ポスドク夫婦の海外珍道中:ヨーロッパ生活あれこれ日記

4年3ヶ月の週末婚(イギリス&ドイツの2カ国4都市)を経て、現在ブレーメン在住。旅行、子育て、日々の生活など。

隕石を探しに砂漠へGO!! その9

2010-10-23 15:15:15 | 研究関係
10/3
7am 起床。今日は片付け&もろもろのお掃除の日。午前中、ウィンドブレーカーやバックパックを手洗い。さすがに水が真っ茶色。どれだけ砂まみれだったのかがよくわかる。ウィンドブレーカーはキャンプファイヤーの煙の匂いがしっかりしみついていて、洗っても全く効果なかった。


12:30 Kathと合流。Alex家へ。ランチをごちそうになる。Alexの奥さんJennieも地質系の研究者で、昨日が退職日だったとのこと。ビーフシチューとキッシュのどちらがいいかと言われ、「両方食べたい」と言ってみんなに笑われた。食後、Western Australian Museumから借りている備品類(冷蔵庫やもろもろ)を再度PRADOに積み込み、Geoff家へ。閑静な住宅地にあるGeoff家の前に止めたモンスタートラックから、荷物をテラスに運び出す。食料が結構余っていた。日持ちしないものはGeoffとAlexに、日持ちするものは次回のフィールドワーク用にストック。使用したswagは日向で天日干し。ご近所さんが引っ越しかと勘違い。一段落した所で、ガソリンスタンドへ。安いスタンドを探しながら走る。



モンスタートラックお掃除中のKapi。大型トラックの窓ふき初体験、面白かった。トラックのガソリンタンクは超巨大なので、満タンにするのにかなり時間がかかった。


3:30pm 解散。



10/4
8am 起床。9:30 Kathと合流。Carolineをピックアップして、今日はパース郊外にあるWestern Australian Museumのオフィスへ。博物館とは別のところ。オフィスでGeoffと合流。Alexはお仕事でメルボルンへ。トラックから荷おろし。広い駐車場で、テーブル、イス、テント、キッチンセットなどなど、フィールドで使ったほとんとすべてのものをきれいにクリーニング。テントをジャブジャブ水洗いし、天日干し。天気がいいし、今日は気温も高いのですぐに乾いた。フィールドワークの多いMuseumということで、備品専用の大型倉庫があって驚いた。しかも管理が徹底されている。Geoffの指示のもと、すべての備品をもとの場所に戻す。

1:30 トラック&Quad-Bikeを返却しに行く。このモンスタートラックとQuad-Bikeともお別れかと思うと、ホントに寂しい。PRADOに4人乗って、Goeffを家へ送り届ける。4pm 解散。Carolineと一緒に、今回のフィールドワークの公式ブログ@Natural History Museumをカフェにて作成。


10/5
8am 起床。今日はGeoffがパースからほど近い、海岸沿いのフリーマントルを案内してくれることに。Carolineと共に電車でフリーマントルへ。途中の駅でGeoffと合流。Maritime Museum, Round Tower、きれいなビーチなどなど、Geoffのおすすめ所を散策。



フリーマントル。



ギロチン体験中。



ランチはGeoffおすすめのお店でフィッシュ&チップス。



Caroline注文の車エビのフライ。


地ビールの醸造パブ&ドイツビールのパブをハシゴ。ビリヤード(オーストラリアではポールというらしい)で遊ぶ。大学時代にたった一度だけやったことのあるビリヤードにKapiも挑戦。その後、Geoffの知り合いが続々と集結し、大ビリヤード大会。たまたまそこに居合わせたドイツ人旅行者カップルも巻き込む。8:30pm みんなで近くのイタリアンへ移動(ドイツ人カップル含む)。11pm Geoffの彼女の車でホテルまで送ってもらう。長い一日だったが、楽しくすごせてよかった。


10/6
今日は唯一の丸一日完全フリーな日。ということで、パースから日帰りで行けるロットネスト島へ行くため6am 起床。パースからでるボートに乗り、フリーマントル経由でロットネスト島へ。



ボートから見たパース中心地。



エメラルドグリーンの海。


島内を一周するバスに乗ったところ、なんとバスの窓からクジラが見えてびっくり。遠かったけれど、はっきりと黒い尾びれが見えた。バスの乗客はKapi以外、誰も気がついていなかったので、次に見えたら周りの人に教えてあげようと思ったが、2回目の幸運には巡り会わなかった。ホエールウォッチングのボートツアーは完売で申し込めなかったけれど、予想外のバスから見られて満足。



白い砂浜で青い海を見ながら、一人まったりすごす。


ロットネスト島に来た一番の目的、Quokka (クオッカ)もたくさん目撃できて大満足。

とってもかわいい。でもネズミの仲間です。


一日中よく歩いた。6pm パース着。



10/7
7am 起床。8:30 ホテルを出て、歩いてWestern Australian Museumへ。途中、Carolineとばったり出会い一緒に向かう。Alexと合流し、車でMuseumのオフィスへ。今回見つけた隕石の重量をはかったり、顕微鏡で観察。



観察中。いつもはすでに薄片(顕微鏡観察用に薄くスライスしたもの)になっているものばかりを見ているので、隕石本体をじっくり観察できたのは実は初めてだったので嬉しかった。



Geoffが見つけた隕石。


過去に同じような地域で収集された隕石もついでに観察。その他、隕石の整理のお手伝い。Carolineとブログ作成などなど。
4:30pm 解散。


別チームのMarleneからメール。今日パースに帰ってくるとのこと。しかし、彼女、フィールドで足をくじいたらしい。


10/8
7am 起床。今日もAlexとCarolineと共にオフィスへ。隕石整理のお手伝い。Museumの鉱物コレクションを見せてもらう。大きな専用倉庫(もちろん空調完備)の棚に積み上げられた数々のコレクション。

今日はAlexと会える最後の日ということで、オフィス近くの日本食レストランでお別れパーティー。Alexの奥さんJennieも合流。残念ながらGeoffは今日は別のお仕事で来られず。テリヤキ弁当boxを注文。刺身や天ぷらまであって、しかもとても美味しかった。値段もそんなに高くすぎず、総合点でいうと海外で食べた日本食の中でもトップ3に入る。こういうお店がロンドンにもあればいいのにと心底思う。

4pm Alexに車でパース市内に送ってもらう。みんなでハグをしてお別れ。また学会などで会える日を楽しみにしよう。
お土産を見ながらウロウロしていたところ、Carolineから「Geoffが一緒にごはん食べようって」という連絡が入る。よかった、Geoffにはもう会えないかと思っていたのですごく嬉しい。Marleneも誘って6pm 待ち合わせ。Marlene, 杖をついて現れた。


