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風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「北勢線を中心に『ふるさと桑名』を描く古川幾男さんの個展」

2014-05-30 18:44:14 | 日記・エッセイ・コラム


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                                    北勢線の起点「西桑名」駅

      
鉄道大好きの「鉄道マニア」たちの人気ラインである三重県の三岐鉄道北勢線沿いを、水彩画で描いている古川幾男さんの作品展が30日、北勢線星川駅に近い「星川サンシティ」(桑名市星川)で始まりました。「桑名のスケッチと仲間の写真展―北勢線と員弁街道」。6月1日(日)まで、わずか3日間の開催ですが「鉄旅」を兼ねていかがですか。

古川さんは桑名市で生まれ、育ち、東京で勤めを終えたあと帰郷。絵筆とカメラを手に「ふるさと桑名」を歩き、その作品をブログ「桑名のスケッチ」

http://blog.livedoor.jp/ikuo16125/

で発表するとともに、先週開催した僕たち水彩画グループ「風の游子展」のメンバーとしても活躍しています。

古川さんが水彩画、写真の主なテーマにしているのは、JR・近鉄桑名駅そばの西桑名駅から、いなべ市阿下喜駅まで20.4㌔を13駅で結ぶ北勢線。ナローゲージという線路の幅が762㍉しかない全国でも珍しい路線ですが、ことし開通100周年を迎え、全国から鉄道マニアが訪れています。

今回展示しているのは3、4号サイズから10号サイズまで計36枚。街なかを走る電車、無人駅、線路を渡る自転車の女性、車内の乗客、遅れまいと走る女子高生などを巧みな筆さばきで描いています。鉄道をテーマにすると、ともすれば同じような構図になりがちですが、一枚一枚に沿線住民の暮らしを感じさせるあたり、さすが古川さんです。

同時に展示されている写真の中にも、古川さんが数枚出しています。

古川さんは話します。

「東京から帰って、ふるさとの変貌ぶりに驚き、絵と写真で残しておかねばと思いました。7年ほど前から始めましたが、北勢線沿線でもまだスケッチできたのは半分ぐらい。まだまだ続けます」


楽書き雑記「第49回日春展の名古屋展を見てきました」

2014-05-28 19:54:56 | アート・文化

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名古屋の松坂屋美術館で開催中の日展日本画部の春季展「第49回日春展」を見てきました。秋の「日展」に比べると作品のサイズは小さいですが、若々しく意欲ほとばしる作品を目にすることができました。6月1日(日)まで。

素人の僕などが作品を評価したりはできませんが、絵を見ての感想を少し。

日春賞・外務大臣賞の「藤棚」。
棚の枠組みと力強く伸びる幹、棚を覆う緑の葉を、棚の下から描いています。
未熟な僕はフジを描こうとすると、咲き誇る花と曲がりくねった幹に目を奪われ、棚の部分は無視しがちです。「こんな描き方もあったのだ」と気づかされる思いでした。

日春賞のうちの一枚「装」。
ハンガーに掛けられたワンピース、ショール、下に赤いハイヒールが描かれています。
これからデートに出かけるところでしょうか。
「お昼はどの店で、何を食べようかな」「赤い靴、彼は気に入ってくれるかな」

それとも帰ってきたところでしょうか。靴の様子からすると、こちらの方かな。
「ワンピース素敵だね、って彼がいってくれた。うれしかったなあ」
絵を前にそんなことを思い、ウキウキしました。
勝手なことを書いて、作家さんの意図と違っていたらごめんなさい。これらの受賞作品は「日春展」のホームページに掲載されています。

「日展」といえば、不正審査問題の発覚を機に「只今、改革中」ですね。

この問題を真っ先に取り上げた朝日新聞によれば、日展はこの春、改革検討委員会の中間報告として、①「日展」の名称を「改組新日展」とする②長老支配や階級制度を改めるため序列を緩和、評議員や参与、参事らを会員とする③審査を公開する――との案を発表。一昨日(5月26日)の理事会では、さらなる検討が必要として、協議を重ねて7月に決着させることにしたようです。

