タンタンタン・・・コトコトコト・・・・朝早くから聞こえてくる音は・・・
目覚ましとは違って・・・やさしく語りかけるように聞こえてきます・・・。
チリンチリン・・・・ガチャガチャガチャ・・・カタン・・・・
毎日運ばれる新鮮な牛乳・・・・瓶で飲まなくなったのはいつの頃からなのか・・・
プウーピイー・・・・夕暮れ時に、ボウルを片手に家の前に出ると・・・
変わらぬ笑顔で・・・水に浮かぶ豆腐を器用にすくい取り・・・
また、ゆっくりと歩き始めるいつもの姿・・・・
時計が無くても時間を知らせてくれる日々がありました・・・
そこそこ正確で・・・・それなりに大雑把で・・・のんびりとした時間が流れて・・・・
何かと世話しない世の中でも・・・穏やかな時間の流れがありました・・・。
毎年楽しみな行事も・・・大人になると、その準備に追われ・・・もうそんな時期か・・・
と・・・日々の忙しさの中で1日・・・1ヵ月・・・1年が駆け足のように過ぎて行きます・・・。
幼い頃の記憶や・・・若かりし頃の記憶がかけがえの無い思い出として、何度も思い出してしまうのは・・・
毎日が変化に飛んで・・・とても充実した日々を送っていたからなのだと思います・・・。
変わらないものはありません・・・・でも、穏やかに変化し・・・
歴史を重ねた変化は・・・見る人すべてを癒してくれる様な気がします・・・。
桧は伐採時から、100年・・・200年と強度が増して・・・
表面を削れば・・・独特の芳香が、伐採時と同じ頃のように香って来ます・・・。
プラスチックや金属・・・窯業系の素材からは、時間の経過を楽しむ声は聞こえてきません・・・。
時間を掛けてじっくり育ち・・・手間を掛けて造られたモノと・・・・
バタバタとせわしなく作られたモノでは、蓄積された時間の重さが違って当然で・・・
費用の面で大きく違いはあっても・・・末長く、残せる暮らしを思えば・・・
道楽とは一概に言えなくて・・・・安普請でも心豊かな生活を過ごせる住まい方があって・・・
いろんな音が聞こえて来る生活は・・・そんな当たり前を教えてくれます・・・。