Marleneのチームの話で、衝撃的な事実を聞いた。なんと、彼らはフィールドで隕石コレクターに出会ったとのこと。むむむむむ、、、今回、なかなか隕石がみつからなかったこととやはり関係があるのか。。。真実はわからないが、いい気分はしない。ちなみに、別チームは14日間のフィールドワークで見つけた隕石は1個。しかも、やはり古い隕石だったとのこと。2008年に落ちた隕石は一体どこにあるのかーーーーー。


イタリアンで食事をした後、カフェでコーヒー。Geoffと固いハグをして、お別れ。Alex, Geoffをはじめ、素晴らしいチームに参加できて本当に良かった。目的の隕石はみつけられなかったけれど、一生忘れられない貴重な経験ができたと心から思う。みんなに感謝。


10/9
いよいよロンドンに帰る日。とはいっても、出発時間は夜10時半なので、昼間は最後の観光にいそしむ。ホテルチェックアウト後、そのまま荷物を預け、まずはパース動物園へ。


面白いもので、フィールドで鍛えられた効果を一番感じたのが爬虫類館。いままでは、そこまでじっくりみたことがなかったヘビコーナーに釘付け。今回フィールドで遭遇したヘビはどの仲間なのか、こんな色じゃなかった、こんな顔でもなかった、こんな大きさじゃなかった、、、などなど、興味津々。フィールドでのお気に入りだったBobtailを見て、本物はこんなヤワじゃなかったなどと一人思ったり。


じっくり動物園を堪能した後は、Western Australian Museumへ。まだ博物館を見ていなかったので、最後に観に行く。博物館自体はロンドンの博物館より小さいが、隕石コーナーはかなり充実していて正直「負けた」と思った。世界的隕石収集地の強みを感じた。


6pm Marleneと合流し夕食。8pm タクシーにて空港へ。さらば、パース。さらば、オーストラリアの砂漠。。。

行きと同様、ドバイ経由&約20時間のフライトを経て、無事ロンドンに到着。数日前にロンドンでのテロ警戒が再度話題になっていたが、空港内は何もかわらず平常通りでちょっと拍子抜け。



というわけで、隕石探査のレポートはこれにて終了です。長いレポートを読破してくださった読者の皆様、ありがとうございました。残念ながら、フレッシュな隕石は見つけられませんでしたが、非常に貴重な体験をすることができて本当に大満足のフィールドワークでした。今回の探査に参加することができて、本当にラッキーだったと思います。ロンドンに帰って来た後、友人に「帰って来て何が一番食べたくなった?」と聞かれ、「フィールドでお昼に食べたチーズ&トマト&サラミのサンドイッチが食べたくて、自分で作ってランチに食べた」と答えたKapi。どれだけ今回のフィールドワークが充実していたかがおわかるになるでしょうか。


次回、狙うは南極隕石探査か!?



















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隕石を探しに砂漠へGO!! その8

2010-10-21 21:26:59 | 研究関係
10/1

6am 起床。いよいよ出発の朝。とても名残惜しい。元々の計画では最低14日はこの砂漠に滞在する予定だったのだが、Alexの仕事の都合で、結局10日間しかいられなかった。あと1ヶ月くらいはここで生活できると思ったくらい、本当に楽しくて充実した野外生活だった。頭がかゆいのを除けば。CarolineやKathはそれなりに疲れていたみたいで、10日くらいでちょうどよかったと言っていた。パースに戻るのが少し楽しみとも言っていた。Kapiは....全然。「もっとここにいたかった」と言ったら、Alexに「Kapiはいつも元気で嬉しそうだったよね」と言われた。


軽い朝食後、本格的な片付け開始。テントを片付け、すべてのものをトラックに積み込む。もちろんQuad-Bikeも積み込みました。トラックの荷台一面に埋まった荷物をベルトで締め上げて、動かないようにしっかり固定。荷造り中に小雨が降って来た。この砂漠に来て、初めての本格的な雨。基本的に天気には恵まれていたから、本当によかった。



砂漠の土にもまれたPRADO。



8:30am いざ出発。来たときと同じようにトラックの後をPRADOが続く。雨のせいで、トラックが左右にスリップしていて、後ろから見ていてちょっとハラハラ。トラックの助手席に乗っていたCarolineは少し怖かったらしい。



途中、道とは言えないようなこんな所も通りました。



砂漠の中の飛行場兼道路。緊急時専用。


ひたすら走る。少し離れた所で、カンガルーがトラックの横を並走することもあった。道路がすべるのでスピードが出せず、時間がかかる。最終的には目的の隕石を見つける事ができなかったという心残りがあり、たまに車を止めては窓から地面を見て何か落ちていないかチェック。



ようやく舗装道路に合流。


ひたすら走る。


7:30pm Norsemanに到着。今夜はここのモーテルに泊まる事に。羊と牛の輸送車が止まっていて、メーメーモーモー大合唱。しかも臭う。

携帯の電波が入るということで、みんな電話をかけはじめたのが面白かった。携帯の電池が切れていたので、Rotaにはとくに電話せず。Kathとダブルベッドをシェア。Carolineはシングルベッド。あったかいシャワーを浴びる事ができて、みんな気分スッキリ。久しぶりのベッドと布団。



モーテル。ガソリンスタンドやレストラン併設で、なかなか清潔でいい所でした。




10/2
7am 起床。ガソリンスタンドのレストランで朝食。今日はとってもいい天気。8:40am 出発。



途中で休憩した塩湖。湖ということだけれど、水はほとんどなかった。


12:30 前を行くトラックが脇道に外れたのでどうしたのかと思ったら、トランシーバーに「観光名所が近くにあるから寄ってみよう」との連絡。Wave Rockという奇岩がみられる場所へ。このWave Rock、実はパースのホテルに泊まっていたときにホテルのエレベータに写真があって、「へーこんな所があるんだ。見てみたい。」と思っていたので、とっても嬉しい。



Wave Rock。サーフィンをしているようなポーズで写真をとったりして、ひとしきり遊ぶ。日本人のツアー客も見かけた。


駐車場に戻って来たら、なんとトラックのバッテリーが切れてエンジンがかからない。ついに最終日にして、車両トラブル発生。ま、誰もいない砂漠で起こらなくてよかった。Geoffが点検をしている間、女子ズはカフェでランチをすることに。まぁ、30分くらいはかかるだろうなんて思いながらテーブルについたところ、Geoffが呼びにくる。もう出発すると言われてびっくり。あわててテイクアウト用にしてもらう。荷台に予備のバッテリーを積んでいたので、交換したらすぐに直ったとの事。


パースに向かって、ひたすら走る。


4:30pm パースに無事到着。PRADOはAlex家、モンスタートラックはGeoffの家へ直行。PRADOからAlexの荷物と冷蔵庫を運び出す。Alexの家の電話を借りてホテルへ電話。当初の予定よりも3日早くチェックインしたい旨を伝える。もともとパースの中心地から少し離れたところにあるホテルだったので、満室になる事はないだろうとあまり心配していなかった。予想どおりOK。ホテルにはスーツケースを預けていたので(フィールドにはバックパックを持参)、移動しなくて済んでよかった。


