KAZUの雑記帳

足の向くまま 気の向くままに


                   

昭和レトロ 言葉編 31

2020年11月19日 11時01分46秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

衣食足りて礼節を知る (いしょくたりてれいせつをしる)

生活が豊かになって初めて、道徳心が高まり礼儀を知るとの意、

食べることに必死になっている時は、礼儀などにかまっている余裕はないが、いろいろな面で余裕ができると、人間としての正しい生き方はこれでいいのかと考えるようになる。これはこれで一面の真理ではある。

企業の場合でも会社が小さいときはなりふり構わず多少の無理はするが、大企業になると社会的責任から企業倫理に敏感になる、それだけの余裕が出てきた現象です。

それでは逆に貧乏になったらどうなるか、その時は貧すれば鈍すがある、これは貧乏になると「頭の働きが悪くなる」「品性が悪くなる」と言う二つの解釈があります。貧乏で食べ物も食べられなくなると欲に眼がくらんで正しい判断ができなくなる時もあるだろう、がつがつして品性も悪くなる時もあるだろう。

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昭和レトロ 言葉編 30

2020年05月23日 13時43分51秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

独壇場 (どくだんじょう

ある人だけが自分の思うままに活躍できるところ、一人舞台とも言う

本来は独擅場どくせんじょう)と書き、「擅(せん)」は「ほしいままにする」の意味です、

しかし字形が「壇」に似ているので「擅」を「だん」と読み誤り、

今では「どくせんじょう」と言う人居ないだろう、

「日本ではあの分野の評論と言えば彼の独壇場でしょう」など。

 

万死に値する (ばんしにあたいする)

何回も死ぬのにふさわしいほど罪深いこと、

「その行いの罪は万死に値する」のように使う、

この言葉は昔から有るが、最が、近では石原慎太郎東京都知事が、

北朝鮮との外交交渉に当たっている外務省の役人を非難して、

彼がやっている交渉は売国奴的なやり方で、罪は万死に値すると言ったり、

いろんな政治家が いろんな場面でこのフレーズを使うようになった。

 

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昭和レトロ 言葉編 29

2020年05月10日 11時05分40秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

恋煩い (こいわずらい)

恋愛の情がこうじて心身が病気にかかったようになった状態の事を恋煩いと言う「恋の病(こいのやまい)」です、

最近あまりこの言葉を聞かなくなったのは、恋愛の行動が昔と違ってきたせいかもしれない、

失恋がきっかけで心の病気になると言うことは今でも有るだろうが、

恋煩いというのは付き合いを始めたり、相手に告白したりする前の段階で起きる現象です。

草津温泉の民謡「草津節」に「お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬよ~」とある。

続きがあって「好いたお方と添や治るよ~」と解決法が示されています。

 

横恋慕 (よこれんぼ)

他人の配偶者または愛人を好きになって直接行動に及ぼうとすることを言う、相手がいる人を横取りしようとするから「横恋慕」です、

好きな人にはまだ決まった相手がいないが、同じようにその人に恋している人がいる場合は、その人が恋敵になります、いまは「ライバル」と言うがライバルと言うだけでは何のライバルか分からない、

ライバル同士が争えば「恋のさや当て」になる。

 

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昭和レトロ 言葉編 28

2020年04月20日 11時30分54秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

川の字に寝る (かわのじにねる)

父と母の間に子供がすやすやと眠っている、平和で幸福な庶民の暮らしが印象的な情景です、

この言葉は、貧しさや親子の深い結びつきや、悲しさが底に流れている。

川の字に寝るのは畳の部屋で せんべい布団、パジャマと違い寝間着で、子どもはまだ小さい、三つの布団を寄せ合ってお互いの温もりの中で眠りにつく。

現在の豊かな生活をしている人には、この幸福感は理解できないかも・・・

大の字に寝るのも、両手、両足を広げ、何の心配もない爽やかで快い眠りの姿勢です。

 

汽車は出て行く煙は残る (きしゃはでていくけむりはのこる)

今は汽車と言っても通じない人が増えたが、電気が動力になるまで、

鉄道は汽車でした、石炭を焚いてボイラーから得た蒸気を動力とした、

石炭を焚くから煙が出る、汽車は出て行くが 黒い煙は長くいつまでも後に残る、

そして、窓を開けたまゝトンネルに入ると、煙で鼻の穴が真っ黒になるから、真夏でもトンネルに入る前には窓を閉めた。

そんなノスタルジックな風景を楽しむため、日本でも数ヵ所 汽車を走らせています。

 

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昭和レトロ 言葉編 27

2020年03月30日 14時04分45秒 | 昭和レトロ 言葉

志村けん氏のご冥福をお祈り申し上げます。コロナウイルスで亡くなるとは残念!!

