Dairy Japan 北海道支局

デーリィ・ジャパン北海道支局です。編集作業の状況、取材の様子や裏話、そして各地の農場の庭先の出来事などをお伝えします。

酪農は、利子で生活ができる有効なシステム

2006-08-02 08:05:30 | Weblog
酪農学園大学連続公開シンポジウムの第1回目『ミルク・Milk』が7月27日に、札幌市内で開催されました。
そのときのシンポジストの1人、石井智美氏(酪農学園大学 食品科学科 助教授)が講演のなかで、とても興味深いことを語っていました。

それは『搾乳とヒト』という項目のときでした。
「搾乳する動物は、羊、山羊、牛、水牛、ヤク、ラクダ、トナカイなどがあげられる。これらの肉は宗教によってはタブーになっていて、食べてもいい宗教、食べてはいけない宗教がある。しかし、乳に関しては、肉に比べて、食用に関するタブーは極めて少ない」
「子畜の成長を妨げない範囲で乳をいただくということは、乳をもらうヒトからすると、食糧の安定供給になる。これを銀行で考えると、元金である家畜は、肉を食べるときはと畜しなければならないので、財産は減ることになる。しかし乳は、草を食べてもらうと、また次の日に乳を搾ることができる。なので、“利子で生活ができる有効なシステム”という表現がよくなされている」

なるほど、酪農は『家畜の利子で生活できる農業』――これはぜひ消費者に伝えたい名言ですね!

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