Kathの運転でホテルまで送ってもらう。7pm ホテル近くのレストランで夕食。フィールドではなかなか食べられなかった生野菜を食べてホッとする。隣の商店兼ネットカフェでメールチェック、買い物をしてホテルへ戻る。ホテルのコインランドリーですべての衣類を洗濯。いつ終わるのかわからない乾燥機の前でボーッとしながら待つ。シャワーを浴びて0時就寝。


長い一日だった。フィールドでの静かな日々が早くも懐かしく、テレビを見る気がしなかった。




(次で終了)
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隕石を探しに砂漠へGO!! その7

2010-10-20 21:00:32 | 研究関係
9/30

6:00am 起床。くもり。肌寒い。朝食はベーコン、目玉焼き、トースト。Geoffがワイヤーで作った即席トースターがとても気に入ったKapi、毎朝キャンプファイヤの火の上で希望者のトーストをほどよく焼くのが日課になっていました。ちょっと気を抜くとすぐに焦げるので、目を離さないことがコツ。


手作りトースター。うずまきの所にパンを乗せて一枚ずつ焼く。


8:30am 出発。予想落下地点周辺をランダム法で歩く。隕石候補を1個見つけるが、これまたNG。別の場所へ移動し、さらにランダム。Alexの長年の経験によると、隊列を組んだライン法やボックス法と自由に歩くランダム法では隕石発見の確率はまったく変わらないとのこと。みんな自分のペースで歩けるランダム法の方がやりやすいという意見で一致。テクタイト1個発見。

なんだかアリが群がっているなと思って近づいてみたところ、アリの行き先はトカゲの死骸。ふっと、視線を横にそらすと、そこには緑色のヘビがこちらを向いていて驚いた。ヘビの写真を撮りたかったので、飛び退きそうになるのを押さえて、ゆっくり移動しながらカメラを構えた。



そのときの写真。


よくみると、なかなかかわいい顔をしているように見える。砂漠で何度も遭遇するうちに、ヘビに毒されてきたのか。。。


12:30 キャンプサイトへ戻る。Kath、疲れが出て来たのか調子がいまいちらしく、テントで少し休んでいた。ランチはチーズ、トマト、ベーコンのサンドイッチ。温かい紅茶と共に食べる。

1:30pm Geoff, Kathと共に、数日前にKathの落としたGPS探し。これが最後のチャンス。やはり見つからなかった。小雨がぱらつく。キャンプサイトへ戻り休憩。みんな疲れているのか、どうやら午後の探査には行かないらしい。せっかく砂漠に来ているのにもったいないと思い、まだまだ隕石を探し足りないKapi, 一人でキャンプサイトから見える範囲で探索する。カンガルーの骨(ほぼ完全に全身が残っていた)を2回も見つける。近くで見ると大きい動物であることがよくわかる。残念ながら成果なし。小一時間くらいしてキャンプサイトへ戻る。


みんなでキャンプサイトの片付けを始める。最後まで必要なものを残して、あとはプラスチックケースにどんどんしまっていく。砂漠での生活が終わるんだなぁと思うと、すごく寂しくなった。



食料保管庫となっていたトラックの内部。整理はKapi担当。管理の仕方がパーフェクトだと褒められた(嬉)。手前左は工具、薬箱、食料品、右側は自家発電用のガソリンが入ったタンクなど。奥にみえる青いドラム缶には飲料水が入っている。その前に見える白い椅子は野外トイレ用の椅子。座面の中央に大きな穴があけてある。でも、誰も使わなかったので、一度もトラックの外に出ることはなかった。中央は雨よけのブルーシートにくるまれたAlexのswag。彼はこれを毎晩外に出して寝ていた。


5:30pm 夕食。今夜はGeoffによるカボチャ&トマト&たまねぎのパスタ、ラムステーキ、そしてなんとAlexによる手作りパン。


パンをコネるAlex。



鉄鍋に入れる。



灰で鍋をサンドイッチ状態に。


できたー!おいしそうっ。



キャンプサイトでの最後の晩餐。いただきまーす。パスタソースがとてもおいしいし、ラムのステーキも絶品。こんなにおいしいラムはもう2度と食べられないんじゃないかと思うほど。パンも上手に焼けていた。素晴らしい。


食後、今夜もうちの博物館の一般向けイベントに参加するため、Carolineが確認のためロンドンへTEL。昨夜の衛星電話の不通は原因不明。ロンドンから電話したが、全然つながらなかったとのこと。


7pm 別チームから衛星電話。彼らは金属探知機を持って行っているが、地球の石で反応するものが多いため使うのを諦めたとのこと。彼らのいるエリアは約1キロの隕石が落ちている可能性があるという計算結果が出ているところ。1キロといったら、そこそこ大きい隕石のはずで、つまり本当にあれば見つけやすいはず。我々とは違い、ゴルフカートのような乗り物に乗りながら探索をしている彼らだが、隕石はみつかっていない。


風はそれほど強くないが、雨が降り出し寒い。


キャンプファイヤの周りから雨よけシートがあるキッチンスペースへ移動し、もう使わないガスボンベの火で暖まるメンバー。

9pm Caroline, ロンドンへTEL。何の都合かわからないが、10pmにもう一度電話してくれとのこと。いつもなら9時にはみんな寝ていたが、今夜ばかりは全員Carolineにおつきあい。10pm ロンドンへ電話。今回はmuseumのイベント会場にうまくつながった。「Hello, London. Hello, London. This is from Nullarbor....」会場はお客で大盛況とのこと。隕石の見つけ方やキャンプ生活を簡単に話し、来場者の質問に答えるCarolineとAlex。Alexはちょっとお酒が入っていたので、多少ひやひやした。昨日会場に来たお客さんは、我々と電話がつながらなくてがっかりしただろうなぁ。約15分で電話終了。そして、各自テントにて就寝。





















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隕石を探しに砂漠へGO!! その6

2010-10-19 20:55:13 | 研究関係
9/29

6am 起床。くもりのち晴れ。朝食はトースト&ピーナツバター。9am 出発。これまであまりにも隕石がみつからないので、今日は場所を変えてみる。落下予想地域からは少し離れたところでランダム法。


自分の影で記念撮影。

みんなで休憩中、遠くからかすかにエンジン音が聞こえて来たと思ったら、なんと小型飛行機が地平線から出現。しかも、こっちに向かって来る。かなり低空飛行をしていて、目の前で不時着でもするのではないかとビビったが、両翼を左右にふらして「こんにちは~」の挨拶をしてくれた。みんなでジャンプしながら手を振ってお返事。たまたま上空から我々のキャンプサイトを発見して、様子を見に来たのではないかということに。真相はわからないが、面白い遭遇だった。