この問題との因果関係ははっきりしませんが、日春展のホームページによれば、近年の応募点数が年毎に減っているのが気になります。

改革委の「不退転の決意」を感じ取れないわけではありません。でも、100年の歴史を超える公募団体が不正問題をクリアして生まれ変わろうとすれば、並大抵の努力ではできません。
組織改革以上に意識改革も忘れてはならないでしょう。
ピラミッドの上部を構成する役員はもちろん、日展を目指す作家も含めて、改革に取り組む真摯な姿勢を期待したいものです。


楽書き雑記「風の游子展のご高覧、ありがとうございました」

2014-05-26 07:23:47 | アート・文化

名古屋市民ギャラリーで開いていた水彩画グループ展「第7回風の游子(ゆうし)展」は、25日閉幕しました。好天にも恵まれて大勢の方がお越しくださり、作品に対する真摯な評価と数多くの励ましをいただいたことに、厚く感謝します。

僕も会社時代の同僚やその時代からお付き合いしている方々、定年後にできた友人や絵仲間、それに今回は小学校時代の級友まで来てくれて、称賛だけでなく幾多の貴重な指摘や感想をもらいました。
それらのひとつ一つを胸に、これからも創作活動に励みます。
ありがとうございました。


楽書き雑記「展覧会に小学校の同級生たち」

2014-05-23 21:02:26 | 日記・エッセイ・コラム

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キヨちゃん、トキちゃん、ユミちゃん。

小学校時代の同級生の「女の子たち」が、名古屋・栄の名古屋市民ギャラリーで開催中の水彩画グループ展「第7回風の游子展」を訪れてくれました。
幼なじみが展覧会を見に来てくれたのは、今回が初めて。互いに60年前に戻り、懐かしく、うれしいひとときでした。

岐阜県不破郡垂井町表佐(おさ)小学校。昨年、平成生まれ初の直木賞作家となった朝井リョウの卒業校として、ちょっぴり有名になった「田園地帯の村の学校」が僕の母校です。

僕は家庭の事情で卒業と同時に高知県に移り、職業も全国を転々とする仕事だったこともあって疎遠になっていましたが、名古屋に定着するようになってからは毎年の新年同窓会に顔を出し、ファーストネームで呼び合う楽しさを味わっています。

展覧会の話が持ち上がったのも、今年の新年会の席でした。

「みんな、どんな趣味を持ってるの?」と、僕がそばにいたキヨちゃん、トキちゃん、ユミちゃんらにたずねました。

「コーラスを楽しんでるの」「編み物。けっこう面白いよ」「私はパッチワーク」「楽器を少し・・・」。次々に、答えがはね返ってきます。

「で、トミヤちゃんは?」の問いに「うん、絵を描いてる」と僕。
「じゃあ、展覧会もやるんでしょ。名古屋のデパートへも行きたいから連絡してよ」となったのです。

23日、「古希娘」3人が展覧会場へ。

「すごい!勢いを感じるよ。動きがあるね」

「こんな大きな絵を描くのに何日かかるの?」

「トミヤちゃんも、がんばってるんだね」

僕以外の作品にも時間をかけて見てくれた3人共通の感想は―。

「こんな絵を一枚でも描いてみたい。描けなくても、描いてみたい。そう思っただけでも、来てよかった。来年も連絡してよ。名古屋に出かけてきたいから」


楽描き風景水彩画「第7回風の游子展」始まる

2014-05-21 00:06:29 | アート・文化

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グループ展「第7回風の游子(ゆうし)展」が20日、名古屋・栄の名古屋市民ギャラリー(中区役所・朝日生命ビル7・8階)第2展示室(7階)で始まりました。出展者はオブザーバー1人を加えて計7人。水彩画を中心に、教室で描いたのや公募展で入選した10~50号の作品を約50点展示しています。25日(日)まで。

