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ポスドク夫婦の海外珍道中:ヨーロッパ生活あれこれ日記

4年3ヶ月の週末婚(イギリス&ドイツの2カ国4都市)を経て、現在ブレーメン在住。旅行、子育て、日々の生活など。

ハイキング in スイス: DAY 10

2012-10-08 21:44:04 | 旅行

7/23 (月)


いよいよ最終日。




気になるお天気は。。。



















晴~れた~~!!


ピーカンのお天気です!!




この日はドイツに帰るため、午後2時の列車に乗らなくてはならないので、ホテルに荷物を預けすぐ目の前にあるメンリッヒェンのお山へ。



泊まったホテル。


ホテルから徒歩1分の所にあるケーブルカー乗り場から上がり、メンリッヒェンのてっぺんを目指してお散歩ミニハイキング。



この上が山頂。




メンリッヒェン山頂からみえたもの、それは。。。







すんばらしい!!!! (画像クリックで拡大)

左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ。完璧です!




当初はメンリッヒェンからクライネシャイデックまでハイキングをしてもいいかなと思っていたのですが、最終日にこの素晴らしい景色を目の奥に焼き付けるため、メンリッヒェン山頂でのんびりすることに。




メンリッヒェン山頂。



本当にここからの景色は素晴らしかったです。

雲一つない青空、清々しい空気、優雅さと雄々しさの両方で魅了するアルプスの山々。

ずーっと見ていても全く飽きない風景。




お花畑とアイガー。





かわいいお客さま。





最終日に素晴らしい景色が見られて本当によかった。

写真撮ったり、ぼーっとしたり、サンドイッチ食べたり、ぼーっとしたり。



気がつけば3時間をこの狭い山頂で過ごしていました。

離れがたい思いをかかえつつ、山を下りるためケーブルカー乗り場へ。




今回のハイキング旅行、いろいろあった気がしますが、とりあえず一番やりたかったこと、一番行きたかった所は、きちんとこなすことができたし、天気も途中でややぐずつきましたが、ココゾというときには思いっきり晴れてくれて、思い描いていたようなハイキングを楽しむことができました。


10日間の旅行のうち、後半は「あー、もうあと○日しかない」という焦りを感じる毎日でした。帰りたくない病に思いっきりかかりましたが、「また近いうちにくるぞー」と自分で自分を説得しながらの帰路となりました。




楽しかったなー。



スイス、最高!!!!!







(終)






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ハイキング in スイス: DAY9

2012-10-04 21:18:15 | 旅行

7/22 (Sun)


昨日までの天気に比べると、回復傾向がみられるこの日。ホテルのテレビに映るユングフラウヨッホ山頂はどうやら晴れているようです。


そうとなればさっそく行動開始!



今日のメニューは午前中にユングフラウ鉄道に乗ってユングフラウ頂上へ登り、午後はアイガートレイルをハイキング。忙しい一日になりそうです。



ツェルマットで痛い目にあったRotaは万が一のことを考え、3454mの高さにあるユングフラウヨッホはパスすることにし、Kapi1人で朝一番の登山鉄道で出発。トップ・オブ・ヨーロッパに登るチャンスを逃すのは残念ですが、また過呼吸になられても困るので。。。Rotaの分までしっかり満喫してくることにしましょう。




ヴェンゲン駅の朝。崖をつたう雲が幻想的。




登山鉄道に乗っているうちに、晴れて来た!




ようやくお目見えのアイガー!会いたかったよー。









ユングフラウ鉄道、アイガーの山中トンネルに入ります!



朝一番の鉄道ということで、観光客も少なめだったので、気持ちもゆったりできました。クライネシャイデックで山頂行き車両に乗り換えた後は8割5分くらいのヒトの入りでしょうか。さすがに団体客はほとんどいませんでした。



車内では数カ国後でユングフラウ鉄道の歴史などが紹介されていました。日本語の案内はなんとハイジがでてきてびっくり。懐かしいー。







ヴェンゲンから1時間半、ついに山頂到着!






きれいに晴れましたー。



くりかえしますが、朝一に出発したおかげで山頂の観光客の数も少ないです。




世界遺産のアレッチ氷河。



興奮してあちこちで写真とりまくりです。近くにいる人に頼んで、しっかり記念写真も撮ってもらいました。




クライネシャイデック方向の下界。じつはこの写真を撮ったちょうどその時間、雲の切れ間の下からはRotaが山頂を見上げていたことが判明。ロミジュリ状態??(^^;)












ユングフラウの山頂にこんな展示空間があるとはびっくり。よく作ったなぁ。




山頂記念スタンプもしっかりゲットしてきました。



山頂滞在時間1時間半。アイガーグレッチャーでRotaと待ち合わせをしているため、下りの鉄道に乗車。展望台と展望広場で景色を満喫するには十分な時間でした。


帰りの鉄道はガラガラ。みんな寝てました(笑)



11時過ぎ、アイガーグレッチャー駅到着。駅についてすぐにRotaを発見。



Rotaはヴェンゲンの一駅隣からアイガーグレッチャーまでゆっくり歩いて登ってきたとのこと。




ユングフラウ鉄道のラックレール。



山頂は良い天気でも、下界は残念ながらイマイチ。





水が滴る植物たち。







さぁ、ここからアイガートレイルへ!昨日、おとといと天気がよくなかったためお預けとなっていたハイキング開始です。

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コース:Eiger trail (Eigergletscher - Alpiglen)
所要時間:4時間(休憩、写真撮影、その他もろもろ含む。標準2時間)


画像クリックで拡大(Map from Hiking in Switzerland)
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事前に読んで来た本の中でも一番の憧れだったアイガー北壁にいよいよ対面できると思うと「雲よ晴れてくれー」と心の中で願いながら歩き始めました。



グリンデルワルト方向は時々晴れ間がみえてます。




アイガーに挑むKapi!?



アイガー北壁登攀ルート案内はあるけれど、北壁が見えない。。。
北壁が見えるまでしばらくこの周辺で粘りましたが、なかなか雲の切れ目が現れないため、先に進む事に。



アイガー北壁の登攀ルートにつながると思われるハシゴを発見!


アイガー直下のコースを歩き続けるうちに、少しずつ天気が回復してきました!


雲の切れ間が多くなってきました。晴れ間があるたびに立ち止まって、北壁が見えるまで粘ります。「もうちょっとで全貌が見える~」と思うタイミングで、次の雲のかたまりが迫って来ます。アイガー北壁、どれだけシャイなんでしょう。








アイガー北壁、真っ正面!