その後、ものすごく小さいがテクタイトっぽいものを発見。とても小さくて自分では判別できなかったのでAlexに見せたところ、「世界一小さいテクタイト」だとのお言葉をもらえた(喜)。場所を少し変えて、さらに探索。隕石かと思うものを1個見つけるが、残念ながら違っていた。

1:30pm キャンプサイトへ戻る。ランチ(チーズ、トマト、サラミのサンドイッチ)。

この砂漠にいるのも明日が最後。約2週間、毎日歩き回っているのに、こんなにも隕石がみつからないのは何故なのか。。。みんなでディスカッション。

1、テクタイトや隕石と間違えるような地球の石を見つけていることを考えると、見落としている可能性は低いだろう。しかし、草の中に潜っていたら、みつけるのは難しいかもしれない。4年前にこの地に来たときには、もっと草が少なくて、隕石探査がしやすい場所だった。これだけ草が増えているのは、農家の人が牧草地を増やすために(羊が放牧されている)種を蒔いた可能性がある。

2、隕石が探索地域に落ちるには落ちたが、地面に衝突したときに粉々になって、見つけられないほどの小さい破片になってしまった。理論予測によると、大きさ20~150gの範囲内で、一番可能性が高いのは60gとのことなので、正しければ親指の先くらいの大きさはあるはずだが。

3、落下予想地点の理論計算が間違っている可能性がある。しかし、理論予測に基づいた隕石探査は今回が初めてというわけではない。過去の別の地域では見つかっているとのこと。

4、隕石コレクター業者がどこからか落下予想地点の情報を得て、知らない間に収集していった。落下予想地点に関する情報は今のところ論文にはなっていないが、口づてに広まった可能性は大いにある。オーストラリアにおいて、一般者の隕石収集は違法ではない。しかし、ビジネスに利用した場合(つまり、隕石を売ったら)違法になるとのこと。ちなみに、我々はオーストラリア政府の許可を得てこの地に来ています。



午後、Kath, Geoffと一緒に、Geoffが見つけていた自然洞窟を見に行く。再び大迫力のQuad-Bikeアドベンチャーツアー開催。今回は、よく酒屋でみかけるビール用のプラスチックケースを逆さにして椅子代わりにし、さらに毛布を乗せたため、前回よりもマイルドな乗り心地。



洞窟を覗き込むKath。このような洞窟は度々みかけました。地底からひんやりした空気を感じる事も。Geoffによると、穴に落ちて出られなくなった動物の化石(骨)が穴の底にたまっているため、生物系の研究者にとっては好都合とか。



山登り用の装備を準備中。命綱はQuad-Bikeにつなげる。



いってらっしゃーい。



地上にて待つ天使二人。



無事生還!穴の奥はかなり狭くなっていて、Kapiサイズなら入れるとのこと。しかし、毒クモがいる可能性があり、リスクが高いので、これ以上はやめておく。キャンプサイトへ戻る。


3pm Alex, Caroline, Kathと4人で再び隕石探査。Carolineがうさぎを発見するが、隕石はなし。隕石よ、一体どこにいるのですかー!!4pm過ぎ、キャンプサイトへ戻る。留守番していたGeoff、左親指にトゲがささって抜くのに苦労していた。持参していた毛抜きとオロナイン(日本製)を貸す。


今夜のメニューはラム肉のロースト&ローストベジタブル(ポテト、かぼちゃ、にんじん)。


ひたすら待つ。

6:45pm 別チームから衛星電話。彼らは初日の移動途中、大雨に遭ってトラックがスタックして立ち往生。かなり大変な状況になったとのこと。彼らも成果がないとのこと。


今日はロンドンのNatural History Museumの一般公開イベントがあり、この砂漠から衛星生中継(電話だけど)することになっている。7:00pm Carolineが衛星電話のチェックのためロンドンへTEL。無事つながる。次回の交信は8:00pmとのこと。


その間に夕食。


いいタイミングでローストラムができあがりました。


今夜も最高!


8:00pm NHMからの電話を待つが、なぜかかかってこない。こっちからかけてみても、うまくつながらない。さっきはうまくいったのに。星がきれいだが、風が強くて寒い。電話は諦めて、9:30pm 就寝。














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隕石を探しに砂漠へGO!! その5

2010-10-18 21:35:03 | 研究関係
9/26

6:30am 起床。朝もやだったが、その後快晴になる。

今朝のゲストは鷲。我々をチェックするかのように頭上を旋回しておりました。キャンプサイトからそれほど離れていないところにある木に鷲の巣を見つけていたので、おそらくその主か。




朝食はトースト&ピーナッツバター。なんか今日はみんなのんびりしているなぁと思っていると、今日は日曜日だということが判明。10:00am 今日は歩いて出発。Kathが隕石候補を見つける。隕石かどうかAlexが見ても微妙だとのことで、とりあえず保管。実験室に帰ってから確認することに。その後、Kathが途中でGPSを無くす。周辺を探すが、どこで落としたのかわからず、見つからない。GPSの色が緑色なので、草木の中だと見つけるのは難しいかもしれない。1:00pm ひとまずキャンプサイトへ戻りランチ。中国製カップラーメン、その名も「Suimin」。日本語だと眠ることだと教えるとウケていた。オリエンタルチキン味をチョイス。なかなか美味。


3:00pm Geoff, Kathと共にQuad-Bikeに乗ってGPSを探しに行く。実はQuad-Bikeにすごく乗りたかったので絶好のチャンスとなった。AlexとCarolineはキャンプサイトで休憩。



見てください、この楽しそうな3人組。



大自然の中でのアドベンチャーツアー、いざ出発っ!!


Geoffがわざとスピードをあげるので、ゴットンゴットン大揺れ。ふり飛ばされないようにかなり必死で捕まる。時折、椅子代わりにしている固い金属の箱の上でジャーンプ。お尻がいたいのなんの。Kathと共に奇声を発しながらの、めっちゃくちゃ楽しいひと時となりました。目的のGPSは見つからず。。。4:30pm キャンプサイトへ戻る。



今日の夕焼け。

夕食は昨夜のローストベジタブルの残りをアレンジして作ったパスタソース&マカロニ by Geoff。スパイスが効いていてちょっと変わった味だがおいしかった。今夜も満点の星。流星4個目撃。「国際宇宙ステーション(ISS)見えるかなー」なんて言いながらみんなで星空を見上げたところ、なんと偶然にもISSがツツーっと頭上を通り過ぎて行った。すごいタイミング。


その後、突然強風が吹き始めたので、早々に各自テントへ撤収。


Kapi's 本日の成果:なし
チーム自体はすごくよくまとまっているし、みんな野外生活を楽しんでいるが、なにせ目的の隕石が全く見つからないということで若干の焦りが感じられるようになってきた。