「8時だョ!全員集合」「バカ殿」「加藤茶とのコント」など、楽しませて頂きました。

 

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

日和見 (ひよりみ)

いつでも天候の状態を観測することを日和見と言うようだが、普通の会話で「あいつは日和見だ」と言えば、周囲の形成をうかがって、一向に自分の態度をはっきりさせない人のことを言う。

つまり、ずるいやつ、男らしくない男というイメージです、しかし 日和見主義と言うことがあるから、その人の主義で、いい悪いのイメージでは無い、有名な政治家でも日和見主義の人は多い。

事態が自分の都合の良い方に動くようになってくるのを見定めるまで態度を決定しない。

近い言葉に、ご都合主義風見鶏二股 などがあります。

 

風来坊 (ふうらいぼう)

「風来」が「風に吹かれて来る」ことから、どこからともなくやって来た人や、落ち着きのない人、気まぐれな人を表す。

浮浪人や役立たずの男も風来坊と言うが、必ずしも悪いイメージだけとは限らない。

 

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昭和レトロ 言葉編 26

2020年03月05日 13時12分02秒 | 昭和レトロ 言葉

今日は24節季の「啓蟄」で、冬ごもりしていた虫達が動き回る頃となりました。

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昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

烟る (けぶる)

けむると言うと、家の中が煙でよく見えないようだが、けぶると言うと風景がぼんやりと霞んで美しく見えるようです、「けぶる」は「けむる」の古い形であり、古めかしさが言葉の味わいを作っていま す。

 

燻らす (くゆらす)

亡くなった昭和の作曲家 団伊玖磨氏 は名文家でもあり、随筆「パイプのけむり」は多くの読者に愛読されていた。パイプを燻らせながら好きなレコードに耳を傾ける、というのは愛煙家にとっては至福の一時であろう、

 

夜もすがら (よもすがら)

悩み多き青春の日に、友人と一晩中語り明かした経験を持った人も多いと思う、社会人となってからは、徹夜で仕事をした人も多いだろう、長距離トラックの運転手・24時間営業のコンビニや飲食店、現代社会は夜もすがらの社会です、「すがら」は初めから終わりまで、ずっとと言う意味で「夜もずっと」という意味になります。

 

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昭和レトロ 言葉編 25 

2020年02月25日 11時23分45秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

袖の下 (そでのした)

賄賂のことで、最近でもIRのことで政治家にお金を渡して話題となったが、

袖の下からそっと隠すようにして密かに金品を渡した、心付けや内緒で渡すことも言う、

「袖の下やらねとばばあ長座をする」という江戸川柳もある、

昔の庶民の生活には「媚薬」とも言い、少額の賄賂と言う意味がある、

「媚薬を嗅がせる」と言えば、賄賂を贈る事です、

現在の賄賂に比べたら、袖の下や媚薬ぐらいは可愛いものかも知れない。

 

心づくし (こころづくし)

人のためにこまごまと気を遣うことを言う、

「遠くに住む娘のために心づくしの品を送る」「友人のために心づくしのパーティーを開く」など、品物や行為に用いる。

大事なのは物の値段より心が籠っていることで、心祝いは、改まった事を何もせず気持ちばかりの細やかな祝いです、

現代は冠婚葬祭が多すぎて、一つ一つに心を込める余裕が無くなっているように思います、

心づかい」や「心づくし」「心祝い」精神を大切にしたい、

チップも小さな心づけです。

 

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昭和レトロ 言葉編 24 

2020年02月15日 15時05分36秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

いとはん

関西で一般的にお嬢さんのことを「いとはん」と言うが、厳密にはその中でも長女を指した、

「いと」は「いとけない」の「いと」で、幼いことを意味する。

長女の「いとはん」に対して末の娘は「こいさん」、これは「こいとさん」からきている、

真ん中の娘は「なかんちゃん」、いずれも関西と言っても厳密に言えば、大阪 船場の言葉です。

 