万年雪も残ってます。




アイガーヴァントの窓、みーつけた。




もうちょっとで山頂が見えそうなのにな。今日はこれが限界かな~。



アイガートレイル終盤はアイガーからどんどん離れて行ってしまうので、なんだか寂しい気分に。離れがたい思いを感じつつ、後ろを何度も振り返りながら歩きました。




最後はちょっとのどかな感じに。




「こっち向けー、こっち向けー、こっち向けー」とカメラを構えつつ念を送ったら、絶妙の角度でふりむいてくれた牛さん。




名残惜しいけれど、今日一番の雲が晴れたアイガー山頂付近。



標準2時間のアイガートレイル、気がつけばなんと4時間もかかっていました。のんびり歩き、しょっちゅう立ち止まって山を見上げたりしているから、これくらいはかかるのでしょう。


最後にアルピグレンの駅からみたアイガー。




アイガーの全貌を見ることはできなかったけれど、天気も回復傾向だったし、何よりも昨日までの二日間に比べれば、ハイキングが楽しめて満足の一日となりました。





さて、明日はついに最終日。。。








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ハイキング in スイス DAY8

2012-09-16 15:08:18 | 旅行
7/21 (Sat)


お天気は残念ながら雨。ユングフラウもアイガーも全くもって見えそうにありません。


しかし、せっかく来たのだし、登山鉄道のパスも買ったので、今日はパスを利用して行ける所へ行ってみることに。


まずはヴェンゲンからクライネシャイデック経由でグリンデルワルドへ。



クライネシャイデック駅。なーんにも見えず。しかも寒い。


グリンデルワルドの村を通過しつつ、フィルストへ上がるロープウェーに乗ってみることに。さすがに今日は出歩いている観光客の姿も少なそうです。


フィルストへのロープウェーに乗ったのはよいのですが、案の定何も見えません。。。
霧の中のどこからか「カランカラン」というカウベルの音だけが聞こえてきます。




フィルスト。


到着したはよいものの、何にも見えないし寒いので、「こりゃダメだ」とそのまま即下山のロープウェーへ。


グリンデルワルドへ戻り、冷えた体を暖めるため山小屋風レストランで一休み。




雨のグリンデルワルド。



その後は、また登山列車に乗っておとなしくヴェンゲンへ戻りました。



雨のヴェンゲン。


そのままホテルへ戻るのもつまらなかったので、ヴェンゲンの村でまだ通ったことのない路地を通ってウロウロ。



夕方になって、ほんの少しだけ明るくなってきたヴェンゲンの村。


そんな感じで、ちょっと冴えない一日となった8日目でした。

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ハイキング in スイス DAY7

2012-09-06 21:11:52 | 旅行

7/20(Fri)


お天気は下り坂。

朝、6日間滞在したツェルマットを離れ、次なる滞在地Wengenへ.電車でスムーズに移動し、12時に到着。


以前、数時間だけグリンデルワルトに行ったことがあります。そのときの強烈な印象「日本人ばっかり!」が頭から離れず、宿泊先の候補としてグリンデルワルトは真っ先に避けたかったというのがヴェンゲンを選んだ理由。



到着早々、びっくりしたこと。



ユングフラウヨッホがあるこの地域、世界的に有名だからツアー客でごった返すだろうというのは想定内でした。

グリンデルワルトとヴェンゲンの分かれ道であるラウターブルンネンの駅に到着したときのこと。


予想通り、ツアー団体がたっくさん。


日本のツアーはグリンデルワルト方面の電車に乗っています。


「そうじゃろう。そうじゃろう。やはり日本人ツアーはグリンデルワルトなのね。」



そして、ヴェンゲン方面行きの電車に目を移しました。


そこにいたのは...



インド人ばっかり!!!!


別の車両は韓国人ばっかり!!!!



あんなにたくさんのインド人団体を見たのは初めてで、ちょっとびっくりしちゃいました。



グリンデルワルトは日本、ヴェンゲンはその他のアジア各国、というツアー会社の取り決めでもあるのではないかというくらい、あっぱれな棲み分けでした。



団体にまぎれて移動するのは嫌だな~と思っていたのですが、そこは世界の有名観光地なだけあって、団体専用車両と個人旅行客はきっぱり別の列車にわかれていました。




この日はヴェンゲン周辺も天気がいまいち。曇り時々雨。山は全然見えません。


なので、ラウターブルンネンの谷にあるトゥリュンメルバッハ滝を見に行くことにしました。この滝はスイスに住んでいたKapi友人のオススメスポットでもあります。


まずはWengen駅でJungfrau Centenary Pass(三日間)を購入し、登山電車でラウターブルンネンへ。そこからは歩いて40分くらい。(駅からバスもありますよ)





途中で、買っておいたサンドイッチを食べて休憩しつつ、テクテク歩きます。


パラグライダーが空から着地するのを目撃するという珍しい光景にも出会えました。



そして、滝到着。エレベータにのって上にあがり、さらに階段をのぼって一番上まで。








この滝は氷河が溶けた水によって浸食されてできたとのこと。


ものすごい水量です。写真ではお伝えできないのが残念なくらいド迫力!



しかし、こんな狭くて隠れたような岩壁に観光用の通路をつくるとは、さすが観光大国スイス。



ところどころ洞窟の様になっている薄暗い中で、どうやったら流れる水の写真を上手く撮れるのか。「習うより慣れろ」ですね。




滝の水しぶきでびしょびしょになりそうなカメラを庇いながら、練習あるのみ。






小雨がパラつく日に訪れたい、おすすめ観光スポットです。



雨がぱらついているうえに肌寒くて外にでるのが億劫だったため、この日の夕食は宿泊したホテル併設のレストランで済ませることに。チェックイン時のフロントのおばちゃんのぶっきらぼうな対応をさっぱり忘れることができるくらい、意外にもおいしいごはんにありつけました。結局、ヴェンゲン滞在中は毎晩このレストランで夕食をとりました。


ここのホテル、部屋のつくりがちょっと変なのです。シャワーとトイレが一応部屋についているのですが、まるで押し入れのような狭い空間なのです。はじめて部屋に入った時に、物置のように見える小さな空間にドアノブがついていて、開けるとバスルームになっていて驚きました。他にもあちこちに手作り感あふれるリフォーム跡があり、「このホテルは部屋の内装よりも食事に手間をかけていることは間違いない」と確信した次第であります。内装が少し貧相でも宿泊する分には特に問題はなかったし、ごはんが美味しい方が我々にとっては重要なので、宿の印象は悪くなかったですよ。



明日は天気が少しでもいいといいなぁ。。。



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ハイキング in スイス: DAY 6

2012-09-03 20:08:45 | 旅行

7/19 (Thu)



期せずして丸一日フリーとなってしまったこの日。Rotaの体調は、指先にほんの少し違和感が残っているものの、ほぼ完全にもとに戻りました。よかったよかった。


まずはホテルをチェックアウトし、昨晩フロントの人が予約してくれた別のホテル(ベストウェスタン)へ荷物移動。どうやら、今まで泊まっていた小さなホテルはベストウェスタン系列だったらしく、本家本元のお部屋を確保してくれたとのこと。


部屋は今までよりも格段に広く、内装もリッチな感じ。これで、お値段据えおきなので、お得感満載です。予約してくれたフロントのおばさま、ありがとう!