毎度のことですが、「前回よりは上達した作品を」と開いています。でも、初日も観ていただいた方からは構図、デッサン、彩色などにさまざまなご指摘をいただきました。
ぜひ、私たちのさらなる上達のために、辛口のお言葉をお待ちしています。


楽描き風景水彩画・風の游子展出品作(4)「レンガ敷き作業」「南極観測船・ふじ」

2014-05-18 09:46:29 | アート・文化


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上の絵は50号サイズの作品。名古屋市内で見かけた歩道にカラーレンガを敷く作業の現場です。
行き交う人々の雑踏、騒音、排ガス。暑い日は地表温度が40度を超える環境の中で、黙々と作業する人たち。
「街歩き人」からの感謝を込めて描き、昨年の日本水彩展に入選できました。

下の絵は1965年から18年間、南極で活躍した後、85年から名古屋港ガーデンふ頭に係留・展示されている南極観測船「ふじ」の吹雪の中での姿です。
「ふじ」は全長100m、最大幅22m、深さ11.8m、排水量5.250㌧。
ディーゼル電気推進形式、12.000馬力で最大速力17ノット。定員245人。ヘリコプターを3機搭載、厚さ80センチまでの氷を連続して砕いて進むことができました。
名古屋の吹雪は珍しく、一時はオレンジ色の船体が見えなくなるほどでした。最初は8号で描いたあと、40号で右舷側からと左舷側から描いたうちの一枚です。


※水彩画のグループ展「第7回風の遊子(ゆうし)展」に僕が出す予定の作品を4回に分けて紹介させていただきました。僕の作品はこの程度ですが、展覧会ではオブザーバーを加えて仲間7人のもっと素晴らしい作品を合わせて50点ほど展示します。
展覧会は名古屋・栄の中区役所・朝日生命共同ビル7階にある第2展示室で、20日(火)から25日(日)まで開きます。
ぜひ、ご覧ください。お待ちしています。




楽書き雑記「ややさみしい花数=刈谷と知立のかきつばた」

2014-05-16 22:00:23 | 日記・エッセイ・コラム

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( かきつばたの名所は、ややさみしい状態)

思わず、我が目を疑いました。およそ10年ぶりに訪ねた愛知県刈谷市の小堤西池かきつばた群落と、同県知立市の八橋かきつばた園。僕の脳裏にあった青紫色のかきつばたで埋め尽くされた光景とは、大きくかけ離れていたのです。


小堤西池かきつばた群落は約2万平方メートル。日本三大自生地として知られ、戦前から国の天然記念物に指定されています。

八橋かきつばた園は、1万3000平方メートル。庭園の16の池を回遊式につないで、約60年も前から「かきつばた祭り」が催されています。

刈谷市と知立市はお隣同士。市のシンボル花は、どちらも「かきつばた」。地元の守る会や保存会の皆さんが下草を取ったり、ゴミを除いたりして、見物に訪れる我々を迎えてくれているのですが・・・。

16日、双方を訪ねると、どちらも株の数、花の数がめっきり少ないのです。
八橋かきつばた園では、かきつばたの姿よりも水面の方が目立つ池も。花の最盛期を過ぎたためかなと思いましたが、そればかりではなさそうです。とてもガイドブックなどにある「3万本」とは思えません。

小堤西池のかきつばた群落も、沼全体を見渡すと広い面積が密生した葦に占領され、かきつばたが集まって咲く箇所は小さく、まだらに点在しているみたいです。

居合わせた保存会やかきつばたファンのみなさんらに尋ねました。

まず、知立のかきつばた園。

――八橋のかきつばたがこんな状態なのは、何故でしょう。

「実は、これまでにも何度かあります。もっとひどい年もありました。でも、はっきりした原因はわかりません。専門家が調べてくれているようですが、水質の変化なのか、病気なのか、泥の中の虫や細菌のせいなのか、天候なのか・・・」