9/27
5:50am 起床。朝食はporridge。正直、あまり好きになれないが、食べないと後でおなかがすくので食べる。みんな早めに支度を済ませ、7:40am PRADOとQuad-Bikeで出発。昨日のGPS探し with Quad-Bikeで荷台にしがみついていたおかげで、お尻と背中が筋肉痛。しかも膝から下の足には無数の大きな青あざ。確認できないが、おそらくお尻にも青あざができているのではないかと思う。どれだけ揺れたのか想像していただけるでしょうか。


隕石の見落としを避け(これまでの探索で見落としがあるとは思わないが)、草の中までくまなく探すために、今日は狭い間隔(2-3m)に並んだライン法を実施。くどいかもしれないが、長時間継続して集中力を維持しなくてはいけない。集中するために、この数日、Caroline, Geoff, Kathは音楽を聞きながら探している。Kapiは今のところ無心の状態で探す。

ランチは煮詰まった昨夜のパスタソース+レタス+チーズのサンドイッチ。最近のスナックはリンゴ。ほどよい水分がすごくおいしい。

最終的に、200m強のラインサーチを19本。まっすぐに歩くというよりは、各自自分のラインを保ちながらゆっくりとジグザグに進んでいるので、実際にはもっと歩いている。今日もよく歩いた。


Kapi's 本日の成果:テクタイト1個。チーム全体でテクタイト数個。隕石ゼロ。


夕食はビーフソーセージのグリルと、ポテトのホイル焼き with 昨夜のスパイスソース。今夜もおいしかった。風がそこそこ強く、寒い。星は昨日ほどは見えない。




9/28
6:00am 起床。トースト&ピーナツバター。8:00過ぎ PRADO&Quad-Bikeで出発。昨日と同様、狭い間隔のラインサーチ&ランダム法。11:30am ランチ。チーズ&サラミのサンドイッチ。これまで書いていなかったが、ランチのサンドイッチは、各人のその日の好みを聞いて、毎朝KathとKapiで協力しながら作ってました。再び、ラインサーチ。最後はランダム法。なんとなく集中力が切れてきたように感じたので、音楽を聴くことに。なぜかブルックナー4番がしっくり来た。

Kapi's 本日の成果:テクタイト1個。隕石候補も見つけるが、AlexにNOと言われる。
探査6日目くらいから思ったが、テクタイトや隕石を見つけられるかどうかは、確実に運による。見つける能力に差はない。たまたまラッキーにも自分が歩いたところにテクタイトがあった。ただそれだけ。


夕食はチリコンカン(豆とひき肉のスパイシードライカレーのようなもの)&ライス(長粒米)by Alex。Alex, タマネギを切ってて親指も切る。ひどい怪我ではなくてよかった。



今夜も寒い。キャンプファイヤーのまわりで談笑中。



チリコンカン。これまた、おいしかった。Alexによるとスパイス控えめだとのこと。


星空鑑賞後、9:00pm 就寝。


翌朝聞いたのだが、CarolineとKathによると、夜中になんとカンガルーがキャンプ周辺を徘徊していたらしい。足音が確実にカンガルーだったとのこと。毎晩、即寝&熟睡のKapiは全く気がつかず。それにしても、このキャンプ生活では本当によく寝られる。ロンドンの家よりもよく寝られている。毎日よく歩くからだけではなく、大好きな自然の中にいるという満足感、隕石を探しに砂漠まで来たという充足感、通常生活で感じる日々のストレスから解放され、この野外生活を十二分に楽しめているからだと思う。毎朝、寝袋の中で目が覚めると、「あぁ、今日も360度地平線が見渡せる大地で隕石探しができるんだ」という幸せを感じていた。







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隕石を探しに砂漠へGO!! その4

2010-10-17 20:32:59 | 研究関係
9/24

5am 日の出を見るために早く起きる。




朝食前、再びかわいい友人の突撃訪問を受ける。



朝食はporridge。8:50am 出発。今まではなるべく広い範囲を見ようと思って、ゆっくり歩きながら左右に視線を送っていたが、それでは集中して探せていない気がしたので、視野を足下から前方1mくらいの範囲に絞って歩く。なんとなくどんな風に探せば良いのか、自分なりのコツがわかってきたような気がする。しばらく歩いた頃、Kathが嬉しそうな叫び声をあげた。どうやらテクタイト第一号を発見したらしい。く~、先を越された。。。これで、テクタイトを見つけられていないのはKapiだけ。

隕石かと思うような石ころは何個も見つけるが、Alexにことごとく「No」と言われる。さらに探索を続ける。と、黒いガラス質の石を発見。「テクタイト発見か?」と思うも、Alexのチェックを受けるまでは半信半疑。チェックの結果、「Yes! It's a tektite!」。やったー、ようやくKapiもテクタイト発見です!!


テクタイト。


ランチ(サラミ、トマト、チーズのサンドイッチ)後、さらに2個目のテクタイト発見。隕石ではないけれど、関連物質ということで、とても嬉しい。試料袋に大切に保管。

3:00pm キャンプサイトへ戻る。風が強くてKathのテントとAlexのswagが吹き飛んでいた。さらに、帰り道にみかけた洞窟の中をGeoffが覗き込んだ際、GPSを穴の中に落としたとのこと。幸い深くには落ちていないということで、トングを持ってGPS救出に戻っていった。


夕食はAlexによる茹でたインゲン豆とGeoffによるラムステーキ&たまねぎソテー添え&ポテトのホイル焼き。すべておいしくて食べ過ぎたくらい。ラム肉は日本にいたときにはあまり好きではなかったが、イギリスに来てからは美味しいと思うようになってきた。今夜のラムステーキは環境も相まってか、めっちゃくちゃ美味しくて今までで一番と言い切れる出来でした。



10pm 就寝。

Kapi's 本日の成果:テクタイト2個(祝)、ヘビ1匹

9/25


5:00am 起床。今日も朝日を見る。その後、テントの中で身支度をしていると、Carolineが「Kapi, カメラを持って早くでてきなよ!」というので慌てて外に出てみると、、、


なんとラクダ!19世紀中頃に輸入された外来種で、その後野生化したラクダが放浪しているとのこと。オーストラリアでラクダが見られるとは思っていなかったのでびっくり。時々立ち止まってはこちらを観察し、ゆっくりとした足取りで去って行きました。


朝食はトースト&スクランブルエッグ。9:30出発。ランダム、ボックス、ジグザク法。何も見つからず。「こんなに見つからないのはおかしい」「いつもなら、もっとテクタイトも隕石も見つかる」とはAlexのお言葉。

3pm キャンプサイトへ戻る。Alexから嬉しい許可がでる。シャワーを浴びてよいとのこと。約1週間ぶりです。乾燥しているので、体はそれほど気にならないが、なんと言っても頭がかゆくて仕方がなかったので、すごく嬉しい。