さて、その後まず向かったのは。。。





昨日、Roraがお世話になった医院へ。救急車で運ばれたため、本人はどんな所だったのかわからなかったので、お礼を兼ねて見に行くことに。一見すると、普通のおうちですが、玄関に赤い十字のマークがありますね。道路から人知れず「昨日はありがとうございました」と感謝した二人です。




その後はツェルマットの村のなかをテクテクのんびりとお散歩。日中の通りは日本人がほとんどいなくて、別の村みたい。







お昼は、登山電車が目の前を通るパン屋で休憩。





ツェルマットの村を再び散策し、もう行く所がなくなってしまったので、地元の人が住んでいるような地域の細い路地を上がり、村が見える小高い丘へ。







ここでしばらくボーっと過ごしました。Kapiはお花の写真をうまく撮る練習に没頭。常に風が吹いている野外だと、なかなか上手に撮影できないので、時間がたっぷりとれる良い機会です。



















やはり難しいですね。今後も練習あるのみです。



こんな感じで、昨日のドタバタを癒すべく、の~んびりと過ごした一日でした。


夕食は、2日前に目を付けていた、日本人団体客が来なそうなレストランへ。値段も高すぎず、雰囲気もよく、味もおいしく、最後はいい気分でツェルマット最終日を飾ることができました。



さて、明日はユングフラウヨッホへ移動!




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ハイキング in スイス: DAY 5 アクシデント発生!

2012-08-29 17:58:29 | 旅行


7/18(Wed)


ツェルマット滞在最終日。夕方には次の宿泊地へ移動するため、今日はハイキングはお休み。ケーブルカーや登山鉄道を使って、まだ行っていない有名観光ポイント巡りへ。



以前、ツェルマット情報を収集しているときに見つけた美しい写真に感動し、必ず見たいと思っていた「逆さマッターホルン」@Riffelsee が本日最初の行き先です。


午前の早い時間の方が綺麗な風景が見られることが多いとの情報を得ていたので、朝ご飯は食べずに出発。


ゴルナーグラード鉄道駅では予想通り日本人盛りだくさん。というか、90%日本人ツアー客。奇しくも大量の日本人に囲まれてしまった欧米人は苦笑いしてました...



車窓からみたマッターホルン。なんかスフィンクスのように見えるのは私だけ?



Riffelseeが目的だったので、終点のゴルナーグラードまでは行かず、手前のRotenbodenで下車。ここで降りたのは数人だけでした。


まずは羊さんたちにご挨拶。




ガングロ親子もお出迎えしてくれました。





そして。。。




雲ひとつない完璧なコンディション!これが見たかったのだ。



湖わきで写真撮影をしていると、一人でご旅行されているパワフルなおばさまにお会いしました。世界中を旅しているらしく、タクラマカン砂漠などの僻地も経験済みとのこと。しばし、おしゃべりしながらお互いに写真撮影。


逆さマッターホルンを見ながら、岩に座ってKapiはバナナとシリアルバーで朝ご飯。Rotaは特にいらないとのことで、バナナひとくちだけ。




山頂を見終わって降りて来た日本人ツアー客の隊列を高見の見物。



逆さマッターホルンに満足した後は、そのまま鉄道で町へ戻りました。



車窓風景。





次なるポイントはKlein Matterhorn(3883m)山頂。ツェルマットの町を縦断し、ケーブルカー乗り場へ。Zermatt - Furi - Schwarzsee - Furgg と経由し、Trockener Stegへ(ケーブルカーは乗りっぱなし@2012年夏)。そこで大型ゴンドラに乗り換えて、いざ山頂へ。山頂に着くのにトータル50分くらいはかかったかも。




今まで見て来た景色と違う荒涼とした風景。なによりマッターホルンが別の山に見える。東南壁だとイマイチ。



山頂へ着くと、一面雪景色!





スキーをしている人たちがいたり、隣の山Breithornまでの雪山トレッキングをしている人たちがいたり。











いい天気でモンブランもよく見えました。



いい景色だったので、あっちでもこっちでも写真をとりまくりのKapi。圧搾されていない場所ではズボッと足がはまるくらい雪がつもっていました。



そのころRota氏はというと、去年のイタリア/オーストリアアルプスでもそうだったのですが、高度が高い場所にくると息苦しさを感じるとのことで、呼吸を意識的にしながらゆっくりゆっくり歩いてました。少し早く動くと立ちくらみのようなめまいがするとのこと。


それでも、写真撮影の時には笑っていたので、少しすれば慣れてくるかもしれないし、山頂に長居をしなければ大丈夫だろうと思い、そう大事にはとらえていませんでした。



そろそろ帰ろうかということで、展望台とゴンドラ乗り場を結ぶ250mの長いトンネルをゆっくりと戻りました。ちょうどトンネルの中間あたりにクラインマッターホルンの本当のてっぺんへ出られるエレベータがあり、山頂に着いた時には閉っていたエレベータが今は動いているのを発見。せっかく来たから、ささっと見てきたいなと思い、Rotaに尋ねると「うーん、僕はやっぱりやめておこうかな」とのこと。そこで、一人でちゃちゃっと見てくることにし、Rotaはエレベータ前のベンチに座って待つことに。


なるべく早く下山した方がいいだろうとは思っていたので、本当に超特急で山頂見物。





行き帰りのエレベータの時間を合わせて、往復4分。



その4分の間に、Rota氏の体調が急変!!!!



