前装銃やモデルエンジニア

前装銃射撃について、大会参加やモデルエンジニアの世界をのぞく

(二) 弓と筒

2009年06月08日 11時50分46秒 | 前装銃
    弓術の射法は八節から成ります。
 
1足踏み  2胴造り 3弓構え 4打越し 5引き分け 6会 7離れ 8残心

1.足踏み
八節とはつまり竹のように射術が連続して行われ、節のように動作があると言うことです。とくに前装射撃に重要なのは足踏みと胴造り、会(照準) 離れ 残心 心気の安定でしょう、 次は打越しと会。 離れ残心は前装射撃に通用すると考え、具体的に比較しながら進めたいと思います。前装の実際は射の前に装填や火縄の状態の整えなどが有ります。それは弓射においては射場にはいる前の弦張りや弦の手入れ矢の甲矢乙矢(はや おとや) 甲矢は右回転 乙矢は左回転します、鏑矢 上差矢 は四枚矧で矢の根は雁又なので回転しません)調べににています。ここにおいて動作は前後します。装填が終わり火皿に口薬が盛られて火蓋を閉じ火縄を火鋏につけてから足踏みを、行います。弓射では的割りで。両足の親指を的の中心線に合わせ。広さは矢尺(のど仏から左手を伸ばした中指の先までの長さ)に踏み開きます。足の角度は60度 ここで広さが問題になります、力行の弓射とちがい、前装は筒の重量があるのみで。弓射は弓の重さと言うよりは張力が一般的に16キロ~24~5キロ右手の(中指、人差し指に押さえられた親指の根本)と左手の手の内に絶えず掛かります。気のゆるみが有れば、そく戻り(縮む)弓から負けますその場合い弓本来の力が出ません、絶えず力行がもとめられそれは弓射の良否に反映し 正射正中となります。簡単に言うとまずは威力有る矢を放つ事(礼射においても) しかも的中することが求められます。 以前は女性は肩幅が足踏みの広さでした、現在は性別は無く矢尺です。前装においては肩幅で良いのではと思い実行しています。その時に弓射では三重十文字と言う決まりがあります、会、前装では照準しているときになりますか、その姿勢を上から見下ろしたとき両肩を結ぶ線と腰の線と足の親指を結ぶ線が平行に成っていることが求められます。現代射撃では右足を前に踏み出して姿勢を取っている方を見かけますが、右肩に銃床があるためと思います。是は是で合理的かと 前装は頬付けのみですから、右足は踏み出す必要はないとおもいます。姿勢については、弓は自然体を強調し遠的時の、のき胴が唯一後ろへ反るのを許されるぐらいです。的の方に突っ込むのも前に屈む後え、そるのも宜しくありません、中胴が基本です。簡単にいうと姿勢良く立った時のあり方です。その姿勢を基本にすべての動作が行われます、基本体型 縦横十文字などなどです。射撃より動作や射型が射の良否に占める割合が大きく動作の乱れは不調不中の原因に直ちにつながります。そのため第三者に常に見てもらう必要がありますそのためにも第三者が一目で分かる術で行う必要があります。心得のある人にはすぐに乱れが判る射法が 弓術の在り方でさもなくば孤流(我流)を引くと言われます。さて筒の重量を受け的を照準している上半身は弓を引き絞って的付けしている時と違って動揺は弓とは大違いに動揺します。(筒の照準がと言い換えても良いかと)弓は的に着いたら全く動揺しないものです、(老齢の射手や強すぎる弓を引くと、まれに右手や全身がふるえる方も少数見受けられます)なぜか、しばらくはわかりませんでした、現在も確たる答えは出ていませんが、単に筒を持って構える事に習熟していないのか? 極め尽くされた弓術と違い明治維新とともに亡びた前装射法は伝わっていないのか、これっといった現代における砲術教本は現在の所、知りません。弓は第五巻まで教本は出版され、毎月の月間紙まで発行されています。弓は現在なお進歩しています、弓の場合い上半身だけでなく下半身も連動して弓の張力を受け(力み無く)張り合っています。筒の場合上半身は上から下え重量を受けているだけです。体全体で力行している感覚は有りません、弓は、上半身の力を下半身につまり左手(押し手)の肘を張り右手(勝手)の肘を意識し両肘の力を腰え吐く息とともに胸を張り肩胛骨を合わせ腰に力を落とすと離れ(矢を発すること、それまでに時間にして最低6~10秒)が生まれます。これが現代弓道が目指す射です、筒は現代射撃のように体の外側に堅い殻と言っていいスーツを着ないのですから体をリラックスさせる射法は成り立たないのではないのでしょうか?体全体を骨法、筋力用い安定させる弓射に学ぶべきではないでしょうか?

