地図のいろいろ

半世紀も地図作りに携わっていましたので、この辺で振り返って地図を見直してみようかな~・・・。

投影図法 

2008-02-24 16:19:22 | Weblog
地球上の自分の位置は経度と緯度で表されます。
経度は本初子午線(グリニッジ天文台を通る子午線)を含み極を通る平面と、自分の位置を含み極を通る平面との角度で表されます。本初子午線から東と西へそれぞれ180度づつにに刻まれています。
緯度は赤道と自分の位置が地球の中心となす角度で表します。それは北極星の高度にほぼ一致しています。北極星が、常に地球の自転軸の延長線上に輝いているからです。

その地球の表面を、できるだけ歪を少なく表す方法を地図の投影図法といっています。
実際には、地球上の一点一点の経緯度を調べて表現するのではなく、先ず、経線緯線を表すことにより、その相対位置で表現するのですが・・・

そこで、これから逐次、その図法を、目的に照らしながら調べてみたいと思います。一気に調べるのではなく、その図法による地図を見つけた時などに、その地図と照合しながら、気長に調べてみましょう。

地図投影法の全体を調べてみると、その展開方法により次のような図法があるようです。

①、方位図法・・・直接平面に投影する図法
1)投射図法・・・ある一点からある面に光を与えて、投影する方法=自然投影
 1、心射図法・・・光源が地球の中心にある場合
 2、平射図法・・・投影面の反対の地球表面から光を与える場合。
 3、正射図法・・・無限遠からの並行光線を与える場合

2)非投射方位図法・・・方位図法ではあるが、歪を除去するための計算を入れて展開する図法
=条件投影
 1、正距方位図法・・・正距に重点を置いた条件投影
 2、正積方位図法(ランベルト正積方位図法)・・・面積に重点を置いた条件投影
 3、正角方位図法(平射図法)・・・方角に重点を置いた条件投影

3)擬方位図法
 1、ベルネル図法
 2、ハンメル図法
 3、エイトフ図法

②、円筒図法・・・円筒に投影した後、平面に広げる図法
1)投射円筒図法
 1、心射円筒図法
 2、平射円筒図法
 3、正射円筒図法(ランベルト正積円筒図法)

2)非投射円筒図法
 1、正距円筒図法
 2、正積円筒図法(ランベルト正積円筒図法)
 3、正角円筒図法(メルカトル図法)
            (横軸法 : 横メルカトル図法=UTM図法)
3)擬円筒図法
 1、サンソン図法
 2、モルワイデ図法

③、円錐図法・・・円錐に投影した後、平面に広げる図法
1)投射円錐図法 
  心射円錐図法
2)非投射円錐図法
 1、正距円錐図法 (トレミー図法、 ドリール図法)
 2、正積円錐図法 (ランベルト正積円錐図法、 アルベルト図法)
 3、正角円錐図法
3)擬円錐図法 ボンヌ図
4)多円錐図法
 1、正規多円錐図法
 2、直交多円錐図法
 3、変交多円錐図法
 4、多面体図法



最新の画像もっと見る