録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

CESで新Ryzen正式発表

2019-01-10 16:49:21 | AMDブログ
デジタル機器の祭典、CESがラスベガスで絶賛開催中であります。で、一番最初に書こうと思ったのは、当然あのテレビのことなんですよ、実用性はさておき面白さは抜群ですから。実際途中まで書きました。が、ボツにしました。アレで唯一問題なのが開発メーカーの国・・・。だって、あの国のこと少しでも褒めると荒れる可能性が出てくるじゃないですか。おまけにどうしても日本のメーカーのことを引き合いに出さないといけないし、どうなるか分からない。気持ち悪くなってくる可能性があるからってコメント欄書き込み不可にするのはもっとつまらないですし。早く個人的感想なら何を書いてもいい世の中にならないかな、とつくづく思います。


そこで安心して書ける製品について書きましょう。当方の主義に合うということで贔屓にしていますCPUメーカー、AMDよりついに新しいRyzenの正式発表がありました。

【詳報】AMD、PCIe 4.0に対応した第3世代Ryzenプロセッサを今夏投入

採用されるコアはZen2.AMDでは現行のZen+を"第2世代"と称しているので第3世代扱いになりますが、第2世代が製造プロセスを若干改良した程度の小幅な強化だったのに対し、第3世代は全ての面で改良がおこなわれています。最大の特徴はIntelの10nmをも先駆けて7nmの製造プロセスで作られるため、消費電力を従来型より下げることができること、クロックが上げられること、より多くのコアを搭載可能になることといった特徴があります。反面ここまで製造プロセスが微細化されるとコストがかなり跳ね上がるらしいので、一部の回路・I/Oやメモリコントローラーは従来と同じ14nmで製造することでそれをある程度抑えるという話でしたが。新Ryzenは少々高めの値段が付けられるかもしれませんが、それに見合った性能が出るのならよしとしましょう。
我々にとって重要なのは、微細化よりもSIMDがようやく256bitになったことかも知れません。一番大きいのはAVX2がフルに使える可能性が高い、ということです。現行のZenはAVX2を128bitx2で処理するため遅く、x264を使ったH.264/AVCへのエンコードは4コア/8スレッドの旧型Core i7を圧倒する代わりにAVX2を活用するx265を使ったH/265/HEVCへのエンコードは逆に負けてしまうという性能になっており、x.265ですらAVX2を無効にしたほうが速いという結果が出ていました。AVX2が256bitで速度が上昇すればエンコード速度が大幅に上がり、快適に処理できるためH.264/AVCからH.265/HEVCへの全面移行が起こるかも知れません。楽しみです。その他細かい部分でも改良が行われ、会場での発表ではCineBenchでCore i9-9900Kをやや上回る(誤差の範囲に近い程度ですが)数値をたたき出したとか。Ryzen側のコア数やクロックがはっきり書かれていないので断言はできませんが、今までの「コア数スレッド数クロック数が全く同じならまだIntelの方が性能が上」から「ほとんど並んだ」まで評価を引き上げることになりそうです。
他にもPCI-Expressが4.0に対応するコントローラーが装備されますが、PCI-Eの性能をフルに発揮できなくてもいいのなら従来のSocketAM4のマザーでもBIOSの対応次第で動く、と明言されているのは嬉しいです。SocketAM2+のマザーでAM3用のCPUが動いた(ただしDDR2のメモリコントローラーを装備した一部のみ)ことを思い出しました。最近下位のCPUが上位のマザーで動くことはあっても下位のマザーで上位のCPUが動くことがないケースがほとんどだった流れを元に戻してくれたのは素直に喜びましょう。
出荷は早ければ夏、ということです。個人的にはZen2のAPUも同時に出してほしいですが、最近の動向からして後回しかなぁ。

