黒猫亭日乗

題名は横溝氏の「黒猫亭事件」と永井荷風氏の「断腸亭日乗」から拝借しました。尚掲示板が本宅にあります。コメント等はそちらへ

無念

2007年09月28日 | Weblog
若い力士の急死事件が、どうやら刑事事件にまで発展する可能性が出てきた。当初の発表では、稽古中に体調を崩して急死したとの事だったが、集団リンチであった事を、親方自身が認めたのである。私も、息子の同級生がただいま新米力士として頑張っているので、お相撲関係のニュースに無関心ではいられない。もっとも息子の友達は高校生横綱という逸材なので、ある程度の諸心得やら覚悟やらはしっかり出来ているとは思うが。
数あるスポーツのうちでも指折りのハードな世界である(その過酷さは引退年齢を見てみれば判る)。しかも、一度入門すれば親元を離れ、毎日無事な顔さえ確認出来ない。うちの息子も部活の練習はつらく長いし、帰りも遅いが、格闘技でもなく(弓道なので相手は的)遅くなるとはいえとりあえず本人がそのつもりになれば家には帰ってくるのだから、それを思うと角界に入門した子を持つご両親の心配はいかばかりだろうか。しかもリンチの命令をしたのが、信頼していたはずの親方自身なのだから、これは残念無念の言葉しかない。
さて、今回私は彼に与えられたシゴキをリンチと書いた。異論のある向きもおられるだろうが、私はリンチという表現が妥当だと思っている。土俵内での稽古やら諸練習が激しくされていたのならシゴキなんだろうが、ビール瓶やら金属バットをしようして無抵抗の人間を結果的に死に至らしめてしまったのだから。
写真は、若くして逝ってしまった彼をせめて華やかに送ってあげたくて、あえて赤いバラの花を。

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