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sweet 9

2009-09-19 | sweet 10

9月半ばになって

教会が8割がたは出来上がってきていた。

でも、

結婚式は、

9.25

1週間前には建物としての教会は完成していることが目標だった。

 

当然 

私たちは焦っていた。

 

土日はもちろん、平日も少しでも時間があれば現地に向かった。

 

二人で時間がとれた、そんな平日の午後

現地で二人だけで作業を始めた。

仲間と作業するのと違って、

気ばかりが焦り作業は遅々としてすすまない。

 

しかも

材料や道具が足りずに

麓まで買い物に下りた彼。

 

麓までといっても距離がかなりあるので、

しばらくは心細く一人で作業をするワタシ。

 

そのうちに

ポツリ。ポツリ。

雨が、、、

そして瞬く間にバケツをひっくり返したようなスコールになった。

カッパを着ようとしていたワタシはあわてて車に逃げ込んだ。

 

しばらくは作業できそうにもなく、

彼の帰りを待った。

騒々しくバチバチと雨に襲撃されている車の中で

なぜかワタシのココロは別世界のように静かだった。

 

ぼんやりと考えていた。

 

結婚式までに教会はできるのかなぁ。

出来なかったらどうなるかなぁ。

できなくてもいいんじゃないかなぁ。

完成していない教会でも結婚できるよねぇ。

がんばることに意味があるんじゃないかなぁ。

みんなが協力してくれたことで、教会の存在意味は完成してる、きっと。

 

こんなようなことが同時に、いや順繰りと頭の中に浮かんでは消えていた。

 

なんだか涙まで出てきていた。

きっと、ワタシも彼も知らず知らずにかなり追い込まれていたのだろう。

そんな自分にびっくりもしていた。

大変さも楽しんでいたはずなのに。。。

 

土砂降りの雨の中、

彼の車が帰ってきた。

 

彼に言った。

 

私たち、こんなにがんばってるじゃない。

ここまでやって完成しなくてもそれはそれで意味があるよ。

友達がかかわってくれたことが大切で、もう十分なはずだよ。

出来なくても、、、しょうがな、い、、よ、、、、、。

 

彼は感情的になってるワタシの気持ちを受けて、

それでも、

『完成しないとダメだ。』

と言った。

そして、ワタシを車に残して、雨の中、作業を始めた。

 

ワタシの思いが伝わらないのかと、思った。

でも、結婚しようとしている彼の真意も理解したかった。

きっと、ワタシの思いとは違う観点で大事に思うことがあるんだな、と思った。

 

完成させることの大事さ。

そこになにがあるのか。

完成させることで、これがどんなことなのか解るはず。

完成させようと思った。

結婚式を成功させようと思った。

 

ぎりぎりまでやらなくちゃ。

ん?、ちょっとちがう。

 

出来る限り

理想を追い求めて

とにかく

当日まで

動き続けようと思った。

 

 

今のワタシは、こう考える。

どこまでも進みたければ

どこが限界かなんて実際はわからないから

“ぎりぎり”で止めることなんて出来ないし、

ぎりぎりって言った時点で自分で限界を作ってるってことになるんだ、

手前でストップかける自分がいるんだと。

 

あの時、

彼について目標に向かって進み続けてよかったと思う。

彼の真意は今もベールに包まれてはいるが、、、

なんとなく大事なものは感じている。

そして、あの時感じた自分の思いも確かなことと認めている。

 

その後、作業は何とか結婚式に間に合いそうな目途となり、

ただ前日まで作業は続きそうだった。

 

こんなに間近になってもなお、

 

式次第の詳細や席次表をどうするか、

結婚指輪の製作にもなかなか行けずに完成が遅れていたし、

椅子やテーブルの手配の急な変更、

など、

まだまだやることが山積み、しかもさらに下から湧いてくるようだった。

 

 

寝る時間をずいぶん削ってたけど、まだまだもっともっと時間がほしかった。

 

ほんとにどうなるの?

 

そしてそろそろ気になる、週間天気予報。

 

ん?

なんだ?

天気図の下の方、ぐるぐるした渦巻きみたいの、、、

たいふ~~~~~~~~~~ゥ?

 

 

                      つづく (sweet 10 最終回へ)


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