いっそいで帰って来たら、エレベータ前にはベンチに仰向けで寝転がっているRota。その姿をみた瞬間は「あらあら、こんなところで寝そべっちゃって」と思ったのですが、近づいてみると「これはただ事ではない!」と認識。



「は~、思ったよりも早く帰ってきた」とホッとした表情を一瞬みせたものの、思ったようにしゃべれず、体も動かない様子。


「どうしたの!大丈夫!?」


と声をかけたものの、全然大丈夫そうではありません。ひたすら一生懸命スーッスーッと早い呼吸をしてるRota。


こりゃ大変だ。まず人を呼びに行かねば!と走り始めました。


運悪くここは250mという長いトンネルのちょうど中間地点。右と左のどちらに行くべきか、一瞬迷いましたが、スタッフが多いであろう展望レストラン側へダッシュ@3883m。レストラン兼ショップに入り、一番近い所にいたスタッフの若いお兄ちゃんをつかまえて、再びRotaのところへ。



体が動かず、手はギュッと力が入ったまま硬直し、口もほとんどしゃべれない。。。でも意識ははっきりしている模様。


と、スタッフのおにいちゃんが「すぐ戻ってくる」と言い残して、どこかへ。ほどなくして手になにかを握って、戻ってきました。


「これを食べて」


と大きめのハイチュウのようなものをRotaの口に突っ込みました。ただでさえ息苦しいだろうに、大きなハイチュウを口につっこまれたRota、すぐに口からポイしようとしたため「食べなきゃダメ!」と言われ、がんばって噛み始めました。


お兄さんに聞いた所、薬ではなくて糖分を含んだお菓子のようです。



とにかく下山しようにも体が動かないRota、「担架っ!」とひと言。
(実は展望台出口に担架が置いてあるのを二人とも見ていました)



「担架」の英単語がとっさに出てこなかったKapi、「Can we use...」と言いながら思わず何かを運ぶジェスチャーでお兄さんに聞いた所、すぐに取りに行ってくれました。(正解はストレッチャー。日本語でも言うのに。。。(汗))



しばらくして車いすを押してお兄さんが戻ってきてくれました。お兄さんを待つ間にも、通りすがりの観光客が心配して声をかけてくれたり、「足を高くするといいんだ」と手伝ってくれたり、持っていたコーヒーシュガーをくれようとしたり。いろんな人が心配してくれました。



Rotaを車いすに乗せようとした際にも、周りにいた人が手を貸してくれました。とにかく本人はまったく体が動かないので、重いのなんの。


お兄さんと一緒に車いすを押しながらゴンドラ乗り場へ。運悪く、ちょうど行ってしまったばかり。普段なら何気なく待つゴンドラも、こういうときの待ち時間は非常に長く感じました。


と、お兄さんが「〇〇を呼んでくる」と言って、どこかへ(イマイチ聞き取れず)。車いすのRotaを何気なく遠巻きに見てる下山待ちの観光客の中、この後どうすればいいのか、何をすべきかなど頭の中はフル回転。



と、ひとりの男性が声をかけてきました。


「医者は呼んだのか?」と聞かれ、「さっきのお兄ちゃんは『ここには医者はいない』と言っていたのに」などと思っていたところ、そのおじさんはRotaの脈をとったりして、症状を確認しはじめました。そして、持って来たリュックを開くと酸素ボンベを取り出しました。


この時点でようやく、「あー、よかった」と少々安心したKapi。というのも、スタッフ証をつけていたわけではなかったので、単なる親切な通りすがりの医師免許を持つおじさんなのか、この山のスタッフなのかわからなかったのです。



どうやらレストランのお兄ちゃんは、このおじさんに連絡をしてくれていたようです。


その後、一般のお客さんたちと一緒にゴンドラに乗り、着いた先には別のおじさんが待機してくれていました。ゴンドラに乗り合わせた人たちは、変な形のまま固まっている指やだらんとした頭で酸素マスクをして車いすに乗っているRotaを見てびっくりしたことでしょう。


乗り換えのケーブルカー乗り場まで二人目のおじさんと一緒に行き、今度はまた別の若い兄ちゃん2人が一緒にケーブルカーに乗り込んでくれ、車いすの乗り入れを手伝ってくれました。(後から思うに、この二人の兄ちゃんはたまたま下山するタイミングだったスタッフさんだと思われます)



このケーブルカーが長かった~。本来ならばマッターホルンが目の前に見えるいい景色ですが、それどころではありません。若い兄ちゃん達に「話しかけた方がいい」と言われ、でも何を話したらいいかよくわからず、とりあえず「今どこどこらへんだよ」「もうすぐシュバルツゼーだよ」などと話しかけてました。


対するRotaは、


「腕が~。。。」「足が~。。。」



と訴えてくるものの、腕をどうして欲しいのか、足が何なのか、こちらにはうまく伝わりません。


どうやら足が車いすから落ちそうになっていると言いたいらしいことがわかり、片足を持ち上げてひっぱり上げようとすると、重くてびっくり。



「介護って大変だ」と心底思いました。



長い苦痛のケーブルカーがようやく終わり、ツェルマットの町に到着すると、山頂から連絡を受けていた救急車が待機してくれていました。若い女性と男性の救急隊員です。



女性の隊員さんにまず言われたのが「呼吸の仕方がよくないから、ゆっくり吸って、1-2秒息止めて、ゆっくり吐いて~」という呼吸法。


それをしばらく続けた後、「どう?気分は?」と聞かれ、



「あなたに会ったら、楽になった」



まるで口説き文句のような発言に思わず吹き出しそうになってしまったKapiです。



それから朝食に何を食べたかを聞かれた際、バナナひと口しか食べていないことを告げると、高い山に行く時にはしっかり食べて、しっかり水分も取って行かないとダメだと言われてました。Kapiはバナナとシリアルバー食べてたし、そもそも高度変化には比較的強いらしく体調の変化は全くありませんでしたが、高度に敏感なRotaは今後気をつけないとダメですね。




そんなこんなで少しは状態がましになったRota、山頂のときよりもしゃべれるようになり、自分で状況を説明(私は何が起こったのか目撃していなかったし)。しかし、体はまだうまく動かないようです。



救急車付属のでっかいストレッチャーに乗せられ、町のお医者さんの所へ。



Kapiは助手席に乗ったのですが、後部とのしきりにある小窓から女性隊員さんと雑談しているのが聞こえてきました。ドライバーの男性隊員さんも「大丈夫だと思うよ」と話しかけてくれました。後からきいたところ、雑談しながら血中酸素濃度のチェックなどをしていたとのこと。


数分でお医者に到着。見た目は普通のお家のような小さな医院です。Rotaはストレッチャーに乗ったまま診察室へ。


Kapiは男性隊員さんとお会計の話と相成りました。救急車の出動料金として250スイスフランをクレジットカードで支払いました。医療費にかかるすべての料金は事後清算となるとのことで、領収書など保険の請求に必要な書類をまとめて封筒に入れてくれました。