「周りの松も、一時はマツクイムシにかなりやられてしまったものです」

続いて、刈谷のかきつばた群落。

――小堤西池の群落もさみしいですね。

「葦やイグサの勢いにやられている。伸びた葦などの根が、かきつばたの下に潜り込むようにして広がっているのです。このようにかきつばたは減りますが、何年かしてまた戻ってくると思っています」

――葦は取り除けないのですか。

「葦を根ごと除こうとすれば、沼底の環境を変えてしまうことになります。この群落は天然記念物ですから、それはできません。あくまで、虫も含めて自然環境を変えず、かきつばたの自生する力に任せるのです」

小堤西池では、必要最小限の除草はしますが、肥料を与たりせずに周辺の雑木林などから流れ込む水に含む栄養分に委ねているそうです。その水が開発などで大きく変化するようなことがなければ、あとは植物界の生存競争に任せるというわけですね。

草花は、この季節になれば咲いて当たり前、ではないのです。

地道な取り組み、忍耐も必要な見守りがあるのですね。

みんな異口同音に、こう話しました。

「栽培にせよ、自生にせよ、植物を相手にするのは難しいですね。でも、昨年までと比べれば、今年は少し盛り返して良くなっているのですよ」。来年以降を気長に期待しましょう。


楽描き風景水彩画・2014風の游子展出品作紹介(3)「コンクリート囲いを呑み込む樹木」「トンビの争い

2014-05-13 17:17:21 | アート・文化


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植物の生命力には驚かされますね。

巨岩を押しのけるようにして伸びたり、アスファルト舗装の下から芽を出したり。

上の絵(20号)も、名古屋市内の公園で見かけた根っこの威力です。

根の数本が木の周りを升形に囲んだコンクリートを乗り越え、外側の地面を覆ったアスファルトを突き破って地中に達しています。

他の根もアメーバのように少しずつ前進。いずれは、コンクリート囲いの全てを呑み込むことでしょう。

動物たちも負けてはいません。生きるためには仲間うちであっても凄まじい闘いを繰り広げます。

下の作品は「肉片めぐるトンビの争い」(20号)。以前、この光景はブログにも掲載しましたが、水彩画教室の一泊スケッチ旅行で宿泊した奥三河のホテルの「おもてなしイベント」で目の当たりにしました。最初に10号を描いたのですが、構図を少し変えて2倍の大きさに描き直し、ことし早春の教室展に展示したものです。

朝日が昇りしばらくすると、どこからかトンビ飛んできて川沿いのホテルの対岸にある雑木林の枝々で待機します。その数、100羽を超えるでしょうか。

肉片が投げられると、一斉に飛び交い、奪い合いの空中戦を繰り広げます。

バサッ、バサッと羽がぶつかる音。さらに体当たり。カメラを構える宿泊客も思わず後ずさりするほど。その迫力を描いたつもりです。


楽書き雑記「中身ある挨拶=高知学芸高校中部支部同窓会の第2回総会」

2014-05-11 10:30:29 | 日記・エッセイ・コラム


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僕が卒業した高知学芸高校の同窓会中部支部総会が5月10日、名古屋でありました。中部支部は昨年設立したばかり。僕は黎明期の55年前に卒業した1期生で、役員(支部長)をしています。昨年の設立総会とは違って、僕にも同窓生や来賓者の挨拶や近況報告に耳を傾ける余裕ができ、改めて「わが母校」を誇りに思いました。

とりわけ、高知からの来賓者5人の通り一遍ではない挨拶が印象的でした。

そのひとり、同窓会長の西川博行さんは「同窓会員の中には叙勲の受賞者らもいるが、きょうは地元で地道に頑張る会員を紹介したい」と前置きして、20期生の鮮魚店主を取り上げました。