我らがシャワールーム。屋根も壁も何もないスーパーアウトドアのシャワー。

トラックの裏側に吊るしたシャワーバッグの中にキャンプファイヤーで沸かしたお湯と水を混ぜて適温にし、シャワーバックの半分くらいまで入れる。水はとても貴重なので、かなり少なめ。足元の板はGeoffがそこらへんにあった板きれで作ってくれた。自分でホースを頭上に持ち上げてシャワー開始。野外での真っ裸は(覚えている限り)もちろん初めて。お湯の温度はすぐに低くなるし、風がそこそこ強かったのでかなり寒かったが、非常に爽快感あふれるシャワータイムとなった。髪を超特急で2回洗ったところで、お湯終了。めちゃくちゃ気持ちがいい。今までの人生で一番「リフレッシュできた!」と感じられる瞬間を味わえた。


Kapi's 本日の成果:テクタイト1個




ちなみに、シャワーをあびている間の風景はこんな感じ。



夕食はローストビーフ&ローストベジタブル(ポテト、にんじん、かぼちゃ、パースニップ(白い人参のような根菜))。キャンプファイヤーの灰を地面に敷き、その上に材料を入れた鉄鍋を置き、鍋のふたに灰を山盛りに乗せて待つ事2時間。


今夜もめちゃうまでした。毎晩毎晩、おいしいキャンプ料理が食べられるのも日々の楽しみです。


雲ひとつなく、無数の星空。子供の頃以来の天の川がばっちりと見えて感動。南十字星はもちろん、大マゼラン星雲も見えた。そして流れ星も4つ目撃。5人の中ではKapiが一番流れ星を見つけた。昼間の探査でも感じたのだが、野生生物にしろ流星にしろ、どうやら少しでも動くものを捉える能力が人よりも鋭いのかもしれない。隕石探査には役にたたない能力だけど。






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隕石を探しに砂漠へGO!! その3

2010-10-16 14:48:44 | 研究関係
9/22

6:30am 起床。朝食はporridge(洋風おかゆ)。牛乳とハチミツをかけて食べるとは知らなかった。簡単にトラック内部の整理。今後大活躍する新兵器、Quad-Bikeをトラックから降ろす。


キッチンにて朝食準備中。


Quad-Bikeに乗ってご満悦のGeoff。


11am GeoffはQuad-Bike、その他4人はPRADOに乗って探索ポイントへ。ライン状に並んで歩くだけでなく、隕石落下予想地点を中心に放射状に散らばって歩く方法で探査開始。その後、各々自由に歩き回るランダム法。


手前はカンガルーの骨。砂漠であることを実感。

ひたすら歩く。

4:30pm キャンプサイトへ戻る。

Kapi's 本日の成果:大きめのクモ3匹、Bobtail1匹、背中にトゲトゲがある変わったカメムシの仲間1匹、バッタ1匹、自然が作った洞窟の入り口1個




今夜はAlexによるチョリソー、ポテト、たまねぎ、トマト缶の煮込み。ポテトに火が通るのに時間がかかるが、おしゃべりしながら待つ。7:30pm 夕食。食後は音楽を聞きながらキャンプファイヤーのまわりで談笑。


我がチーム、実は隕石探査以外に第二の重要ミッションを任命されていました。それはspider hunting!! ということで、今夜はクモ捕獲作戦第一日目となりました。ほとんどの昆虫は大丈夫なのにクモだけは昔からダメなKapi。そして、やはりクモ恐怖症のKath&Caroline。キャーキャー大騒ぎしながらの夜ミッションとなりました。

余談ですが、夜にクモを見つけるのは簡単。頭の上から地面に向けて懐中電灯を照らすと、キラリと光る小さな点がすぐに見つかります。それが「クモの眼」なのです。Alex+女子3人が大騒ぎしながらクモを1匹捕まえる間に、Geoffは10匹くらい捕まえていました。。。11:00pm 就寝。


9/23

6:00am 起床。おとといの夕飯の残り「ウサギのシチュー」を挟んでホットサンドの朝食。8:45am 探索スタート。昨日までの探索で、太陽が高く上ると、石や草とその影のコントラストが強くなり過ぎて探しづらいということがわかったので、今日は早めの出発。昨日の終了地点まで行き、ライン、放射状/スター、ランダム、そしてボックス法で探す。


ここで、探査方法の図解。



2:45pm 天気は良いが、みんな疲れたので本日は終了することに。



車へ戻る途中、Carolineが大きな涙型のテクタイトを発見。キャンプサイトにて休憩。

Kapi's 本日の成果:Bobtail2匹、毛虫1匹、貝の化石1個




西の地平線には美しい夕日。


東を見れば、満月。


夕食はGeoffによるミートソース&豆のパスタ。Kathと共に準備を手伝う。8:45pm 就寝。



ミートソースパスタ。これまた絶品でした!











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隕石を探しに砂漠へGO!! その2

2010-10-14 21:19:04 | 研究関係
9/21
6:30am 起床。朝一番にすることは火おこし。くすぶっている灰をシャベルで掘り起こし、木切れをつっこんで火がつくのを待つ。木が十分に燃えて来たところで紅茶&コーヒーを入れて一服。朝食はトースト。もちろんキャンプファイヤーの火で焼く。食後、キャンプの最終設営。キャンプで一番重要となるキッチンスペースを整え、テントをもう一組設営し、食料保管庫となったトラックの内部を使いやすいように整理などなど。すべてが力仕事。


設営中。Geoff(右)が大活躍したのは言うまでもありませんが、女子ズもかなりがんばりました。



キャンプ全景。Kapiのテントは一番左。車のすぐ横なので、車が風よけになりベストポジション。


キャンプサイトでの初日だというのに、早くも嬉しいゲストをお迎えしました。



実際はかなり遠い場所にいます。チラチラっと観察し、5秒ほど考えて、高速走行で地平線のかなたへお行きになりました。カンガルーを近くで見るのは非常に難しいということを学ぶ。


キャンプサイトが完成し、一服している頃、Geoffが片手に何かを持って現れる。なんと、毛を剥いで、手足の先と頭をカットされたうさぎを手にしていてびっくり。見事に綺麗なお姿になっていました。というわけで、今夜のメインはウサギ鍋!まだ女子3人のキャラがわからないため、紳士的配慮で見えないところで処理をしてきたGeoff。しかし、そんなことにビビる乙女は我がチームには一人もおらず、次の機会には是非処理のお供に志願したいと心底思ったKapiであります。Geoffによると石を投げたら偶然にも仕留められたとのこと。すごい。。。


11:00am いよいよ隕石探査開始!キャンプサイトから隕石落下予想地点までライン状に並んで進む。ひたすら下を見て、黒っぽい石を探しながら歩く。



近くの茂みに「用を足しに」行ったAlexがなんと初隕石発見!残念ながら、我々が探しているフレッシュな隕石ではなかったけれど(表面の色でわかる。古いと酸化して赤黒くなる)、幸先がいいということで皆やる気満々。

今後Kapiのお気に入りとなる野生生物とも初遭遇!