その後、Rotaがいる診察室に入ると、ベッドに横になってましたが、すでに初期診察を終えており、本人もだいぶ楽になったようです。その後、血液検査と心電図をとり、一本注射を打たれました。何の薬かと聞くと、アスピリンとのこと。どういう効果があるのか、そもそも効果があったのかは、本人曰く不明でしたが。


血液検査の結果が出るまで、しばらく待っててと言われ、そのまま診察室で待機。部屋があったかいし、バタバタが一段落したこともあり、二人ともウトウトしちゃいました。


心電図も血液検査も問題なし。山頂にいるときに、腕のしびれがひどく動かせない状態を見て「心臓発作かもしれない」なんて言われてたのですが、これでひと安心です。診断は、高山病ではなくて「過呼吸」とのこと。「息を一生懸命吸わなくちゃ」という思いが強すぎたために起こった過呼吸でしょうか。しかし、過呼吸であんな重病人のような状態になってしまうとは怖いですね。



帰る時には若干の手のしびれがあるものの、普通に歩けるようになっていました。お医者さんにも明日からハイキングしてもいいとお墨付きをもらいました。


会計を終え、タクシーを呼んでもらってホテルへ。本人は歩いて帰れると言っていましたが、途中で座り込まれてもこちらが困るし。



ホテルへの道中、今後の予定を相談。当初の予定では夕方に次の宿泊地Fieschへ移動し、そこで2泊することになっていましたが、こんな状態で強行する気はありません。そこで、Fiesch行きを今回はやめて、ツェルマットに2泊延泊することにしました。明日一日ゆっくりして、気持ちも新たに旅行を再開することに。



ホテル到着後、すぐにフロントで2泊延長できるかを聞いた所、今日はひと部屋空いているけれど、明日は満室とのこと。荷物はこのホテルに預かってもらっていたし、ひとまず今晩はこのまま宿泊することに。



部屋に帰って来たのが、夕方5時すぎ。今夜の食料を調達すべく、Rotaを部屋に残し、買い出しへ。その前にホテルのフロントで、この周辺で高すぎない料金で泊まれるホテルはないかと聞いた所(ツェルマットは高級ホテルが多い!)、快く調べておいてくれるとのお返事。そして、Fieschの宿にキャンセルの電話をし、スーパーで買い物して帰ってくると、フロントの人が同じランクのホテルで今泊まっている料金と同じ金額という特別料金(!)で明日のホテルを予約してくれていました。フロントの人がいい人でよかった~。




そんなこんなで予想外のツェルマット6泊となりました。

それにしても、いろいろと写真撮ってないで、もっと早くに下山していたらRotaがこんなに辛い状況にはならなかっただろうに。。。とひとり猛省。今思い返しても、あんな姿はもう見たくないです。



ひとり密かに反省していたKapiにさらなる追い打ちが。


夜、Rota氏がこう言ってきました。



「昼間、相当あせっていたようだね。英語がむちゃくちゃだったよ。」




。。。。。。。





ダブルパーンチ!!!!!!!





たしかにそうかもしれません。自分が何をしゃべったのか全く覚えてないのです。でも、(いつも以上に)言葉がうまくでてこなくてもどかしく思っていたのは覚えています。


緊急時に役に立たないようではダメですね。




突然のアクシデント発生に脳みそフル回転、しかもトンネルダッシュ@3883m。どうやら脳の言語分野が活性化するには酸素が薄すぎたようです。(と、言い訳しておきます)




かたや、体は動かない&口も動かないRotaは酸素が脳に集中して送り込まれていたようで、頭は非常にクリアーだったそうな。自分では「こう言えばいい」「こう説明しよう」と思っているにも関わらず、口が動かない。しかも、相方の会話を聞いていると「それじゃ通じない!」とイライラ。




すんません。




言葉で伝えようとすると、Kapiが思ったほど顔を近づけてこないためにイライラ。後からこのことを指摘されて思い返してみると、音ではなくて唇の動きで何を言おうとしているのかを読み取ろうとしていたことに自分で気がつきました。



体力勝負や双方にフラストレーションが溜まること等、介護の大変さを垣間みるいい体験になりました。



ま、とにかく無事に帰ってこられてよかったということで、この日の出来事を終わりにしましょう。





参考までに、救助経費情報:

医療費(診察費、検査費等) 427CHF
山岳救助費(人件費、酸素ボンベ等だと思われる)250CHF(一律)
救急車 250CHF
総額 927CHF


旅行後、すぐに保険の手続きをしたらなんと4営業日で全額が振り込まれました。早すぎるくらい早い対応でびっくり。旅行保険(ひとり21ユーロ)に入っておいて本当によかった~。



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ハイキング in スイス: DAY 4

2012-08-16 22:11:26 | 旅行
スイスのハイキング報告のつづき。


7/17 (Tue)


コース:Ottafe (Täsch)~Ober Sattla~Tuftern~Sunnegga
所要時間:6時間20分(休憩、写真撮影、その他諸々含む)



(画像クリックで拡大) Map from Hiking in Switzerland

-----------------------

突然ですが、問題です。

この日の朝、体のある部分に異変が!

それはどこでしょう?


1 鼻
2 足首
3 耳









正解は、、、耳。
「なんか耳の裏がチクチクするなー」なんて思いながら、鏡を見てみると、なんと輪郭部分が真っ赤になっててツルンと皮が剥けてます。。。どうやら日焼けしすぎてしまったようです。耳の裏に日焼け止め塗るの忘れてた。日差しの強さを痛感。


持参していたオロナインをたっぷり塗って応急処置。



さてさて、今日はツェルマットの隣の村Täschがスタート地点です。



電車に乗って、ひと駅隣へ。


事前調査のとおり、Täsch駅前のインフォメーションで乗り合いタクシーを待ち、他のハイカー達と一緒に山あいにある村Ottafeへ。1日3便(9.30、10.30、16.40)で一人10フラン、予約不要(2012年夏)。せまい山道をガンガン飛ばすドライバーのおじさんにびっくり。対向車が来ても、慣れたハンドルさばきで崖っぷちに寄せて待避。感心しちゃいました。







15分くらいでOttafeの村に到着。同じワゴン車に乗り合わせた他の人たちはほとんどが一番ポピュラーなハイキングコースEuropawegへ行くようですが、我々は最初にひと山登ってツェルマット方面へ向かいます。

乗り合いタクシーを降りてすぐに分かれ道の標識。



標識に従って、谷奥へ向かう方向に小川にそって野原を歩きます。





。。。少し行けば山に向かう登りのコースがあるはずなのに。。。ない。。。なんかおかしいぞ、これは。。。


地形図を見てみると、明らかに予定のコースよりも谷奥に来ていることが判明。いきなりコースを見失うとはびっくりです。しかも、標識があったのにもかかわらず。でも、標識が指し示す左に向かう道は一本しかなかったのになぁ。



