暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

なんども

2021年10月26日 | 古民家
 何度も形を変えながら・・・変幻自在の頭の中を、カタチに変えて・・・
奇抜な姿に大人は頭を悩ましても・・・そこは自由な発想で、子供ならではの世界が広がります・・・。
おしゃれで可愛い紙粘土に比べると見劣りしても・・・
何度も形を変えられる油粘土は大人も楽しめて・・・色付き・低臭タイプもあって、ずいぶんと変化してきました・・・。

土壁を前に・・・カリカリとこぼれ落ちるイメージが強く、古い家らしいと思われがちでも・・・
その土を集めて水で練れば・・・また土壁に戻ります・・・。
砂壁や繊維壁とは違い・・・よほど古くなければそのまま使えて・・・
新しい土と混ぜ合わせると、また100年使える壁材にもなります・・・。

萱のように・・・雨風、太陽の日差しを受けて一仕事終えた萱は・・・
復活する訳ではありませんが・・・畑の肥料や焚き付けに使ったりと、再利用が簡単にできます・・・。
お家が・・・家電や家具のように、直すよりも買い換えたほうが安いなんて・・・どこか違うような気がするのは・・・
地産地消やもったいないの考え方が失われて・・・
面倒で時間がかかる・・・価格が高いだけで判断される暮らしになってしまったから・・・
豊かな暮らしは・・・贅沢とは違う、心の豊かさなんだと思います。
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想像

2021年10月25日 | 古民家
 鼻の長い動物がいるそうな・・・首がズンと長い馬がおるそうな・・・
幽霊や妖怪を物語をのせるように・・・見知らぬ国から訪れる動物を想像する人の群れは・・・
喜怒哀楽、踊りだして・・・小さな想像は、遠くに流れる水平線のように広がる・・・

ちょんまげを前に、いつもの風景の中で暮らす人の群れが・・・虎や獏を見るまでは・・・
奇々怪々な姿で、屏風や掛け軸の中に閉じ込めていました・・・。
外国との関わり合いが増えて・・・動物だけで無く、珍しく怪異な食習慣も広がって・・・
単調でおもしろくもない伝統は・・・少しづつ変化が生まれる、新しい命の始まりです・・・。

一人では、どんなに頑張っても限界があるように思えて・・・
グチャグチャと混ざり合えば、怒りもあれば笑いも生まれて、複雑になってややこしくても、不思議な世界も生まれて来ます・・・。
伝言ゲームみたいに繋がって来たけれど・・・一子相伝ゆえに失われた伝統も数知れず・・・
生き物が生きる知恵を生かして・・・たくさんの変化の中から選びに選んで今がある・・・
古い暮らしが、自然にやさしいとしても・・・住まい方の変化を選んで来たのは先人からの教えで・・・
選抜されてきたのかも知れないけれど・・・この先に進む道を選ぶのも自分たちだとするなら・・・
グルンと面舵一杯方向を変えて行くのも・・・新しい命の始まりになると思います。

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水たまり

2021年10月24日 | 古民家
 冷たい雨上がり・・・白い雲はぺろりとはがれ、青い空が顔を見せて・・・
ほがらかな日差しが小春日和を運んでくれば・・・
水たまりに映る景色は、鏡のように空を真似て・・・
きれいでもない、水たまりを主役に迎えてくれる・・・。

見る人によれば・・・古民家の暮らしは、江戸時代で見かける世界なのかも知れない・・・。
4畳半1間の共同トイレは、ドラマや若手芸人さんの世界なのかも知れない・・・
見る方向や・・・気付く位置・・・想像出来る知識の多さで、見える世界も考え付く答えも違ってくる・・・
同じように育った人でも、持って生まれた個性で・・・好きになる人も好きな色も、変わってくるかも知れない・・・。

泥が跳ねて・・・小石が踊って、タプタプと濁って溜まった水たまりも・・・
トンボやカエルは浮足立って・・・丸い小鳥は羽をバタつかせ・・・
ただの汚い水たまりと思うのは・・・濁って大きくなった眼の中だけなのかも・・・。
大切さを感じる感性は・・・これから繋げる学びの中にあるんだと思います。





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無知

2021年10月23日 | 古民家
 好きにしていいと・・・言われて初めて気付く不自由・・・
なんにでもなれると・・・気付かされて初めて覚える不安・・・
死ぬことも・・・明日への不安な心も持たない幼い頃は・・・
前に進む景色だけが灯って・・・何も知らない無知な時間を手にして・・・
嘘みたいに見つめる大人の目を毛嫌いしながら・・・説得力もない自信に、胸がいっぱいになっていた・・・。

生き方が決められていた時代に・・・古民家の住まいは残されて・・・
住まい方にも、いちいち決まりごとがあれば・・・
今の暮らしが、どれほど楽なのかも知れない事に気づいても・・・
古い暮らしを取り戻そうとはあまり思わないようで・・・
敷かれたレールがお手軽なのか・・・自由の言葉が欲しいのか・・・
変化を怖がるのは・・・いつの時代も同じなのかもしれない・・・。

素材は変わっても・・・墨つぼを使って下小屋で刻みをする大工さん・・・
鉛筆やマジック・・・文字を書いて、線を引くのに、かたくなに墨つぼを使い続ける・・・
繋がれた教えをその先に残し伝える意味が・・・どの時代の目が見ても、その伝統が一番しっくりくると思える・・・
伝統技術は・・・幼い目も・・・大人な目も関係なく認められるものなんだと思う・・・。
幼さの残る古い技術で築かれた住まいも・・・現代の技術で再現できない事実を見ると・・・
新しく理屈で考える住まい造りには無い、古い住まい造りがあっても良いのかなと思います。



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2021年10月22日 | 古民家
 青い糸に赤い糸・・・緑の糸に黄色い糸・・・
見えそうで見えない、いろんな糸が空に絡んで、その中から繋がりを探しながら・・・気付かないまま過ごしている・・・
お互いに繋がっている糸もあれば・・・何かの境界線の糸もあって・・・
不安に思う場所だったり・・・どこかで出会った場所だと気付く糸の先は・・・
越えてはいけない場所だったりもします・・・。

始めてきた場所の・・・初めて見上げる古い建物・・・
懐かしく感じて・・・少し不気味に感じて、既視感を感じるのは・・・
どこかで繋がる記憶の底から、ツルツルと手繰り寄せられているのかも・・・
古民家を知らない世代でも・・・忘れたいほど苦労を残した世代でも・・・
土間に、見上げる天井の太い梁・・・畳の並ぶ和室の続き間を見通すと・・・
体の中に・・・細い糸がスルリと通り抜けて行く気がします・・・。

自然との境界線を、土足で踏み荒らすような暮らしが続くと・・・
いろんな場所にゆがみが表れて・・・少しくらいなら元に戻せた時代から・・・
何かが崩れるように取り戻せない・・・そんな時も生まれている・・・。
グルグルに絡まった糸の束も・・・気ままに任せて気にしなければ、いつの間にかほどけて、なんだかうまくいっていたのは・・・
境界線を守り・・・人が踏み込めない場所を自然に感じ取れる暮らしだったのかも知れません。





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