Bobtailというトカゲ。手足が短くて、動きもトロい。小さい頃からトカゲ好きのKapiのドツボに。

予想落下地点到着後は直径2kmくらいの円内で隕石捜索。各々スナックとして持参したビーフジャーキー、チーズ&クラッカーをかじりながら歩く。


視界の端に映る数メートル先の地面に何か違和感を感じて、顔をあげたところ、ヘビ発見っ!頭を浮かせ、いまにもこちらにジャンプしてきそうな姿を見て、即座に飛びのく。「snake!!」というKapiの声にGeoffが駆けつけるが、時既に遅し。ヘビさんは茂みに隠れて行方知れず。何度も調査で来ているのに、まだ一度も砂漠でヘビをみていないというGeoff、悔しがっていました。グレーのボディに濃いグレーのストライプ、大きさは40cmくらいか。


2:30pm 遠くに雨雲があるということで、ベースキャンプへ戻ることに。いつのまにかGeoffも隕石を見つけていたらしい。だが、やはり古い隕石だった。隕石ではないけれど、地面に衝突したときにできるテクタイトという黒いガラス物質をAlex, Geoff, Carolineあわせて5-6個収集。探査初心者のKathとKapiは成果なし。「とにかく黒いものを探せ」ということだが、黒い地球の石もかなりあるし、カンガルーのフンも黒くてコロコロしているし、カメムシに似た昆虫はほどよいテカリがテクタイトそっくり。隕石やテクタイトが落ちていた場合どんな感じなのか想像してみるが、実際に見た事がないからなかなか難しい。



帰り道、またもやヘビ発見!黄色がかったグレーに濃いグレーのストライプ。20cmくらい。すぐにヘビが逃げたので写真は撮れず。一日に2回も見るとはGeoffもびっくり。「meteorite hunter」ならぬ「snake hunter」の異名をとる。


キャンプサイトへ戻り、一服。5pm頃から夕食の支度。Geoffによるウサギ鍋とAlexによるライス。めちゃうまでした。キャンプファイヤーの周りで談笑。イギリス人の大好きなジョーク話に花が咲く。9:30pm 就寝。

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隕石を探しに砂漠へGO!!

2010-10-13 20:10:12 | 研究関係
オーストラリアの砂漠から無事生還いたしました。準備期間を含め3週間のフィールドワーク、めちゃくちゃ満喫してまいりました。


まず、今回の目的から。Kapiが参加しているEU主催のプロジェクトの一部にFireball Networkというものがあり、地球に落ちてくる隕石を定点カメラでとらえて、落下地点を理論的に推測するチームがあります。彼らの予想落下地点を元に、今回は2008年に落下した隕石を探しに行くのが目的です。


場所はオーストラリア南西部のNullarbor砂漠。これ以上の情報はトップシークレットなので内緒です。。。



では、さっそくレポートです。




9/14 - 9/15
ドバイ経由でパースへ。合計約20時間のフライト。事務手続きの都合上、ヒースロー出発時ですらパースでの宿泊先が未定という前代未聞の状況。パース空港について真っ先にインターネットコーナーへ。ようやくホテルが決まったとの連絡が事務から入っていた。ついでにボスから来年度の実験旅費の公募があるから応募したら?というメールも受信。締め切り日を確認すると。。。なんとフィールドに出発する前に完成させなければ間に合わないじゃないですかっ!

というわけで、予想外の怒濤の日々が始まったのであります。


9/16
午前は必要なものを買い足しに街へ。午後、非常に忙しくてロンドンでは行きそびれていた美容院へ。2週間風呂なしシャワーなしの生活になるので、どうしても髪を切っておきたかった。偶然にもホテル近くに日系美容室を発見。朝一番にお店まで行き予約を入れておいた。今回は自分のPCを持参しなかったので(砂漠でホコリまみれになるから持って来ない方がよいとの話を聞いたため)、一緒に来たPhD学生MarleneのPCを貸してもらい、夜中2時まで応募書類作成。パースに来てまでこんなに仕事しなくちゃいけないなんて予想だにしていなかった。手元に参考になる資料がひとつもないので、ボスに連絡して多少送ってもらう。


9/17
書類作成という重圧からか、時差ぼけも吹っ飛ぶ。ホテル近くのカフェでパンとコーヒーをテイクアウトするもかなり点数低い。探査チームメンバーとの待ち合わせ時間までPCとにらめっこ。11:45am、ホテル前で待っていると、屋根に黄色い回転ランプ付きの特殊車両に乗ったKathとCarolineが迎えにくる。車はTOYOTAのランドクルーザーPRADO。特殊車両専門店のレンタカー。チームリーダーAlexの家へ。2週間分の食料&必要品を調達しにスーパーを何軒も巡る。スーパーの超特大カート2台分びっしりでお店の人もびっくり。5pm、ホテルへ戻る。書類作成。マックで夕飯。ネットカフェで2時間メールチェック&仕事。ホテルへ戻って、再びPCを借りて夜中まで書類作成。


9/18
ホテルの朝食(有料)で超特急の朝ご飯。今日中に書類を完成させなくてはいけない。待ち合わせ時間まで仕事。10am、Kathが迎えにくる。Alexの家へ。再び買い出しのためスーパー巡り。Alex家にて梱包作業&ラベル作成。フィールドへ持って行くものはすべてプラスチックケース(衣装ケースくらいの大きさ)に入れ、中に何が入っているかすぐにわかるようにする。梱包作業が終わったところで、Geoff(ジェフ)の家へすべての荷物を運搬。もう一台の車両、8トントラックとご対面。モンスタートラックと名付ける。


Alexの家にて。これはごく一部。


モンスタートラック、場違いな住宅街を疾走中。

トラックへ荷物つめ込み作業開始。その後、追加の買い物で2往復。


作業途中のトラック内部。

4pm、そろそろ解散かというタイミングでPRADOのフロントガラスに傷を発見。Geoff家に来たときにはなかったものなので、おそらく車が横を通ったときに小石でも飛んで来たのだろうか。明日からオフロード満載の旅になるため、今日中になんとか直さないと危険。レンタカー会社は土曜日ですでに閉店したのか連絡がとれない。書類作成のこともあるし、その場にいても何の役にもたてないので、後は任せてお先に失礼する。grant応募のことはみんなに伝えているので、快く送り出してくれた。ホテルへ戻り、ひたすら書類作成。気分転換にパッキング。夜中、自分で記入すべきところはなんとか完成。あとはボスと博物館の事務スタッフに記入をお願いする。書類(ひとまず)完成と明日の出発への期待による神経の高ぶり&隣の部屋の大音量TVのおかげで、あまり眠れなかった。


9/19
7:00am、MarleneにPCを返し(ホント助かりました)、ホテルをチェックアウト。Marleneは別チームなので、まだ数日パースに滞在。7:15、Kath&Carolineと合流。Alex家へ。最終セッティング。アウトドア用の冷蔵庫をPRADOに積み込む。が、コネクタ違いで車から電源がとれないという事実が判明。Alexの顔に「ガーン.....」という青すじが一瞬見えた気がした。しかし、Geoffがなんとか必要な部品を探し出し、無事解決。8:50、いざ出発!