一方、Intelはちょっと足踏み状態。新CPUコアを使い10nmで製造されるIceLake、同じCPUコアのSunnyCoveに22nmのATOMを組み込んだLakefieldと言った新CPUの発表はありましたが、いずれもモバイル向け。デスクトップ用は従来の第9世代、CoffeeLakeを使った新製品、Refleshの新ラインナップだけの発表でした。確かにデスクトップ用のCoffeeLakeはやや前倒しのように登場したものですからしばらくはRefleshで済まされるのもわかる話ですし、以前からIceLakeはモバイル向けのみの提供と言っていました。それにIntelは規格やプラットフォームの提案も絶えずし続けなければならない開発メーカーであり、Intelの後追いでシェアを奪うだけでいいAMDとは立場が違います。ですが、高性能PC向けとしてもサーバー向けとしてもAMDが同じ条件で横に並ぶどころか一部で先を行く状況に、ある意味世界トップクラスに競合を恐れるメーカーであるIntelが特に手を打たない、というも不自然に思うのですが。スマートフォン向けSocが敗北して昔とは体質が変わったのか、それともZen2が来るのは早くても夏だからその前に大型の発表をやって顧客の流出を防ぐ時間稼ぎをしているのかも知れません。

もっとも、現行のCPUでもフルHDなら十分速い処理ができることに変わりはないですけどね。4Kに現状打開策が提供されない限り、新CPUと言ってもこと動画面においては一部の人しかその性能を活かせない状況は続くでしょう。ただ、それでも新CPUは楽しみですし、Zen2が出た暁にはなるべく早く入手してテストしたいと思ってます。テストを考えると結局今のRyzenは残した上で新規購入の方がいいのかな。その前にせめて手持ちのIntelPCもCoffeeLakeにはしておきたいものです。さすがにSkyLakeじゃ古いし。

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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (emanon)
2019-01-11 02:45:12
4kでは元になる素材からして… 道具揃えるだけでも キャプチャボードにグラボ20万程度では足りないですよね

そもそも そんなサイズの大きいもの保存していたらHDDいくら買っても切りがないですし 4k素材ならhd画質に下げても髪の毛とか綺麗に保存できるなら? やってみるのかもしれません

なんて言いながらテレビとかは録画したまま保存になってますけどね レコからネット経由で普通に観れますし便利ですね
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出来ればIntel環境を置き換えたい (ドラピー)
2019-01-11 06:18:07
こんばんは。

毎回コメントが無駄に長いせいなのか、何かお気を悪くされたのか、前回は完全にスルーされたことが気になっております。

何かありましたら指摘してやってください。
あ、決して返信を強要する意味ではありませんので、うちのブログで指摘して頂いても(汗)

閑話休題。

私も新Ryzenの情報を見てワクワクが止まりません。
ただ、仰る通りシステムの詳細情報が無いのと、値段が気になって素直に喜べない自分も居ます。
ブルドーザーのトラウマもありますしね・・・(泣)

私としては初代Ryzenでもまんぞくしてるので、i-3570Kのシステム2つをAPUに置き換えたいと画策しています。
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Unknown (krmmk3)
2019-01-11 14:16:13
>emanonさん
少々高くても、自由に使えるのなら喜んで出す人は少なくないと思います。わたしもその一人で。むしろ
最近HDDをあまり買っていないので、いい機会になりそう。
ネット経由だとなんとなく反応が遅いのが気になるので、わたしはローカルHDD派です。

>ドラピーさん
大変申し訳ありませんでした。決して無視したわけではないです。最近コメントは確認だけして後でまとめて返信する習慣になってしまい、漏れてしまいました。特に常連の方のコメントだと安心してしまって甘えていたのかも知れません。今後はなるべく失敗しないに~するかも知れませんが~致します。
ブルドーザーはともかく第二世代のパイルドライバーは決して悪くなかったんですけどね。ただその後改良コアの単体CPUが出なかっただけで。今回はすでに世代を経ているので性能は大丈夫だと思います。価格は、頑張ってもらうしかないですね。
3570Kからの変更なら、まず間違いなく2400Gでも快適になりますね。もう一台はIntelのi3でもいいかも。
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お気になさらず (ドラピー)
2019-01-11 15:39:26
いえいえ、こちらこそ催促したようで申し訳ありませんでした。

いつもは丁寧に返信頂いてたので、ただ、不快感を与えたのでは?嫌われてしまったのでは?と気になっただけなのです(汗)