深窓の令嬢 (しんそうのれいじょう)

深窓は家の中の奥深い居間のことで、そのような居間の有る大きな家で世間の風に当てないようにして大事に育てられた令嬢のことをこの様に言った。

実際 昔は、各地の高級住宅地を日曜日の午後にでも歩けば、あちこちの家からピアノの音などが聞こえてきた、時には琴、バイオリンなどの音も、

だから深窓の令嬢と言う言葉に実感が伴いました。 

 

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昭和レトロ 言葉編 23

2020年01月30日 11時11分25秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

呉越同舟   (ごえつどうしゅう) 

仲の悪いもの同士 あるいは競技で敵味方に分かれて戦う相手がおなじ場所に居たり同じ列車や飛行機に乗り合わせたり、

時には互いに協力し合うことをいう。

「孫子」にも次のような故事があります。

中国の春秋戦国時代、隣接していた呉と越の二国は、対立していたが、その二国の間に流れる川を渡るときは同じ船に乗り合わせなけ

ばまらなかった。そんな時、暴風に出合えば仲が悪くても互いに助け合った。

暴風の時にわざわざ船を出すこともないと思いうが中国の川は川幅が恐ろしく広いので川を渡っている途中で急に暴風が吹く事も有ったそうです。

 

沽券にかかわる  (こけんにかかわる)

面子にかかわることを言う、

沽券はもともと、土地や家屋の売買の際に売り主から買主に与える売り渡し証文のことです、

これが転じて、土地の売値を指すようになり、さらに人間の価値、体面を表すようになった。

「沽」は売り買い、「券」は証文。

「それは男の沽券にかかわる」など男性が使ったが、面子を気にするのは男が多いようです。

 

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昭和レトロ 言葉編 22

2020年01月20日 13時36分22秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

敷居が高い(しきいがたかい)

玄関など、入り口が高ければ、それをまたぐのは容易ではないことから、不義理などがあって、その人の家にいきずらいことをこう表現した、「あの人の所は どうも敷居が高い」など、

ところが、最近の女の子などは、お店が高級で、あるいは料金が高そうで行きにくい というときに「あのお店は敷居が高い」などと言う、これは大きな間違いです。

 

進退谷まる(しんたいきわまる)

敵に攻められ 谷を見下ろす崖っぷちまで追い詰められれば、進むことも 退くことも できず途方にくれる、

なるほど 谷を(きわまる)と読むのはそうゆうことなんだと実感しました。

やがてこの言葉がシャレになって、麻雀などで谷という名前の人が手詰まりになってもたもたしたりすると「おいどうした進退タニったか」、ここでヤツがポカーンとしようものなら、「あいつは無知だ」と言ってバカにしたものでした。

 

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昭和レトロ 言葉編 21

2020年01月10日 14時25分30秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。 

口八丁手八丁 (くちはっちょうてはっちょう)

「口」が付いた言葉はきりが無い、口八丁手八丁は喋ることは勿論、他の腕前も達者なことを言う。

近頃はそんな人がテレビでも増えたが、手(腕前)と口(喋り)とどちらが本業でも良いが、ずば抜けた本業が一方に無いとこう言えない、

八丁(八艇・はっちょう)は八つの道具を使いこなす意味、物事に達者なこと、

口が奢る(くちがおごる)はおいしいものを食べ慣れている事を言う、今ならグルメと言うが。

口を割る(くちをわる)秘密を明かす事だが、自ら喋ることには言わない。

誘導尋問とか、拷問などの結果「口を割る」

 

舌先三寸(したさきさんずん)

心がこもらず、口先だけであること。巧みな言葉で相手を操ることを「舌先三寸で喋る」(オレオレ詐欺もこの手口です)

舌三寸とも言い三寸は舌の長さを言ったらしいが、舌三寸に胸三寸という言葉も有る、口と心は慎まなければならない事の例えです。 

 

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昭和レトロ 言葉編 20

2020年01月06日 09時10分08秒 | 昭和レトロ 言葉

9連休と喜んでいたが、いよいよ今日から2020年始動!