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ここでチームメンバーをご紹介。

Alex:チームリーダー。Western Australian Museumの教授。イギリス人。初対面。非常に温厚でおちゃめだが、車の運転はかなり荒い。プロフェッサーとは思えないような気さくな人物。オーストラリアにおける隕石探査の権威。

Geoff:Western Australian Museumの研究者。両親はイギリス人だが、オーストラリアで育つ。初対面。アウトドアの達人。Geoffがいなかったらこの旅は成立しなかったと言っても過言ではない。僻地であっても、そこらにあるもので何でも作ってしまう。無人島に行くならGeoffを連れて行くべし。専門は地質系。フィールドワーク(隕石探査含む)の経験豊富。

Caroline:Kapiと同じNatural History Museumの研究者。イギリス人。隕石試料の管理を主な仕事としているため、隕石の種類に関する情報を熟知。2006年にオーストラリアの砂漠に隕石探査に行った経験がある。非常に男っぽい言動とは裏腹に、気配り上手で食事の食べ方がかわいらしい。

Kath:ドイツはミュンスター大学の博士課程の学生。オーストラリア人。プロジェクトのミーティングで2回ほど会った事があるが、あまり話したことはなかった。6歳くらい年下だが、見るからに肝っ玉母ちゃんの資質を持つ。気配り上手、世話上手。頭の回転も早い。

Kapi:言わずと知れたNatural History Museumのポスドク。日本人。高校生の頃から隕石探査に強い関心を持つ。(場所は多少違うが )ようやく夢を実現にするチャンスを手に入れる。英語が母国語の人ばかりに囲まれる2週間となるため、出発前にRotaにも言われたように、とにかく「みんなの足をひっぱらない」ことを目標にする。
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何度か休憩&ガソリン給油をしながら、ひたすら走る。トラックはGeoff(大型免許取得しているのは彼だけ)、PRADOはKathとAlexが交代で運転。CarolineはGeoffの横でGPSと地図を見ながらナビゲート。マニュアル車は運転できない(普段から運転しませんが...)KapiはPRADOの後部座席でトランクに積んだ冷蔵庫の電源がちゃんと入っているかを確認するのが任務。書類作成による睡眠不足を(ひそかに)解消。


まーっすぐな道路。


4:30pm、通りすがりのモーテルで空き部屋があるとのことだったので、予定よりも早いが宿泊することに。フィールドまで車で2日がかりの移動なのです。貨物船でみかけるようなコンテナ1台が部屋になっていて、我々女性陣はシャワーとトイレがついている部屋をゲット。3人でシェア。男性陣は寝床だけでトイレは屋外。バスタオル1枚と石けんが人数分用意されており、部屋には冷蔵庫とお茶セットまである。みかけによらず、意外とサービスがよくて驚いた。2段ベッドが一つなので、Kapiは自ら志願して床で寝る。3人とも持参した寝袋を使用。今回のフィールドのために購入した寝袋だが、非常に快適に寝られた。



モーテルとPRADO。



上がKath、下がCaroline。



9/20
6:30am、起床。今日もひたすら走る。途中のパーキングでキャンプファイヤー用の木を収集。チェーンソーを使って本格的。3:30pm頃、舗装道路を外れオフロードに。


背の低い植物しかない乾燥した大地をひたすら疾走。


予定では4-5pmくらいにはキャンプサイトに到着したかったのだが、標識もなにもないオフロードではGPSをたよりに進むしかなく、2回ほど来た道を戻る。それでも、大きな時間ロスはなかった。結局7:00pm過ぎにサイト到着。あたりはもう真っ暗。全員ヘッドライトを取り出して、すぐにキャンプ設営開始。Alex, Caroline, Kathは火おこしの準備。GeoffとKapiはトラックから必要品の運び出し。テント2つを設営。みんな疲れていて多少イライラしているし、早く設営しようと動いているし、日常生活では使わないようなものがたくさんあって単語がわからない。。。ということで、会話がよく理解できなかったが、とにかく皆の行動を注視して何をすべきか判断してサポートに徹した。

とりあえずの設営完成後、ライスクラッカーとツナ缶で軽くおなかを満たし、10:30pm,就寝。Carolineとテントシェア。Geoffはトラックの下(タイヤとタイヤの間)、Alexはトラックの後ろについている上下稼働する作業用荷台の上で寝る。テントを使わず、寝袋とマットレスが一体となったswagで野外で寝るのが彼らのスタイルとのこと。夜中、雨が降る。CarolineとKathによると夜中に何かがテント周辺でにおいをかぎまわっていたとのこと。Kapiは夢も見ずにぐっすり寝ていたので気がつかなかったが、寝る前に遠くで犬の遠吠えのようなものを聞いたので、ディンゴ(アボリジニ時代からの野生化した犬)ではないかということに。


(つづく)
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人類の先祖 Idaさん

2009-05-29 06:58:02 | 研究関係
今週は学校関係が1週間お休みになるHalf Termのため、職場の博物館が大賑わいです。入館するのも大行列ですが、一番人気の恐竜展示ルームは入室するのに30分待ち!


↑こんな感じ。




そんな中、最近テレビや新聞紙上に登場したのがこの方↓。



お名前はIda(イダ)さんです。

お歳はなんと4700万歳。まさに万歳!残念ながら約9ヶ月の子供時代にお亡くなりになったようです。ちなみに、頭からしっぽの先までで約60センチ。

今週から数日間だけ展示される貴重な化石資料です。なんの化石かというと、人類の遠い遠い先祖で、キツネザル科に相当する動物らしいです。こんなに完全な形で残っている化石は非常に珍しいです。

今日はIdaさんについてのセミナーがあったので聞きに行ってみましたが、化石が発見されたドイツの町での発掘や保存にまつわる話が中心で、Idaさんについての詳細はあまり紹介されませんでした。ちょっと残念。

体毛や皮膚も残っているとのことですが、よーく見てもいまいちよくわからなかったです。
最後に食べたのはベリー系のフルーツと葉っぱだそうですよ。


しかし、よくそんなことまでわかるなぁ。最近の研究機器の進歩はすごいですね。


最後はイギリスが誇る自然科学者ダーウィンさんで〆ましょう。


↑今年生誕200年のためダーウィン年として大々的に企画が開催されていました。



(注)化石は専門外ですので間違った記載があってもご了承を。


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