(三) 弓と筒

2009年06月08日 11時49分29秒 | 前装銃
筒の時も似たような感覚が最近あります。それのきっかけは簡単なことでした、年1回の古式大会の時、珍しく胴着に袴を着け筒を放つた時(番筒の立射の時でした)筒を矢の様に感じ左手と右手(押し手 勝手)で少引っ張るように両肘を感じ胸を張りながら腰え、吐く息と共に力を落とします、と。射が生まれました、覚えぬうちに発砲していました(重量そのものを腰にが近い感覚です)きっかけは袴と帯でした帯がなければ胴造りが出来ない袴を着けなければ袴腰の基、(袴の腰板が背骨に着くことにより自然体が、自然に出来る)正しい姿勢が取れないと正しい呼吸が出来ない 呼吸が正しく出来ないと胴造りが出来ない、集中(腹式呼吸)呼吸と共に集中する武道の基本さえ守れない。やっぱり筒も武道です、私の場合い胴着と袴と帯を着用すると条件反射的に弓の動作が蘇ってくるようです。

(四) 弓と筒

2009年06月08日 11時48分06秒 | 前装銃
2.胴造り
胴造りは現代生活においては無縁の動作でしょう、日本人が着物と縁遠くなってその感覚を想像することさえ難しい物と思います。まずズボンにバンドでは全くむりです。(広さも位置もだめです位置は大相撲のまわしの位置です。)帯を締めるところからはじまります。胴着の上に帯を締めますがその時にさわらぬ息を詰めとありますつまり胸前に浅く息をする、丹田(臍の下)に息を込め帯を感じて(10割の息を7~8割のところまで帯で締める)弓では道場に居るときはいつでも胴造りがもとめられます、胴造りができると呼吸は、吐く息を細く長く、吸う息は早く深くとなります。つまり集中に最も適した呼吸法です、宮本武蔵は京の五条の大橋を一息で渡りきったそうですつまり吐く息の長さを言った物でしょう、息を吐いている限り臨戦態勢、(物陰に潜んで息を殺してと言うのも息合いをきどられんため)集中力の高さと言い換えてもいいかとおもいます。大リガーの野茂も松坂もイチローも松井もここぞと言うとき息を大きく吐き、力身をほぐし、集中しているのを映像としてよく見ますが動作にはいると息は、してるのかどうか判らなくなりますがその判らない息こそ集中のための息合いです。私も初心の時は息合いがと注意され息の仕方が判らなくなり、戸惑った記憶がありますが(呼吸だけでなく立った姿勢が出来てない歩き方が出来てない今まで人間だったのかと思う様な指摘を受けずいぶん戸惑いました最も小笠原流の所作は武家の所作ですから戸惑うのも当然かと。)息合いをおぼえるのも大変でした、すべての動作は吐く息で始まります、一力一息 動作と息が合わないと見る間に顔が赤面します。これこそ息が合わないの見本。 人間最後に息は吸う物だそうです、息を引き取る、息を吹き返すで助かったになりますが、外人は最後には息を吐くで旅立つのだそうです。