とにかく最初の地点まで戻ることに。戻る途中で、目指す山の山頂へ向かう一本の細い道を発見。なんと標識のあったところから間違ってました。左へ向かうのではなく、標識のところを正面に向かって登るのが正解。でも、標識まで戻るとやっぱり本来のコースがよくわからず、少し上の方に見えているコースまで適当に歩いて無事合流。



というわけで、30分の予想外ウォーミングアップを経て、ようやくスタート(10:40)。



いきなり結構な急斜面が続きます。


村との高低差が感じられるでしょうか。



細い道に沿って、ひたすら登ります。例によって、まわりには誰もいません。はるか下にEuropawegを行くハイカー達が見えました。



のぼること1時間半、ようやくOber Sattla山頂(2693m、正確には頂上直下)に到着。



ようやくマッターホルンがお目見え。




少し休憩後、まだお昼には早かったので、もう少し進むことに。



高山植物がいろいろ。



マッターホルンが見える岩場でお昼休憩。




休憩中に後ろから1組、さらに我々がこの後向かうツェルマット方面から1組のハイカーが現れ、みんな岩場で休憩タイムとなりました。



ランチ後はツェルマット方向に向かって下山開始。ストック大活躍です。




野生のエーデルワイス発見。




ちょいちょい歩きにくいガレ場があったりして、平坦そうなEuropawegを行くよりも断然楽しいし、マッターホルンを見ながら歩くハイキングはやはり気持ちがいい!





ツェルマットが見えてきました。





パラグライダー発見。気持ち良さそうだなー。










最後はEuropawegと合流し、Tufternに無事到着(16:10)。




おやつ休憩でアップルパイ。

お味は普通。Findelnのアップルパイの方が断然おいしい。





その後、Sunneggaまでは平坦な道をテクテク。Sunneggaからは地下ケーブルカーでツェルマット村に戻りました。






ツェルマット名物「ヤギの行進」。


17:00 直接ホテルに戻るには時間が早すぎるなと思い、そのままマッターホルンミュージアムへ。閉館は6時だったので、1時間くらい見られました。ツェルマット滞在中に一度は訪れたかったところです。ちなみにリュックやストックは受付近くにあるロッカーに預けられました(コイン式。使用後にコインは返却されます)。






昔の生活様式などが見られるミュージアムですが、やはり一番見たかったのはマッターホルン登山の歴史!まず最初に足を運び、ざっと他の箇所を見てから、再度マッターホルンコーナーに戻って、じっくり拝見。マッターホルンの地質学についてもお勉強できて、満足。






マッターホルン制覇のために起こった悲劇、ルート開拓、そして最近の最短時間での登山記録。非常に興味深かったです。



閉館時間にミュージアムをあとにし、ホテルへ帰りました。この日の夕食はメインストリート沿いのレストラン。入り口近くにいるのはほとんど欧米人で「おっ、メインストリート沿いなのに珍しく日本人がいないぞ」と思っていたら、案内された奥の方にワンサカ団体さんがいらっしゃいました。。。店員さんの印象もあんまりよくなかったし、やはりメインストリートは今後避けるべしと密かに思った夕食でした。



(つづく)
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ハイキング in スイス: DAY 3

2012-08-02 19:29:18 | 旅行

7/16 (Mon)

コース:Schwarzsee ~ Hörnlihütte
所要時間:往復6時間(休憩、写真撮影、その他諸々含む。標準約4-5時間)



(画像クリックで拡大) Map from Hiking in Switzerland


ーーーーーーーーーーーーー

この日が一番天気が良さそうという天気予報を信じて、今回のメインイベント「ヘルンリヒュッテ往復」敢行です!標高4478mのマッターホルンの肩(腰?)にあるヘルンリヒュッテ(3260m)はマッターホルン登頂のベースキャンプになっている所。ツェルマット4連泊にしたのも、ヘルンリヒュッテには絶対に晴れた日に登りたいという思いがあったから。


まずはツェルマットからシュバルツゼー(2583m)までゴンドラで上がり、いざ出発(10:15)!



シュバルツゼー。


最初はなだらかな上り坂でしたが、10分くらいするとこんな感じ↓。




少し雲が出ています。日差しはかなり強い。



登る、登る~。ひたすら登る~。ストックを使うとやっぱり楽。


40分くらいでヒルリ(Hirli 2780m)到着。



このあたりから草花がなくなって、ガレキと岩の世界。



さらに進むと、岩壁に沿って鉄の階段が出現!
あちこちのウェブサイトに出てていた有名な「鉄の階段」。どんなアドベンチャーが待ち受けているのかと思っていましたが、いたって普通でちょっとがっかり。非常に歩きやすかったです。


真横にでっかい露頭を見ながらのハイキング、元地質屋の血が騒ぎます(^^)


最初は地形的にマッターホルンが見えなかったのですが、尾根をまたいで北側にでると、ようやくご対面!


本日の目的地ヘルンリヒュッテがついに見えたー!(マッターホルンの手前にある小山のてっぺん)


もう少し解説しておきますと、ここが目的地。

(翌々日に撮影)




ヘルンリヒュッテに近づくにつれ、ガレキが増えていきます。急なところはロープをつたって登って行きます。

たのしーい!


少し歩くとヒーヒーハーハーなところですが、いかにも「山屋」という感じで大きなバックパックにヘルメットとザイルをぶらさげた人たちがタッタカ登ってきます。もちろん道ゆずりましたよ。明日、頂上までアタックするんでしょうね。「がんばってくださーい」と思いつつ彼らの背中を見送りました。





ヘルンリヒュッテまであと少しというところにさしかかった時、すぐ近くで爆音が聞こえてきました。ヘリコプターです!


なんだなんだ?と見上げると、ヘルンリヒュッテの脇あたりから一台のヘリが飛びたちました。



よくみると、、、



人がぶら下がってる!



しばらく立ち止まって、様子を見ることに。



ヘリはマッターホルンの頂上に向かっています。頂上直上でホバリングした後、ヘルンリヒュッテまで戻ってきました。




人が二人増えてる!!