大型連休終盤のニュースではアドレス通りの話題でした、 じじ ばば もお疲れさまでした。

https://blog.goo.ne.jp/kw1555/e/2eaf8bf37f1d378337708084d316c733

そして、今日は小寒で寒の入りです、これから立春(2月4日)までの間が寒の内なので寒さが厳しくなります。

 

 

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

寄り合い (よりあい)

いくつもの世態が一か所に集まって住む寄り合い世態が無くなってから、人の集まりも寄り合いと言わなくなった、

今は、集合、集会、会合、飲み会、女子会、夕食会などと変わり、味気なくなった、

「寄る」り合いには、よほど人間臭さがあったように思います。

 

うちの宿六(うちのやどろく)

親しい仲間内では、女房は自分の亭主のことを「宿六」と言い、

亭主は女房のことを「山の神」とか「愚妻」とか言った。

「宿六」は「宿のろくでなし」だから決して誉め言葉ではない「山の神」も同様で戯れ言葉です、

戯れにせよ 昔から男は情けなく呼ばれ、女は強く呼ばれていました。

 

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昭和レトロ 言葉編 19  

2019年12月26日 15時30分58秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

痛み入ります(いたみいります)

「ご丁重なことで、まことに痛み入ります」などと、相手の親切や好意に恐縮する言葉です。

「痛み」には 心配、苦労、骨折りという意味があり、「入り」は、その強調。

「痛み入る」は「とてもご心配をおかけしました」「大変お骨折りを頂きました」という意味が込められています。

それだけ相手の親切に恐れ入る気持ちが強いのです。

 

かしこまりました

目上の人の言葉に対して敬意をもって承知する返事です。

近頃返事をしない人が多くなったが、返事が無いと承諾したのか しないのか、理解したのかどうかさえ分かりません。

かしこまりましたとまで言わなくても、せまて「はい、分かりました」と返事をして欲しいものです。

 

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昭和レトロ 言葉編 18  

2019年12月20日 14時03分49秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

足許の悪いところ (あしもとのわるいところ)

足許は、足の立っている所、また 足どりや身の回りです。

「足許の悪いところ、お越しいただきありがとうございます」と言う挨拶は、雨や雪などで歩きにくく足を運ぶのに苦労した来客への礼の言葉です。

昔は舗装された道は少なく砂利道が多かったので、雨が降るとズボンにはねあがり泥で汚れた、足許の悪い所だらけでした。

 

ご足労おかけします (ごそくろうおかけします)

わざわざ相手に足を運んでもらうことに対して「ご足労をおかけしまして恐縮です」と挨拶します。

昔は、目下の者が目上の人の家を訪問するのが普通です、

仕事の場合は依頼人が相手の家に行く、どんな関係であれ 自分の家に来てくれた客に対して「ご足労おかけしまして」と礼を言う。

時には目上の人が来る事もあった、そんなときは「わざわざお運びいただき光栄です」と礼をのべる。

こんな時の「お運び」は尊敬語です。

 

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昭和レトロ 言葉編 17

2019年12月15日 14時52分16秒 | 昭和レトロ 言葉

昭和時代に言われていて、死語になりつつある言葉を記します。

おさんどん

もともと台所働きの女中(飯炊き女)のことをおさんどんと言ったが、女中の仕事である炊事などの家事をすることを「おさんどんする」と言う、「今日はおさんどんで手が離せなかった」など、その家の主婦が言ったりする。

 

夜なべ(仕事) よなべ

現在のお嬢さん方はひどい勘違いをする、「夜なべって、夜みんなで鍋ものをつっついて食べることでしょ?」

とんでもない、そんな楽しいことじゃないです。夜なべ夜なべ仕事のこと。

夕食が終わり後片付けが済むと、昔の母親は茶の間で決まってその日の夜業(よなべ)に取りかかった、その仕事は家族の衣服の繕いなども有ったが、たいがいは内職の請け負い賃仕事だった。封筒の袋貼り、粉薬や丸薬を包む薬包作り、ハンカチ作り、等々。

今でも不思議なのは、どうしてどの家でも母親が内職をしていたのか? それほど みな貧しかったのかと思うが、今で言う中流家庭でも夜なべ仕事をしていたそうです。母親は働き者だったのでしょう。

働くことが美徳で、怠けることは悪徳と身に沁み込ませていた、それはまた、子どもに見せる姿勢でもあり、その隣で子どもは勉強し 母親とのコミュニケーションをとっていたのでしょう。

 

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