そのPiledriverですが・・・むしろBulldozerから8350に早々に乗り換えて「今度こそ本気出す!」と私一人で勝手に息巻いてたのに、相変わらず扱いづらくて、OCなんてもってのほかだし、8300化も失敗し、発熱・消費電力すごいし、低速ry・・・。

まぁ、後半はもっぱらUbuntuマシンとしてx264エンコード専用で頑張って貰いましたが、燃えt・・・Orz
(炎は上がってませんが、恐らく熱で逝きました。)
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Unknown (siinamon)
2019-01-11 16:46:40
未だFX-8350がメインです。
WIN10以降(正確にはWIN8以降だと思うのですがスルーしたので)のマルチスレッドへの最適化でむしろ快適さが向上しました。
エンコする人やゲーマーにとってはシングルスレッドでの処理能力の優秀さが重要だと思うんですけど、自分はキャプ、編集(再エンコ無)、分配、動画再生、ブラウジングがメインの使い方です。
この使い方だとCPUパワーは使わないけどスレッドが多く立ち上がります。
ワークエリアがSSDだと(PCIE*4なM2だと尚良し)転送レートも確保できるので、上記のようなマルチな作業をやっていてもキャプが失敗しないんです(WIN7時代には無理でした)。
FX-8350は2013年の底値の時に買ってもう5年以上使っている勘定ですが元は取り切った感が凄いです。消費電力も常時起動していないPCなので関係ないですし、そもそもCPUパワー使っていないので。
世間ではベンチ結果からどれがいい、これがいいという話がありますが、CPUパワーを使わない一般用途であればベンチが悪くても多コアの方が快適と思う今日この頃です。
おかげでPC更新の物欲が全く働かないのが困りものです。
まあだからといって今更FXはお勧めしませんがwww
個人的には新しいものに触らなすぎると浦島太郎になっちゃいそうなので、不満なくてもそろそろ移行時期かなーとは思っているのですけどね(CPUとキャプボ以外は割と更新していますが)。
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Unknown (krmmk3)
2019-01-13 01:17:10
>ドラピーさん
そういっていただけるとありがたいです。
発熱は相当ありましたね。わたしも途中で動かなくなって、仕方なく8370に差し替えるはめになってました。ただ、比較によく使ってた2600Kはもっと早くメモコンがイカれて使えなくなったので、多分わたしの部屋がくそ暑かったせいだったと。

>siinamonさん
マルチスレッド性能は8のころから足回りよくなってましたね。エンコードみたいに一つのソフトに集中するなら7でもそれほど変わらないんですが。
そういう使い方って、数字で出せませんから、使ってる人間が報告するしかないんですが、具体的に誰もが分かるように書く方法が思いつかないのがもどかしいです。
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Unknown (emanon)
2019-01-13 03:22:33
 >ワークエリアがSSDだと(PCIE*4なM2だと尚良し)転送レートも確保できるので

これなら少額でも作業性が良くなりますね エンコードは早くならないが編集ソフトのサムネイル表示が息切れしにくくなる  などの効果が期待できそう  

キャプチャやソースファイル移動はHDDごと別のPCからやる方がかちかち山にならずに済むのでパスかなと  久しぶりに回したら GPU熱で部屋が暖かいw
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Unknown (krmmk3)
2019-01-17 00:10:56
>emanonさん
ワークエリアをSSDにするより、メモリ増やした方が効果ありそう、と考えてしまう古い思考。
高熱のGPU使わなくなって久しい・・・。フィルタとか考えたらGPU能力あげるのもアリなんでしょうけど、APU的処理の方に期待してるからなぁ。
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Unknown (emanon)
2019-01-17 13:46:25
そうですねメモリーでならラムデスクでやればいいのです
http://buffalo.jp/products/catalog/memory/speedup/ramdisk.html

新しいGPUが買えれば編集ソフトも買い換えたいw
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Unknown (krmmk3)
2019-01-19 01:12:47
>emanonさん
メモリ増やしてRAMディスク化するのと小容量で高速なSSD積んで作業ディスクにするのとどっちがいいんでしょうね。
最近の編集ソフトはOPEN CL化が進んでるみたいですし、どのGPUが有利が比べてみたいものです
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