どうやら救助に向かっていたようです。なんらかのケガをしたのでしょうか。。。ヒュッテでしばらく待機したあと、ヘリは爆音だけを残して去って行きました。


山岳救助の現場を目の当たりにし、びっくりです。さすがは4000m級。



13:05 ついにヘルンリヒュッテ到着!2時間45分かかりました。



マッターホルンが近いっ。


頂上についたときには汗だくです。ヒュッテでスープを飲んで休憩です。



Soup of the Dayのカレースープ。おいしかった~。


迫力あるマッターホルンを見ながら、30分くらいのんびりしました。午前中にはちょこちょこあった雲はすっかり消え、これ以上ないくらいの快晴です。カメラの望遠で壁を登っている人たちがいないか探しましたが、全然見つけられませんでした。


それにしても、よくこんな垂直に近い壁を登るなぁ。。。


休憩後はヒュッテの少し奥にある北壁(北東壁?)とりつき地点まで行ってみることに。



一歩一歩残雪を踏みしめながら壁に向かうKapi。


そして。。。




果敢にもマッターホルン北壁に挑みました!(三歩だけ)



もう大満足!



2人組のおじさん達が現れ、ひょいひょいっとロープを登り、あっという間に岩陰でみえないところまで行ってしまわれ、クライマーってすごいなと感心しきりです。



結局ヘルンリヒュッテ周辺で2時間近く過ごし、離れがたい思いをかかえつつ下山開始(14:54)。



帰りは登りと同じ道を戻ります。



さすがに下から登ってくる一般ハイカーが少なくなってきましたが、その代わりにフル装備のクライマー達が登って来ます。明日、頂上アタックするのでしょうね。

自分たちが登りの時には気がつきませんでしたが(ヒーヒー言ってて余裕なし)、かっこ良くキメたクライマーにも、それなりにヒーヒーハーハー言っている人がいました(笑)がんばれー。


16:35 無事シュバルツゼーまで戻ってきました。

ゴンドラに乗って、下界へ。



この日の夕食は路地を一本入ったレストランへ。よく動いた後なので、お肉料理がおいしいこと!料理も雰囲気もとてもよいお店でした(日本人ゼロ)。次回ツェルマットに来たら、また立ち寄りたいところです。


というわけで、メインイベントのヘルンリヒュッテ往復、大成功です☆





コメント (4)
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ハイキング in スイス: DAY 2

2012-08-01 11:03:02 | 旅行


さぁ、いよいよハイキング!
写真満載で行きますよ~。


7/15 (Sun)


コース:Sunnegga - Stellisee - Fluh - Grünsee - Findeln - Zermatt
所要時間:約10時間(休憩、写真撮影、その他もろもろ含む。)
<注>のんびりモードで歩いていることが多いので、万が一このブログを参考にハイキングを考えている方がいる場合は、ご注意を。ちなみに標準は6-7時間くらいらしいです)


(画像クリックで拡大)Map from Hiking in Switzerland

ーーーーーーーーー

8:45 スネガへ上がる地下ケーブルカーの駅へ。昨日購入したピークパスもちゃんと使えました。なんと、乗客すべて日本人!!!ちょうど団体さんとかぶってしまったようです。



スネガ駅。雲が出ていて、マッターホルンは頂上付近しか見えず。


数分でスネガ駅到着(2288m)。ちょっと肌寒いのでレインウェアのズボンを着用。昨日買ったストックも用意し、準備万端。

9:00 ケーブルカー駅の周辺が工事中のため、行きたいコースにどこから入ればよいのかいまいちわからず、とりあえず団体さんとは逆方向の上へ登ることに。ひたすら上り坂。

本当はMurmelweg(マーモットの道)というコースに入りたかったのですが、どうやらそれよりさらに上側のコース(Blauherdのケーブルカー駅に出るコース)に来てしまったことが判明。でも行きつく先は同じなので、そのまま続行です。



Blauherdケーブルカー駅(2571m)ではガングロ羊がお出迎え。(本名はBlacknose sheep)



Blauherdから下側に向かう道をたどり、ようやく本来のMurmelwegに合流。



見える範囲には誰もおらず、贅沢にも景色を2人占め。



遠くに氷河が見えてきました。




第一の湖 Stelliseeには小魚がいっぱい。思わず、「天ぷらにしたら美味しそう♪」と思ってしまった食いしん坊万歳なKapiであります。



このあたりから天気がどんどん良くなってきました!


マッターホルン見えた~。



11:30 山小屋Fluealp hütte到着。Hütteでおいしそうなランチを食べている人を横目に、我々は小屋のわきで小休憩。



モレーン(氷河堆積物)に沿ってさらに奥に進みます。小さな湖があるところでモレーンを登ると。。。





おーっ、氷河の先端が目の前に出現!



ここから先は本格的なアルパインルートになるので、今度はUターンする方向へ、マッターホルンを正面に見ながらモレーン上を進みます。



モレーンのてっぺん。てっぺんに沿って細い道を歩きます。すぐ左側は急な崖。写真右端に人がいるのですが、わかりますか?結構高さのあるモレーンです。高所恐怖症の人はもしかしたらダメかも。


13:00 モレーンの上でマッターホルンを見ながらお昼タ~イム。今日は持参のサンドイッチ(made in ホテルの朝食(秘))。素晴らしい景色を2人占めしながら食べるランチ、なんて贅沢なんでしょ☆



高山植物もいっぱい。



マッターホルンをバックに、やっほ~い。


その後もモレーンの上をテクテク。


と、視界の端で何かが動きました。見ると、アルプスマーモット!!去年は見られなかった野生のマーモットとついに遭遇です!


が、こちらの気配を感じて巣穴に一目散に逃げ帰ってしまいました。


しかし、せっかくのチャンスを逃すわけには行きません!マーモット相手に持久戦開始です。岩の上に座り、カメラを構え、息をひそめること10数分。



キターッ!



もう一匹キターッ!


満足です!




というわけで、ハイキング続行。


気持ちよいモレーンの上のコースも終わり、次は湖巡りのコースに入ります。モレーンを降りると、とたんに広くて歩きやすい道にかわりました。


Grindjeseeの脇を通り、川を渡って対岸へ。





対岸から見たモレーン。この上を歩いてました。



名前のとおり、本当に緑色をしたGrünsee。


Grünseeの少し先までは平坦な道を歩き、その先は再び少し傾斜のある中級者コースへ。瓦礫が多く、一列で歩くような狭い道を上からマウンテンバイクが走って来てびっくり。結構なスピードで追いつき、さらりと追い越して行きました。下手すると大けがするようなところで、コントロールが難しそう。


人口湖であるMosjesee(正直、たいしたことない)の脇を通り、さらに歩きます。



ようやくFindelnの集落が見えてきました。



事前調査によると、Findelnにおいしいアップルパイが食べられるカフェがあるとのこと。そこに行くのを楽しみにして歩いていたと言っても過言ではありません。


が、Findelnの集落に入ると、十字路にさしかかりました。お店の正確な場所はわからなかったので、さてどうするべ。。。


時間はもう夕方5時前。もしかしたらカフェはもう閉店時間かもしれないし、そろそろいい時間になってきているので、今回はカフェの捜索は諦めて、ツェルマットに戻る方向へ歩くことに。ペースに寄っては朝出発したスネガに戻るルートも考えていたのですが、最終ケーブルカー(18:00)にギリギリ間に合うかどうかという感じだったので、やめました。途中で道に迷ったら困るし。


というわけで、標識に従ってツェルマット方向へ歩いていると。。。





偶然にも探していたカフェ発見!!やったー!
日頃の行いの良さが表れたようです(^_^)


お店の人に「もう食事メニューは終わりだよ」と言われましたが、ケーキがあるかどうか聞いた所、最後の一個のアップルパイがあるとのこと!ラッキー!