この人は、カツオで有名な中土佐町の久礼大正市場で「魚屋さん」を営む田中隆博さん。慶大法学部に進み、関東でしばらく勤務したあと里帰りして家業を継ぎ、カツオの「わら焼きタタキ」などで久礼大正市場に遠方からの観光客らを呼び込む原動力的な役割をはたしています。

この働きが評価され、昨年度の「優良経営食料品小売店等全国コンクール」で最高の農林水産大臣賞を受けました。高知県勢としては初めての快挙だそうです。

「田中さんは漁師と魚屋が共存できる仕組みづくりを目指してきた。これからも市場を支え、花咲かせて行きたいと言っている。このように、市井の片隅で頑張る同窓生の更なる活躍を祈りたい」と西川さんは結びました。

この他にも、濱田龍太郎副会長は、昨年の中部支部同窓会設立時には支部員だった28期生がその後帰郷して町長選に立ち見事当選したことを、選挙戦を分析しながら紹介。

教頭に就任したばかりの公文新(あらた)教頭は「私の趣味は飛行機。昨年3月に名古屋高知間に開設された一番機にも搭乗することができました」と搭乗記念の証明書を掲げて会場を沸かせてくれました。

出席者一人ひとりの一分間スピーチでも、老人クラブや仕事を抱える若い母親の幼児を世話するなど地域社会に貢献していることや、著書を出版したことなどを次々に披露。「最高齢」の僕も頑張らねば、と思った次第です。


(楽描き風景水彩画・2014風の游子展出品作紹介(2)「骨休めのトラクター」「轍(わだち)」)

2014-05-09 07:37:54 | アート・文化


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「第7回風の游子展」(5月20日~25日・名古屋市民ギャラリー)に僕が出す予定の水彩画を紹介する2回目は、農業機械の主力であるトラクター(20号)と、田んぼにできた轍(10号)です。

「農繁休暇」。僕が懐かしく思い起こす言葉のひとつです。
小学生から中学生にかけて田舎で育った僕たちの学校は、何より人手が欲しい田植えや刈り入れ期には、数日間休みになりました。
農家でなかった僕も、お茶の入ったやかんを親戚の田んぼに持って行ったり、風呂を沸かしたり・・・。田植えをする人たちに向けて苗の束を投げ入れる役割や、田植え、稲刈り、脱穀を体験させてもらったものです。

高校へ進んだころから急速に進んだのは農業の機械化。クワなどの農具や牛馬の飼料、収穫したモミや芋などを置いていた納屋は、10人力、20人力を思わせる真新しい農機具に占領されました。
「人手は少なくて済むようになったが、農協からの借金まみれになった」という大人たちの嘆きを耳にしたものです。

やがて、「生産調整」という名の減反政策、後継者不足・高齢化。そしてTTP。
昔も今も、厳しさに直面する農業を思いつつ描きました。

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楽書き雑記「名古屋・堀川フラワーフェスティバルの裏方さん」

2014-05-08 09:18:18 | 日記・エッセイ・コラム


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名古屋・伏見の堀川に架かる納屋橋を歩いていて、緑色のユニホーム姿の婦人たちが、欄干や街路樹に掛けたハンギングの花を囲んでいるのを目にしました。こんもりした花の間をかき分けて、何かを摘み取っているようです。

――何をされているのですか?

花殻を取っているのです。花をきれいに長生きさせるためです。花殻を残しておくと汚れるし、種を付けたままだと栄養がそこに取られて花が弱るからです。

――ということは、毎日のように摘み取らねばなりませんね。

そうですね。おうちの花壇でも同じですよ。

――はい、僕も毎朝のようにパンジーの花殻を取っています。

納屋橋が花で飾られているのは、都心を流れる堀川を市民に親しまれる存在にしようと納屋橋を中心に催される「堀川フラワーフェスティバル2014」(5月9日~5月24日)を彩るためです。

フェスティバルのテーマは「堀川に花と灯りで賑わいを」。欄干などには、市民や日本ハンギングバスケット協会愛知県支部の協力で植え込んだペチュニアやベゴニア480鉢と、100基の行灯が取り付けられています。

