実の外側だけを食べて種子の部分は避けているそうです。
名古屋・鶴舞公園の紅葉・黄葉の風景を見に出かけてきました。この公園は常緑樹も多く赤・黄・緑の調和のとれた色合いを楽しめます。
モミジやイチョウ、ケヤキ、ハゼ、アカメガシワ・・・。奏楽堂を囲む手のひらの2倍はありそうなスズカケ(プラタナス)の葉も風に舞い、地上では枯れた葉がカサカサと音を立てていました。
庭の吊るした鉢に咲く、世界に800種以上あると言われるオキザリスのひとつです。
雨や曇りがちの日、それに夜間には閉じる花径3㌢ほどの花。と言えば、いかにも弱々しさを感じますが、生命力は全く違います。
気づいたら、鉢の中が花後にできる長さ1㌢足らずの球根でパンパン。分散して別の鉢に植え替えたことが何度かあります。球根が多すぎるので放りたくなりますが、花言葉は「決して貴女を捨てません」だとか。
この時期、自宅庭の草花を代表するノッポのマリーゴールドが、花数を増やしています。クリスマスや正月を飾り、黄金色で庭を彩ってくれます。
今年も草丈は2㍍超ですが、夏の猛暑などのせいか株から伸びた花柄(かへい)はやや少なく、開花も少し遅れめ。でも黄金色に変わりはなさそうです。
名古屋・庄内緑地公園の看板花のひとつ、十月桜(ジュウガツザクラ)が咲き誇っています。クリスマス、正月が過ぎ、春になるまで咲き続けます。
正門を入ってすぐ、「ふれあい橋」の手前の左右にある通りに数十本。桜と黄葉・紅葉の素敵なコラボを楽しめます。
世界三大紅葉樹といえば、ニシキギ、ニッサ、スズランノキだそうですが、僕にとって身近な三大紅葉・黄葉樹は散歩コースや公園で見かけるモミジ、イチョウ、そしてメタセコイア(和名アケボノスギ)。名古屋の庄内緑地公園では、メタセコイアが見事な色づきで初冬の風景を演出しています。
メタセコイアは中国が原産。ヒノキ科メタセコイア属。メタセコイア属唯一の現生種で、「生きた化石」とも呼ばれているようです。
庄内緑地公園のメタセコイアは4ヶ所に約20本ずつ、合わせて80本ほどあるでしょうか。
芝生から、ハス池から、バラ園から、何処からカメラを向けても樹高の高いメタセコイアが写り込みます。