というわけで、めでたくアップルパイに出会えました♡
評判どおり、おいしかったー。


マッターホルンを見ながら至福の時間を過ごし、結局45分くらいまったりと休憩。


「もっとゆっくりのんびりした~い」と後ろ髪を引かれつつ、再び歩き始めました。ツェルマットまではもう少しです。



最後は緑のきれいな森の中。


森を抜けたところで登山鉄道の踏切にさしかかりました。列車が来ないかしばらく待つものの、残念ながら気配なし。あきらめて坂を降りていると、どこからか金属音がする気がします。。。


列車だっ!


二人して瞬時にきびすを返し、坂を駆け上がり、カメラをスタンバイ。。。



ギリギリ間に合ったー。下から駆け上がってくるアジア人二人を見て運転手さんが驚いていたかもしれません(笑)



ツェルマットの村に入ったのが18:45。無事帰ってきました。

ホテルに帰り、シャワーを浴びてさっぱりし、初日やりきった感でいっぱいでレストランを探す気力がなかったので、メインストリートにある「日本のカレーあります」看板のかかっているところで夕ご飯。カレーの評価は。。。ご想像におまかせします。とりあえず日本人いっぱいでした。


とってもよく歩いた充実のハイキング初日。お天気もどんどん回復し、一日で腕と手がこんがりといい色に。特にストックを持っているため手の甲(親指と人差し指の間)がヒリヒリです。


天気が一番良さそうな明日も楽しみだなー。


(つづく)






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ハイキング in スイス: DAY 1

2012-07-30 22:28:37 | 旅行
それでは、いよいよ本編スタートです。


7/14 (Sat)

午前3時45分起床。

6時半発のスイスエアでチューリッヒへ。スイスエアだと思っていたのに共同運行便だったため、搭乗したのはOLT Expressという航空会社。

プロペラだし、小さい航空会社の飛行機だし。。。と思っていましたが、侮るなかれ。機内サービスで出たサンドイッチが意外にもチャチくない。特別豪華というわけではないですが、最近の機内食にはいつもガッカリ(特に欧州圏内便はおやつみたいなのしかでない)なので好印象です。機内ではひたすら寝ていたので、サンドイッチは後のお楽しみ。しかし、乗客数のあまりの少なさにこの会社の将来が心配。

着陸体制に入った後、風が強いのか着陸寸前まで大揺れで久々にドキドキしました。

定刻通りに8時にチューリッヒ到着。預け荷物も無事到着。



駅へ移動。まずは朝ご飯。さきほど機内でもらったサンドイッチをいただきました。パン屋と変わらないおいしさ。OLT グッジョブです。

さて、この日の最終目的地はツェルマット。飛行機が時間通りに到着したので、予定していた列車の一本前に乗れました。窓口で座席予約の変更(買い直し)も済ませて、いざスイス列車旅スタート!

毎回思いますが、スイスの2階建て車両大好きです。チューリッヒ中央駅を過ぎたあたりから混み始めたので、座席予約をしておいてよかったです。安心して座っていられました。

ところで、今回の旅行には38リットルのバックパックと小さめのキャリーケース(+各自リュック)で行きました。列車内の荷物置き場が広くないので、網棚に上げられるサイズと重さの方が何かとよかろうという判断でスーツケースはやめました。この判断は正解だったと思います。いざとなったら狭い隙間(座席の下とか)にも入るようなサイズの方が便利です。ドイツに来て列車旅をするようになってから、ヨーロッパ(特にドイツ)でバックパッカーが多い理由がわかるようになりました。

あと、もうひとつKapi的に新たな発見。乗り換え時間が短い場合、多少重くてもキャリーケースを引っ張るよりバックパックを背負った方が確実に早く走れました。(バックパックはKapi担当。従って、前にリュック、背中にバックパックというサンドイッチ状態)


移動もスムーズに行き、ツェルマット午後1時到着。朝家を出て、お昼にはスイスに到着するなんて、ヨーロッパ生活万歳!


ひとまず宿へ。道と道の隙間に建っている小さめのホテル(Le Petit)が我らのベースキャンプ。今日から4泊です。チェックインには早すぎたので、荷物を預け街中散歩に出発。


マッターホルン見えた~!



ツェルマット駅前にあるゴルナーグラード行き登山列車のチケット売り場でPeak Pass 4日間を購入(使用開始は翌日から)。その後、スポーツショップをのぞいてハイキング用ストックの物色開始。ドイツでも事あるたびにアウトドアショップで見ていましたが、やはり現地は種類が豊富です。


あちこちの店でストックを手に取りながらメインストリートを2往復半くらいした結果、Leki Ultralite(アンチショック付き)を二人とも購入。ちょっと予想よりお高いお買い物となりましたが、一番安くなっているお店を探し、店員さんに使い方の指導もしてもらいました。これが翌日から大活躍。やはり軽いのが一番。一日手に持っていても、リュックにくくりつけていても、全く気になりません。これからも大事に使いたいと思います。(というか、よく折りたたみ傘をなくす誰かさんがどこかに置き忘れてこないかどうかの方が心配)



しっかし、予想はしていましたが日本人の多いこと。ツアー客が多いようです。日本で「山ガール」がはやっている話はニュースで知っていましたが、初めて山ガールファッションを目にしました。あんなにカラフルな服を来ている人はあまりいないので、かなり目立ってましたね。後ろから見ると若いファッションですが、前から見ると山ガールとはほど遠い「山バア」でギョッとすることも度々(失礼!)。



夕食は路地を入った所にあるスポーツバーにてお店の売りのハンバーガー。スイスとしては手頃な値段のわりにボリュームがあり、味もおいしくてよかったです。

今後の天気はそこそこ良さそうなのでひと安心。

明日からのハイキングが楽しみだ~。


(つづく)
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