期間中には、週末を中心に「ゴンドラ乗船」「堀川探検ランチクルーズ」、各種コンサートなどの企画がいっぱい。http://horikawa.flower-festival.com/2014/ 


ユニホーム姿の婦人たちは、ハンギングバスケット協会のみなさんだそうです。
華やかなイベントの陰には、このようなボランティアの裏方さんたちがたくさんいるのですね。


楽書き雑記「佐藤英機さんの第12回水彩画展」

2014-05-07 17:24:52 | アート・文化

定年後、毎年この時期に名古屋・栄の名古屋市民ギャラリー栄で開かれている佐藤英機さんの水彩画展(11日まで)を拝見してきました。
ことし12回目。その力量にはいつも敬服しますが、今回は作品を花、漁船、軍艦島などのテーマで3作ずつ展示するといった工夫も学ばせてもらいました。その一部を掲載します。

写真が小さく、写りも悪くてすいません。実物はもっと見事です。左クリックしてもらえば少しは大きくなり、くっきりします。

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楽描き風景水彩画・2014風の游子展出品作紹介(1)「トンボ沼晩秋」「沈下橋」

2014-05-03 19:33:02 | アート・文化

先日のブログでご案内した「第7回風の游子展」(5月20日~25日・名古屋市民ギャラリー)に僕が出展を予定している水彩画を、これから何回かに分けて紹介させていただきます。教室のスケッチ会で描いたものや公募展で入選した作品で、これまでにブログへ掲載したのもあります。

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一回目は高知県四万十市での風景。晩秋の「トンボ沼」(20号)と四万十川に架かる「沈下橋」(10号)です。
「トンボ沼」は、JR土讃線と相互乗り入れしている土佐くろしお鉄道の中村駅からバスで15分の沼地にある「トンボ自然公園」。世界初のトンボ保護区で、83種のトンボが確認されているそうです。

描いた絵は秋が深まった沼。飛び交っていたトンボは姿を消していますが、沼を囲む背の高い草、秋の日差しを受けた水面に映る影や浮かぶスイレンに、郷愁をさそわれました。

水底が泥の沼、枯れた色も混じるスイレンをどのように描くか。以前訪れたことのあるフランス・ジヴェルニーのモネの庭園や、豊田市の鞍ヶ池アートサロンで先日見たモネの作品を思い出しながら描きました。

「沈下橋」は、山あいを流れる川の両岸に点在する集落の住民が行き交うためにかけられた、いわば生活道路の橋です。

橋は堤防より下の水面近くに架けられ、橋板や橋桁は丸みを帯び、流木が引っかかる欄干などはありません。

大出水の時に流失しないように、かがめた身を流れの下にもぐらせ、抵抗せずに流れをやり過ごすのです。
少年時代を四万十川沿いの集落で過ごした僕にとって、沈下橋は絶好の遊び場であるとともに、先人たちの暮らしの知恵を学ぶ教材でした。

沈下橋は潜流橋や冠水橋などとも呼ばれて全国各地にありますが、メンテナンスの費用がかかるとか、車で通るのは危ない、出水期間に生活が断絶されるなどの理由で取り壊され、本格的な橋に掛け替えられたりしてきました。四万十川の沈下橋も例外ではありませんが、本・支流合わせて現在47本残っているようです。


楽描き風景水彩画「2014満開の藤の花」

2014-05-01 22:42:51 | アート・文化

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日差しを浴びて咲く藤の花です。名古屋市農業センターへ出かけると、家畜コーナーの近くにある藤棚が、ちょうど満開。びっしり花をつけた房が垂れていました。

他の花も同様ですが、日差しの当たり具合によって色が随分違って見えます。それにこの時期の葉は成長の度合いによって色、大きさがさまざまですね。

重ねと混色を繰り返しました。白は塗り残しだけではかなわず、ガッシュにも補ってもらいました。