kumaの「それなりにやってみようかな…」

子宮体癌経過観察中です。

がん患者が支える1

2010-09-10 | 記事等
「読売新聞・医療ルネサンス」


がん患者が支える(1)

『本音 語り合える「がん患者サロン」』
 

 病院の待合室で患者同士で話していると、再発の不安や医療への疑問が口をついて出る。膀胱と腎臓のひとつをがんで摘出した島根県益田市の納賀良一さん(73)は、そんな経験から「がん患者が語り合う場があれば」と思い立った。


 「がん患者サロン」と名付けて、地元の新聞で呼びかけると、20人ほどが集まった。

参加した患者は順に再発や転移の不安を訴えた。

その中で、暗い顔をした50歳代の男性は、「白血病でいつ死ぬかわからない。骨髄移植のドナーも見つからない」と言って泣き出した。たまっていた思いをはき出したためか、この男性は会の終わりに、すっきりした表情で「みんなでがんばりましょう」と口にした。



 「患者同士話をするだけで、こんなに明るく気持ちが切り替わるのか」と納賀さんは驚き、サロンの意義を確信した。

2005年に月1回で始めたサロンは、翌年には、市の福祉センターから益田赤十字病院に場所を移し、「ほっとサロン益田」として、毎週開かれるようになった。



 このころから、島根県内各地でがん患者による新しい患者支援の場として、「がん患者サロン」が続々と誕生し、現在は25か所になった。開催頻度は週1回から月1、2回などさまざまだ。



 出雲市の島根大病院など二つのサロンにかかわる小林貴美子さん(61)は、卵巣、大腸、乳がんを乗り越えた。

「がん患者の心境はがん患者にならないとわかりません。家族がいても、孤立感を感じることがありますが、サロンには同じ病気を抱える仲間がいます。ほっとできます」という。話し合うことで、情報も得られる。



 サロンが広がる中で、運営上のルールも自然に整ってきた。名前や病状は必ずしも尋ねないし、自分を語っても、人の話を聞くだけでもかまわない。


 益田のサロンに通う佐々木孝子さん(59)は膀胱がんの夫を一昨年亡くした。


 「家では当たり障りのないことしか言わないのに、サロンでは『がんはしかたがないが、一家の大黒柱が家族を支えられないのがつらい』なんて本音が出るので、夫の気持ちが知りたくて一緒に参加していました」と言う。今も、遺族の思いを語るために、サロンにやってくる。


 島根県では、06年に全国で初めて「がん対策推進条例」ができ、行政や医療機関が患者の動きを後押しする。こうした、「島根モデル」の患者サロンは全国に広がり始めている。

(2010年9月9日 読売新聞)



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「読売新聞・情報プラス」


【がん患者支援活動の助成団体募集】


 「正力厚生会」(理事長・辻哲夫)は、がん患者団体などによる患者支援の助成事業を募集している。患者サロンのスタッフの講習、公開講座やシンポジウムの開催、インターネットによる情報発信などの企画運営が対象。上限は50万円。申し込み締め切りは来月29日。 詳細はこちら。 問い合わせは、読売新聞東京本社内「正力厚生会事務局」 (電)03・3216・7122




【ほっとサロン益田の写真に出ていただいたみなさん】
 ご主人を膀胱がんで亡くした佐々木孝子さん(59)(左端)は、「亡くなった後も、自分が知らなかった夫の姿を聞くことができる」と話す。「お子さんたちの方向を定めて立派に逝かれた。頭が下がりました」と主宰者の納賀良一さんは振り返る。納賀さんは、自分のがんは乗り越えてきたが、その後で、妻を肺がんで失う辛い経験をした。


 胆管がんで治療を受けた又賀千代子さん(73)(中央)は、「今日という日があるのが不思議。1日1日を大事に生きていかんと、と感じますよ」としみじみ語る。ボーリングを楽しむ。2年前に、夫婦でがんが見つかり、一緒に入院していた時期もあった。夫は膵臓がんで逝った。


 肺がんで手術を受けた土井ユイ子さん(71)(右端)は「ここで話をしているとほっとしますよ」と語る。サロンにもよく通い、バイクを運転して出歩いているという。



【がん患者サロンさまざま】


 がんサロンは、世話役のキャラクターなどによって、それぞれに個性がある。記事の小林貴美子さんが主宰する雲南市の「陽だまり」は、「気軽におしゃべりして、ほっとできればいいと思ってやっています」という。一方、「ほっとサロン益田」は、月1度は病院の待合室を使って、「リハビリ医療」「がんのチーム医療」などのテーマで医師らから話を聞く勉強会を開いている。「患者も医療の知識を身につけた方がいい」という主宰者の納賀良一さんの考えからだ。複数のサロンを回る患者もいて、個性の異なるサロンがあることも、島根のサロンの強みと言えそうだ。



病院の待合室には、「ほっとサロン益田」の資料コーナーがある。
益田赤十字病院の待合室で開かれるサロンの勉強会


【島根県のがん対策】
 県のホームページhttp://www.shimane-gan.jp/index.htmlはていねいに作られ、がんサロンのコーナーもある。



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このような会が全国的に拡がれば、患者の心理的負担が軽くなるのに、

といつも思うのですが、「最初の一歩」がなかなか踏み出せません。

子供が大きくなって、自分に余裕ができたら、


ぜひ、やってみたいです。(希望…)

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